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【安価】「提督!ラーメン食べに行くでち!」その2【コンマ】

1名無しさん@おーぷん:2018/10/22(月)21:28:05.555 ID:Sc1()
ラーメンスレです。注意事項を。

・提督とでっちとゲスト艦娘が安価で指定されたジャンルのラーメンを食べに行くだけのスレです。
出てくるお店は基本的に>>1が行ったことがある実在のお店です。
感想は個人の感想なのであしからず。実際に食べに行って後悔しても知りません。

・基本的に提督視点の地の文進行です。ゴーヤ視点やその他艦娘視点もたまにあります。

・艦これ引退から2年近くたっているのでキャラが違うとのお叱りあるかもしれません。ご容赦ください。

・ジャンル指定は細かいものも可です。ベジポタ系とかエビ系とか貝系とか、基本色々対応できます。
なお、一部を除き首都圏のお店になります。ご容赦ください。
「何でこの店じゃねえんだよ!」とのお叱りは甘んじて受けます。店選びは筆者の趣味です。

・基本的に番外編中心になりそうです。
 
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2C9vIqtyVF2 :2018/10/22(月)21:29:05.113 ID:Sc1()
酉入れ忘れました。本編更新はのちほど。
3C9vIqtyVF2 :2018/10/22(月)21:32:16.990 ID:Sc1()
なお、埋めで採用された店は番外編で出します。
4【17】 :2018/10/22(月)21:34:17.621 ID:hG2
たておつー
5【32】 :2018/10/22(月)21:36:10.645 ID:Bqa
乙おつ期待
6【97】 :2018/10/22(月)21:37:46.835 ID:kEf
建て乙
7【62】 :2018/10/22(月)21:41:40.019 ID:kEf
sage忘れすみません
8名無しさん@おーぷん :2018/10/23(火)01:29:56.885 ID:4mm
【安価、コンマ】提督「えすえぬえす」
http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1540187034/
大したSS書いてねえのに他人のSSを偉そうに評価してんじゃねえよゴミ作者
 
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9【36】 :2018/10/23(火)01:36:01.478 ID:Jjo
>>1
>>2



主はどんだけ食べ歩いたんだろ…
月一?週一?

しかも回数だけではないよな
1店1店ちゃんと嗅ぎ分け味分けしてるのがすげーわ

他のメニューでもそうだけど自分は
食べ終わったら満足してそのままだなぁ…
10C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)01:55:35.382 ID:3mr
>>9
多かったときで週3ぐらいですね。今はかなりペース落としてます。

味については記憶が曖昧なものについては、食べログ先生を参考にしていることもあります。
ただ、表現力不足のためどこまで美味しさを伝えられているかはあんまり自信はないです。
11【83】 :2018/10/23(火)06:06:15.904 ID:nDb
ラーメン食べると体調悪くなるから羨ましい
12C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)12:48:45.569 ID:lDu
再開します。
13C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)13:08:27.872 ID:lDu
「じゃあ予定通り辺戸岬に行くか。一応天気はいいし」

「でち。……結構かかるんでちね」

カーナビをゴーヤが覗きこむ。一応一本道だが、ここから1時間か。この分だとホテルにチェックインは1800は過ぎるな。
でもまあ急ぐ旅でもない。式場の下見は明日でもできる。

「ん、そうだな。んじゃ行くぞ」

#

車は海岸沿いの県道を走る。しかしそれにしてもすごい荒波だ。さっきのホテルで見たよりさらに高い。
窓の隙間から入る風は冷たく、ここが冬の日本海と言われてもそう不思議はないな。

「なーんかこれで曇ってたら坂本冬美が歌ってそうだな、『津軽海峡雪景色ぃ~』とか」

「色々間違ってるでち。雪景色じゃなくって冬景色だし、石川さゆりでち」

「って何でんなことお前が知ってるんだよ、10以上歳下だろ……ってやっと着きそうだな」

辺戸岬と看板がある。オフシーズンだからか、駐車場には車がほとんどない。
遥か向こうには奄美の島々がぼんやりとだが見える。そして切り立った崖に白波がザザーンと打ち付けてる。なかなかの絶景だ。

「にしても、こんなとこで投げ釣りとか……大丈夫なのか?」

崖には何人か釣り人がいるようだ。そもそも釣れるもんなのだろうか。

※コンマ下、!randomが80以上で?
14【72】 :2018/10/23(火)13:10:13.731 ID:vv1
はい
15C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)13:27:17.635 ID:lDu
※曙はいない

