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少女侍「その剣……おぼえたぞー!(30回目)」

1名無しさん@おーぷん:2018/12/04(火)23:39:05 ID:gIO()




少女侍「かくごーっ!」

武士「――ッ」



人影なき十五夜の豊後橋。

宇治川に響くはせせらぎ、二筋の風、



――――バコッ!


少女娘「いたぁ~いっ!」



そして、決着の調べであった。
 
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2名無しさん@おーぷん :2018/12/04(火)23:40:05 ID:gIO()




少女侍「む、無念~……!」グスッ

武士「……」


呼吸一つ乱さず、満月を背に佇むは初老の武士。

対する娘は身体を震わせ、痣のついた手首をもう一方の手で庇っていた。



武士「案ずるな……痛みはひと時のものに過ぎぬ」

武士「無論、お主をとって食らうつもりなど毛頭ないのでな」


武士は木刀を静かに収め、溜め息まじりにそう告げる。

だが、娘はそんな武士の姿を潤んだ目のまま、精一杯睨みつけていた。
3名無しさん@おーぷん :2018/12/04(火)23:41:23 ID:gIO()


武士「これに懲りよ、しかして失せよ」

武士「思えば、素性も知れぬお主とこうして剣を交えること、ひぃふぅみぃ……えぇい、もはや思い出せぬ」


武士「とにかく。これまで幾度となく対峙していながら、我が木刀の一振りすら見切れずにいるというのに……」

武士『その剣、おぼえたぞー!(激似)』

武士「であったか?」

少女侍「うぅ……」カァーッ

武士「恥ずべきとは思わぬか、ん?」

武士「ん?」
4名無しさん@おーぷん :2018/12/04(火)23:43:13 ID:gIO()


武士「おぬしには剣の才……ましてや人斬りの才など、微塵もあらず」

武士「斯様な小娘が我が命を狙うなど、片腹痛いものよ」

少女侍「ぐぬぬぬ……!」

少女侍「お、おぼえていろー!」


娘は泣き叫びながら、武士を背に一目散に駆けだした。


武士「……」


月夜に照らされた真剣の光沢の揺れが、徐々に小さなものとなってゆく。

武士は、その様子をただ呆れながら眺めていた。
5名無しさん@おーぷん :2018/12/04(火)23:43:43 ID:gIO()


かの娘が夜な夜な姿を現すようになり、はやひと月。

彼女が何ゆえ、男の命を狙うのか?

未だにそれは分からなかった。


 ※ ※ ※ ※ ※ ※
6名無しさん@おーぷん :2018/12/04(火)23:46:22 ID:gIO()
明日以降、続き書いていきます
7名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)03:46:24 ID:rid
期待
8名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)07:10:49 ID:lB2()



あくる日の澄み切った夜。

武士の男はいつものように、川の夜風にあたっていた。


武士「……何奴」

少女侍「!」ビクッ


そして、いつものように――娘も姿を現した。


少女侍「ミツカッチャッタ…」ボソッ

武士「……」


少女侍「わわわ……わが殺気、やはりかくしきれぬか!」

少女侍「だが、きさまの余裕もここまで!」

少女侍「拙者は少女侍、きさまの命をちょうだいしにまいった!」
9名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)07:22:47 ID:lB2()




武士「懲りぬな、お主も……」スッ

少女侍「剣(木刀)をぬいたな」チャキッ


少女侍「これまでのきさまとの切り合い、わたs……じゃなくてっ」

少女侍「拙者はそのすべてをこの目におさめてきた!」

少女「すなわち……」


少女侍「その剣、今度こそおぼえたぞー!(31回目)」

少女侍「かくごー!」バッ



――スコーンッ



少女侍「あだぁ~っ!」グスッ
10名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)07:31:53 ID:lB2()



武士「弱い……」

少女侍「う、うるさ~い!」


少女侍「そ、それよりもなんか!今宵いつもより痛かったんですけど!?」ジンジン

武士「既に剣振るうことなき老体ゆえ、加減が難しいのだ」

武士「だが案ずるな……痛みはひと時のものに過ぎぬ」

武士「無論、お主をとって食らうつもりなど毛頭ないのでな」ハァ

少女侍「使いまわしの口上、頭にくるんですけど!」


武士「……それよりも娘」

少女侍「な、なによ……じゃなかった」ボソッ

少女侍「何だッ!(迫真)」
11名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)07:47:29 ID:lB2()



武士「お主はなにゆえ、拙者の命を狙う?」

武士「拙者は“不浄役人”と陰口される身分がゆえ、恨みを抱く人間は数知れず」

武士「なれど、お主のような齢十ほどの小娘となると……」

少女侍「……フン、身におぼえがないと申すか」


少女侍「だが、語るにおよばず!」

少女侍「次こそは、きさまをギャフンと言わせてくれるっ!」

少女侍「覚えていろ~っ!」ダッ


武士「……」

武士「逃げ足だけは……一流よな」フッ



※ ※ ※ ※ ※
12名無しさん@おーぷん :2018/12/05(水)07:48:02 ID:lB2()
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