まあさすがにここで誰かに会うことはないわな。ただ、1500を回って少々小腹が空いた。この近辺でカフェは……お、あった。

「ちょっと移動するか。沖縄最北端のカフェがあるらしいぞ」

「ん?あるんでちか?」

コートに身をくるんでいたゴーヤの表情が明るくなった。流石にこの寒さは、潜水艦であるゴーヤにとってもキツいらしい。

「おう。名前がなんと『水母』だ。『くらげ』と読ませるらしいが」

「艦娘っぽい感じでちね。ちょっとゆっくりしたいでち」

「ん、そうと決まりゃ行くか。ココナッツぜんざいが売りらしいぞ」

車を走らせること数分。手作り感溢れる平屋立ての小屋が見えてきた。ここが目当ての店らしい。
すぐ近くには砂浜がある。夏に来たら最高だろうが、これはこれで悪くはない。

※コンマ下、!randomが80以上で?
16【67】 :2018/10/23(火)13:36:03.543 ID:9Ih
はい
17C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)14:02:52.432 ID:lDu
※水母は客にいない

夜に再開します。
18名無しさん@おーぷん :2018/10/23(火)14:25:13.770 ID:h18
おつー
19C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)19:41:49.526 ID:lDu
再開します。
20C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)20:28:09.306 ID:lDu
#

店内も見るからに手作り感があるカフェだ。これはこれで、全く悪くない。
シーズンオフのためか、いるのが俺らだけというのが寂しくはあるが。

中年の色黒のおばちゃんが話しかけてきた。多分、オーナーか何かだろう。

「どちらから来られたんですか?」

「横須賀からです。ちょっと辺戸岬でも見ようかと」

「そうですかー、最近はよく外人さんも来られはるんですよ。あ、こちらがメニューです。季節外れですけど、ぜんざいが美味しいですよ」

おばちゃんは標準語を使っているが、どうも関西の人のようだ。しかしぜんざいは冬の食い物ではないのか?と思ってメニューをめくると、そこには。

「ん?何だこりゃ」

「かき氷、でちか?金時豆みたいのがあるでち」

おばちゃんがクスクス笑った。

「沖縄で『ぜんざい』言うたらかき氷なんですよ。で、どうされます?」

「んー、せっかくだからココナッツぜんざいで。ゴーヤは」

「じゃあ同じの頼むでち。あと、マンゴージュース」

「俺はホットコーヒーで」

おばちゃんはにこやかに去っていった。窓から海を見る。荒れてこそいるが、その色は深い青だ。

「……沖縄の海は、確か一昨年解放されたのだったな」

「でち。オホーツク海の深海棲艦とは和解が成立したから、これで残すは太平洋方面でちね」

ぼーっと外を眺める。気が付くと、大きなかき氷とコーヒーがあった。いつの間にかできていたらしい。

「……すまんな」

「どうしたんでち?」

「なかなか、この戦いを終わらせられないことについてだ。ハワイからパプアニューギニアの辺りは、まだ深海棲艦の活動も活発だ。まだしばらく、戦争は続く。
んで、お前ら……いや、お前に頑張ってほしいと思う自分と、早く普通の嫁さんとして生きてほしいと思う自分がいてな。どっちも正しいんだが、何と言うか、な」
21C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)20:37:24.232 ID:lDu
ゴーヤはしばらく心配そうに俺を見ていたが、意を決したようにかき氷のスプーンを俺の口に突っ込んだ。濃厚なココナッツの香りが広がる。

「むぐっ、どうしたんだよ急に」

「分かってるでち。翔香さんのこと、少し思いだしてたでちね。
でも、ゴーヤは死なない。ゴーヤはこの海とてーとくを守るし、てーとくもゴーヤたちを守ってくれる。そう信じてるから」

そう言うと、へへっとゴーヤが笑った。全く、女の方が肚座ってやがるな。

「……そうだな」

この沖縄の海を守っていこう。それが、俺たちの使命だ。

#

結局、ホテルに着いたのは1830ぐらいだった。さすがにすっかり暗くなっている。式場の下見は明日だな。

「流石にお腹すいたな。どうする?ホテルのレストランでもいいが」

「うーん、どうするでちかね。居酒屋とか行ってみたいかも」

明日は那覇だ。そこで居酒屋でもいいんだが……

※コンマ下、!random
00 ?????
01~50 通常進行
51~80 あれれ?また提督じゃん
81~100 以前に登場した艦娘再登場(再安価)
22【41】 :2018/10/23(火)20:39:43.965 ID:XuZ

23C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)21:05:18.036 ID:lDu
#

結局、その日はゴーヤのリクエスト通り近くの居酒屋にすることにした。
海ブドウやもずくの天ぷら、小魚の唐揚げに豚の角煮。沖縄グルメは、沖縄そば以外も旨いのが分かったのは収穫だった。結婚式の二次会には、ここを使わせてもらうか。

しかし、あの「花酒」ってのは強烈だった。飲んだ瞬間は華やかな香りが口を満たしたんだが、次の瞬間頭をガツンと殴られたような衝撃があった。
アルコール度数60度じゃ、そりゃそうなるわな……。ゴーヤは一発で夢の中に行っちまったし。
結局運転代行を頼んで、ホテルに戻ったら俺もばたんきゅーとなってしまった。

#

「あー、まだ頭いてえ。お前は?」

「てーとくみたいに一気してないからまだ大丈夫でち。しかし、あんなのよく飲めたでちね……」

「しゃあねえだろ、横の地元のおっさんが『結婚祝いだから飲め飲め』ってやって来たんだから。無下に断れなかったんだよ……うぷ」

軽く朝飯をリバースしそうになるのを耐え、俺たちは式場に向かった。ここ「ANAインターコンチネンタル万座」は、チャペルが2つあるらしい。
最初に案内されたのは、ドーム状の建物だ。こっちの方が新しいらしい。

「おお……」

ガラスの向こうには海と半島がある。海の向こう側が、一昨日泊まったブセナがある辺りだ。

「これは結構いいでちね。外には出れるんでちか?」

「一応出れますよ。こちらです」

なるほど、ちょっとした丘の上にある感じなのか。これはこれで悪くない。

「いいでちね。でも、もう一つあるんじゃ」

「ええ。今ちょうど結婚式が終わる辺りですから、行ってみますか?」

案内役の女の人が先導する。ちょっとばかり歩くらしい。
着いたのは、白いチャペルだ。こちらは見るからにチャペルっぽい感じになっている。新郎と新婦が、参加者に向けブーケトスをしようとしていた。

※コンマ下、!random
00~20 通常進行
21~60 ん?あれは……
61~100 お?何でこんなところに……
24【8】 :2018/10/23(火)21:06:26.281 ID:vv1
はい
25C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)21:24:23.447 ID:lDu
どうやら参列者の中に、別の鎮守府の艦娘がいたらしい。能代っぽい子にブーケが渡されると、彼女はかあっと赤くなった。

「……やっぱ艦娘なのかね。うちみたいに婚姻OKならいいんだが。で、お前は誰にブーケ渡すの?」

「……秘密でち」

羽黒辺りと踏んじゃいるが、どうかね。奥手が服を着て歩いている彼女のことだ。誰かが背中を押してやらにゃならん気がするが。

やがて、チャペルの中に案内された。……これは。

「まるで海の中にいるみたいでち!ガラス張りで、下もガラスで……向こうには青い海でち!」

「こっちはこっちで悪くねえな。……どっちでやるにしても、ここで決まりかね?」

「でち!」

ゴーヤはいたく気に入ったようだ。ホテルの格としても、まずまず満足が行くところだし、親父たちも満足するだろうな。

#

ブライダルサロンで一通りやり取りして、とりあえず式場を押さえることにした。どっちのチャペルにするかは、もう少し考えたいとゴーヤは言う。
まあ、結婚式は女がやりたいようにさせてやるのがいいと、俺も経験から学んでいる。俺が口出すことは、あまりないだろう。

「……ん、これなんでち?『結婚新聞』サービスって」

「ええ!これはお二人の馴れ初めやそこに至るまでの思い出を、スポーツ新聞みたいにして配るんです。一応、元地元紙の記者が取材してやるんですよ。本格的なんです」

サロンの女性担当者は胸を張った。……記者、ねえ。心当たりはあるが。

1 いやいや、ここは向こうの考えに任せよう
2 青葉に頼んでみるか……
3 新聞サービスなど要らんな

※安価下5多数決
26名無しさん@おーぷん :2018/10/23(火)21:26:02.470 ID:ACz
3
27名無しさん@おーぷん :2018/10/23(火)21:30:26.069 ID:ssi
1
28名無しさん@おーぷん :2018/10/23(火)21:31:04.625 ID:V4v
1
29【79】 :2018/10/23(火)21:32:04.563 ID:vv1
1
30C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)21:40:55.034 ID:lDu
いやいや、ここは向こうの考えに任せよう。うちの青葉に任せたら、ろくなことにならん。

「なんか面白そうだな。ゴーヤ、どうよ?」

「いいでちね!でも取材って、いつやるんでち?」

「東京にもオフィスがありますからそこで。それと、小泉様。勤務先は海上自衛隊とか?」

「え、ええ。それが?」

ふふふっとウェディングプランナー女性が笑った。

「いえいえ、実はその子、元艦娘なんですよ。艦娘から記者になって、それからうちに」

「……変わった経歴ですね。どんな人なんです?」

※記者になる艦娘を指定してください。安価下3までで!randomが大きいものとします。
(登場してない艦娘が望ましいです)
31【79】 :2018/10/23(火)21:44:09.525 ID:Qno
秋津洲
32【75】 :2018/10/23(火)21:44:17.577 ID:nDb
鹿島
33【99】 :2018/10/23(火)21:45:51.219 ID:lSh
浜風
34C9vIqtyVF2 :2018/10/23(火)21:58:30.603 ID:lDu
中断します。何か今回で最終回にはならなさそうです。
浜風の年齢が24ぐらいになりそうですが、「開戦当初(20ぐらい)に艦娘→辞めて新聞社に→それも辞めてホテルに」とすればまあ整合性は取れますでしょうか。
35【11】 :2018/10/23(火)22:06:35.325 ID:zq7
いいんじゃない

おつおつ
36C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)11:33:59.332 ID:w7k
再開します。
37C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)11:58:25.556 ID:w7k
「とても丁寧な子ですよ。ちょっと口数は少ないけど、聞き上手だから評判がとてもいいんです。
艦娘時代のことはあまり話したがらないけど……浜風、って言ったかしら」

浜風、か。駆逐艦の割に大人びているから、ある程度の年長者がなることもあると聞く。うちのも高2だ。
ただ、社会人相当というのは、あまり聞かない。何より……。

ゴーヤが少し怪訝そうな顔になって耳打ちした。

「何で艦娘を退役して、記憶が残ってるんでちかね?」

そうだ。基本艦娘が一般人に戻った時、相当程度の記憶は消去される。機密保持のためだ。自分が何の艦娘であったかも、それに含まれる。
艦娘の存在はかなり認知されてきたが、そのメカニズムはブラックボックスの中にある。それをメディアに漏らそうものなら、それこそ処刑ものだ。
初期において数人がそれを試みたが、彼女らは全員隔離施設に永久幽閉されている。人権にもとるのは承知だが、しかし安保上必要な処置だと割り切ってもいる。

俺が、あるいは海自のハト派が艦娘が艦娘のまま女性としての人生を生きられるよう動いているのは、こうした事情もある。
退役してしまうと、艦娘は艦娘でなくなる。場合によっては、人格ごとだ。彼女らを人として扱うならば、退役させるより現役のままの方がまだいいということになる。
だからゴーヤも、結婚を期に退役する考えはなかった。もちろん、戦争が終われば話が変わるのかもしれないが。

「ど、どうなされたんですか?」

難しい顔をして、黙ってしまったのが妙に映ったようだ。俺はウェディングプランナーに、精一杯の作り笑顔を向けた。

「あ、いえ。何でもないです。じゃあそれで進めていただけますか?」

浜風こと、浜田というのが新聞の担当者であるらしい。会うのは1週後、か。
38C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)12:15:46.878 ID:w7k
#

「何か妙なことになってきたでちね……」

那覇への道中、ゴーヤがつぶやいた。さっきの件か。

「だな。記憶がある点や新聞社に一度入っている点、ホテルに所属してる点といい謎しかねえな。ま、大したことじゃなきゃ別に構わんのだが」

「……でち。まあ、ゴーヤたちには関係ないでちけど」

「そうなんだがな」

確かにそうなんだが、妙に気になる。どういう人物なのだろう?

#

軽く道の駅でラフテー丼セットを腹に入れ、1400に那覇に着いた。時間はたっぷりすぎるぐらいにある。さあてと。

1 ちょっと義兄さんに連絡入れるか(シリアス展開)
2 せっかくだし国際通りで買い物でもするか(観光展開)
3 「那珂ちゃんNO.1決定戦」の会場に行ってみるか(那珂ちゃん展開)

※安価下5多数決
39【82】 :2018/10/24(水)12:19:55.510 ID:nb6
1
40【5】 :2018/10/24(水)12:22:53.847 ID:G82
1
41【51】 :2018/10/24(水)12:28:59.475 ID:JOD
1
42C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)12:43:17.465 ID:w7k
中断します。
43【22】 :2018/10/24(水)18:55:57.926 ID:TlT
ラーメンレポも濃くて世界観もシッカリ考えてある

すき
44C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)20:41:14.827 ID:w7k
>>43
ありがとうございます。

再開します。
45C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)20:49:45.653 ID:w7k
#

国際通り沿いのホテルにチェックインすると、俺はスマホを取り出した。人に聞かれるべき内容ではない。

「どうしたんでちか?買い物とかしないんでちか?」

「そいつは後。まず、ちょっと電話だ」

「誰にでちか?……ひょっとして」

「多分、ご想像の通りだ。ちと待ってろ」

呼び出し音が3回鳴って、義兄さんが出てきた。

『もしもし、隆君か。どうした急に』

「ちょっと訊きたいことがありまして……」

俺は元浜風の話をした。義兄さんも防衛省キャリアだ。艦娘プロジェクトについては、親父の下にいたこともある。ある程度の情報は持っているはずだ。

話し終えると、義兄さんはしばらく黙り込んだ。そして……

00~35 初耳だね
36~70 浜田……うーん
71~95 心当たりはあるな
96~100 ……!!
46C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)20:49:59.990 ID:w7k
※コンマ下、!random
47【96】 :2018/10/24(水)20:52:06.797 ID:TlT
ね)
48C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)21:15:29.418 ID:w7k
『……!!ちょっと一度電話を切る。人払いさせてもらう』

電話が切れて1分後、義兄さんからのコールバックがあった。

「もしもし。どうしたんです?」

『いや、カク秘(極秘)案件だ。驚いたよ、とんでもない偶然があるものだな』

「どういうことなんです?」

『浜田君は、S(スパイ)だよ。親深海棲艦側の人間を炙り出すための。
元がすこぶる優秀だったのと、当時の鎮守府に対して不満を持っていたということで、名目上大本営が引き取る形で防衛省預かりになった。
新聞社に入ったのは、そっちの内部調査のためだ。危なくなったので、今はホテルに所属という形で東京にいてもらってる。Sの任務は継続中でね』

今度は俺が言葉を失う番だった。Sか……さすがに想像の斜め上だった。

「しかし、親深海棲艦とは穏やかじゃないですね。野党側の人間ですか」

『まあそれもある。反戦と絡めやすいし、開戦からの犠牲者も相当多いからな。だが、それだけじゃない。どうにも、こちらの内部にも造反者がいる。
そいつを探そうとこっちも公安と一緒に潰しにかかってるが、頭が痛いところだよ』

俺はゴーヤと顔を見合わせた。造反者?

「尻尾は掴めてるんですか?」

※コンマ下、!random
00~75 それがまだ分からない
76~97 浜田君が、今調べてる
98~100 当たりはついた
49【56】 :2018/10/24(水)21:22:01.325 ID:bDs

50C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)21:46:32.184 ID:w7k
『それがまだ分からない。多分、何らかの手段を使って情報をリークしてるようだが……。
知ってるだろうが、艦娘は艦娘である限り機密事項は話せない。そうプログラムされてるからだ。提督の場合は機密事項を漏らさんように憲兵が常に監視している。
だから、暗号か何かで流しているかしているはずだ。ただ、それが分からない』

義兄さんが溜め息をついた。

……艦娘には、脳にチップが埋め込まれている。それと艦の魂を融合する霊的処置によって、艦装を付けたときのみ彼女たちは超常の力を発揮する。そう聞いている。
半面、艦娘の行動はある程度の制限を受けてもいる。機密漏洩の禁止や、艦装を対人に使わないなどだ。

もちろん、これは一種の人権侵害ではある。だが、ゴーヤも含め、艦娘はそれを了承している。国を、そして世界を守るにはこれしかないと知っているからだ。
だから、艦娘が深海棲艦側に付くことはあり得ない。決して。

しかし、提督は?俺には監視用の盗聴器が付いている、らしい。それは他の提督も同じだ。
異常時のみ情報は憲兵に伝達されるので、私生活のあれやこれやが覗き見されているわけではない。
それでも、これは反乱を企てようとする不届き者を発見するには素晴らしい効果を挙げていた。過去に3人ほどいたその不届き者は、隠密裏に処刑された、らしい。

となると……考えられるのはいくつかある。

「俺はどうすればいいんです?」

『普通に客として振る舞ってくれていい。ただ、望むなら君を紹介することは吝かじゃない。
幸い、君は優秀だし鎮守府の評判も上場だ。何か協力してあげられることが、あるいはあるかもな』

「……だそうだ」

ゴーヤを見ると、力強く頷いた。

「勿論でち」

「……と嫁さんも言ってますね。彼女に俺のこと伝えといてください。勿論、結婚新聞は作ってもらいますが」

『そうか、それは楽しみにしてるよ。では、よろしく頼む』

電話が切れると、俺は大きく伸びをした。

「さあて……忙しくなりそうだな」

「でちね。でも、どうするんでち?」

「まあ、出たとこ勝負だな。まずは浜田って子の話を聞くか。……それとその前に、飯食いに行くか?」

場所にいくつか候補はあるが……
51C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)21:49:17.725 ID:w7k
1 何か疲れたから、遠出はやめて国際通りで食うか。宮古そばがあるらしいが
2 土産買うならデパートがお得と鳴門が言ってたな。近くに旨い沖縄そばがあるらしいが
3 ちょっと遅いが、首里城に行こう。そこに沖縄そばがあったはずだ

※安価下5多数決
52【71】 :2018/10/24(水)21:52:15.540 ID:TlT
2
53【97】 :2018/10/24(水)21:53:40.552 ID:bDs
2
54名無しさん@おーぷん :2018/10/24(水)21:57:22.621 ID:uWz
2
55【47】 :2018/10/24(水)22:01:23.268 ID:Bey
2
56C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)22:04:52.687 ID:w7k



第11.3話 けんぱーのすばやー
57C9vIqtyVF2 :2018/10/24(水)22:05:40.719 ID:w7k
今日はここまで。シリアス(?)展開ですがラーメンは絡めます。
58C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)11:53:05.398 ID:fY7
再開します。
59C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)12:18:53.455 ID:fY7
「土産を買うならデパートがいいって鳴門が言ってたな……そっち行くか?」

ゴーヤが怪訝そうな顔をする。

「お土産ならこの近くでいいんじゃないでちか?」

「鳴門が言うには、観光客価格だからぼってるんだそうだ。まあ、確かにそんな感じはするかな。
ここから少し離れたおもろまちって所に、『サンエー』って大きめのショッピングセンターがあるらしい。大体土産は揃ってるということだが」

「晩ご飯もそこで?」

「いんや、その近所に旨い沖縄そば屋があるらしいからそこかな。『なんこつすば』が売りらしいぞ」

「なんこつって、軟骨でちか?食べられるんでちかね」

ゴーヤの疑問ももっともだ。だが、試してみる価値はある。

「ま、迷わず行けよ行けばわかるさ、の精神だな。小難しい話はちょっと忘れて行ってみるか」

#

サンエーは思いの外大きなデパートだった。確かに一通りのものはここで揃いそうな気がする。
酒のコーナーに行くと、20年モノの古酒がちらっと見た国際通りの店より3~4割ぐらい安く売られていた。昨日痛い目にあった花酒「どなん」もちゃんとある。
そこそこの泡盛を一本カゴに入れると、ゴーヤが菓子売り場の前で唸っていた。

「ちんすこう……何で微妙に卑猥な感じのが多いんでちか」

確かに萌え絵の際どい格好の女の子が書かれたのがいくつかある。あ、「ラブ○イブ」のもあるな。「野生のちんすこう」とか意味が分からん。

「ネタで買うやつが多いんだろうなあ。普通のアソートのにするぞ」

※コンマ下、!random
00~50 通常進行
51~90 あれ、また?
91~100 げんなりした表情のお団子頭がいる
60【43】 :2018/10/25(木)12:20:39.985 ID:2Tm
あいあい
61C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)13:07:03.470 ID:xH4
#

一通り買うものを買った後、少し早めの晩飯にすることにした。歩いて3、4分のところに店はあるらしい。

「お、ここだ。……でいいのか?」

看板には「けんぱーのすばや」とある。そこまではいい。しかし、比較的きれいめな建物が多いこの辺りで、掘っ立て小屋っぽいここは明らかに浮いている。

「うーん、鳴門大尉は確かにここって言ったんでち?」

「変な店名だから間違えようがないんだが……とりあえず入ろう」

店の壁にはここを訪れた客の名刺と、ビートルズのポスターがびっちり貼られていた。ビートルズの楽曲が店内に流れている。意外に雰囲気は悪くないな。

※80以上で?コンマ下、!random
62【62】 :2018/10/25(木)13:09:19.034 ID:NJ7

63C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)20:28:07.086 ID:xH4
お薦めというなんこつすばを頼んでみる。昼飯帯ならジューシィは無料らしいが、まあこの際いいだろ。

「ここも観光客多いでちね。メニューも韓国語、中国語、英語とあるし」

「沖縄自体がそうだからな。まあ良し悪しあるが、賑わうのは悪くねえんじゃないか」

店内を見ると、他の鎮守府の艦娘らしきのがちらほらいる。「那珂ちゃんNO.1決定戦」前夜だからか、その応援にでも来てるのかもしれない。
艦娘は同じ艦だと容姿が似かよるが、うちの奴らはいないようだ。鎮守府によっては全力応援というとこもあるんだろうが、うちは皆割とフリーダムだからなあ。

とかそんなことを思っていると、丼が来た。

「本当に軟骨でちね……」

「おう、そうだな。スペアリブの、骨が半透明版というんかな、これ」

しっかりした大ぶりの豚肉の中央を、茶色めの半透明の骨が通っている。箸でつまむとプルプルだ。

「どうもこれごと食べられるな。どれどれ……おおっとこれは」

「柔らかいでち!コリコリしてるかと思ったけど、ちょっと堅めのゼリーみたいでちね。それについてるこのお肉もいい感じでち」

噛むとしっかりとした味がある。麺を啜ると、鰹節中心の穏やかな味だ。こっちに来て食べた沖縄そばはどれも穏やかな味が多かったが、ここのスープが一番マイルドかもしれない。
半面、肉はかなりしっかりしてるから、それでバランスを取ってる感じなのか。

「小細工なしで食わせる感じだな。何かあっさり完飲できそうだな」

その通り、数分で特盛は腹の中へと消えた。ゴーヤも満足そうだ。

「ごちそうさまでち!!そう言えば、沖縄って普通のラーメンあるんでちかね?」

「うーん、聞いたことがないな。沖縄そばさえあればいいってことなんかね」

店外に出ると、すっかり暗くなっている。もう戻ってもいい頃合いか。

1 ホテルに戻ってゴーヤとまったり過ごそう
2 せっかくだから国際通りも歩くか

※安価下3多数決
64【5】 :2018/10/25(木)20:32:31.616 ID:tSt
2
65【20】 :2018/10/25(木)20:34:39.629 ID:B3E
2
66C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)20:54:49.946 ID:xH4
「せっかくだから国際通りも少し歩くか?ここで買えなかったのもいくつかありそうだし」

「でちね。今回、ろくに観光地行ってないし」

まあ元々観光地巡りは結婚式後とは決めてたが、ゴーヤ的にも消化不良感はあるんだろう。まだ店は開いてるだろうし、ちょっと行ってみるか。

#

国際通りは那覇の目抜き通りだ。土産物屋が立ち並ぶが、少し脇道に反れると地元民御用達の市場やちょっとしたカフェ、ビストロもある、らしい。
まあ今回は初めてなので、軽く往復する程度にしよう。

それにしても、夜だとあんまり人がいないな。冬ってこともあるんだろうが。

※コンマ下、!random

00~10 何もなし
11~40 あれっ、提督じゃん?
41~70 あら提督、奇遇ですね
71~90 再安価(別の艦娘登場)
91~100 ?????
67【32】 :2018/10/25(木)20:57:01.339 ID:tSt

68C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)21:15:35.442 ID:xH4
「あれっ、提督じゃん?」

大柄な男の腕にぶら下がるようにして、コートの長髪の女が向かい側から呼び掛けてきた。

「鈴谷か?お前らも今日はこっちか」

「そうそう。鈴谷たちも明日帰るからさー。沖縄最後の夜を満喫中!ってわけ」

鳴門がこほん、と咳払いをした。

「これから戻るとこでち?」

「お土産ちょっと買ったら戻ろっかなーって。沖縄の『塩』専門店があるから寄ってく?」

「お塩でちか?何か面白そうでち!」

女二人はぴょこぴょこと向こうに行ってしまった。むさ苦しい男二人が取り残される。

「ゴーヤはあのラーメン対決で料理に目覚めたからなあ……お前のところはやんの?」

「鈴はあれで家庭的でありますからな」

鳴門が少し顔を赤くしている。……ふむ。

「まあまだ未成年だから、程々にな。結婚式ってことになったら声かけてくれ」

「……恐縮です」

俺たちも店に向かおうとする。……そう言えば。

「ところでだ。……深海棲艦に通じている鎮守府の噂、知らないか」

俺は声を潜めた。鳴門は……

※コンマ下、!random

00~25 初耳ですよ
26~50 噂には
51~75 ……聞いたことが
76~95 ひょっとすると
96~100 目を見開いた
69【22】 :2018/10/25(木)21:19:07.452 ID:B3E
はい
70C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)21:41:22.811 ID:xH4
「初耳ですよ、そんな話」

「知らなかったか、ならいい」

「ならいい、じゃないですよ。どういうことなんです?」

俺は辺りを見渡した。人通りが少ないとはいえ、やはりここで話すことじゃない。

「詳しくは買い物の後でホテルで話す。カク秘事項だ」

#

俺たち4人はホテルの俺の部屋に集まっていた。ダブルの部屋に4人は狭いが、仕方がない。

「提督、なんなのさー。早く部屋でなるちゃんとイチャイチャしたいんですけどぉ~」

「鈴谷、結構真面目な話でち。ちょうどいいから聞いてくでち」

俺は一通りのことを話した。鳴門の顔がみるみる険しくなっていく。


一通り話し終えると、鳴門が渾身の力でベッドを叩いた。ベッドに座っていた鈴谷がビクッと震えた。

「許せん……!!道理でこちらの行動が読まれていることがあると思っていたがっ……!!」

「そういうことだ。んで、防衛省と大本営が隠密裏に動いている。ただ、尻尾が見えないらしい。
国防の危機に関することだ。お前なら優秀だし、信頼もできる。是非、協力を仰ぎたい。
問題は、手掛かりらしいものがないってことだ。どうも調査開始から結構経ってるが、それでも成果がない。どう思う?」

鳴門は巨体を丸めるようにして考え込んだ。

「……連絡手段、それと動機ですかね。相手は電波も届かぬ海の底、普通に考えれば連絡なんてしようがない。しかも、憲兵にも不審な動きは監視されてる。
それと、処刑されるリスクを負うだけの動機は、そうそうない気が」

「そうだ。だから困っているらしい。知恵を借りたい」

4人全員が黙った。
71C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)22:00:15.718 ID:xH4
「深海棲艦が、こっそり紛れ込んでいるってないかな?」

俺は鈴谷を見た。

「どうやって?何に?」

「そりゃあ分かんないよ。艦娘かもしれないし、提督かもしれない。でも、それぐらいしか思い付かないなあ」

「……なりすましが現実的に可能と思えんがな。ありゃ確か、ゾンビに近いものなんだろう?」

そうだ。深海棲艦は、死骸に戦争の怨念がとり憑いてできた、半死半生の生命体だ。行動原理は相手の死という名の鎮魂。
ぶっちゃけ言えば、殺し破壊することで怨念を晴らさんとする、とてつもなく厄介な怨霊ってことだ。

だが、その行動にはどこかしらの意思が働いているようにも思えた。ただ破壊衝動に身を任せているだけでなく、確実にこちらをハメようとする狡猾さも持っている。
戦闘行動にも組織だったものが見られる。あるいは向こうにも提督がいるって噂すらあったぐらいだ。

「ゾンビを操る、ネクロマンサーみたいなのがいるとかでちかね?」

「なるほどな……。そうなると」

1 一度帰って浜田嬢の話を聞こう
2 「那珂ちゃんNO.1決定戦」は確か全鎮守府がかでているんだっけか?
3 その他自由安価

※安価下5、多数決
72名無しさん@おーぷん :2018/10/25(木)22:12:01.066 ID:Wdx
2
73【6】 :2018/10/25(木)22:16:36.945 ID:cLI
1
74【96】 :2018/10/25(木)22:20:15.195 ID:B3E
2
75【67】 :2018/10/25(木)22:23:50.567 ID:KP1
2
76C9vIqtyVF2 :2018/10/25(木)22:35:23.053 ID:xH4
今日はここまで。
77【65】 :2018/10/25(木)22:41:44.701 ID:B3E

78C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)12:57:23.331 ID:VsE
再開します。
79C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)13:18:05.401 ID:VsE
「……確か『那珂ちゃんNO.1決定戦』は、全鎮守府が参加してるんだっけ?手掛かりがあるかもな」

「そうか!怪しい鎮守府があれば、そこから参加する那珂もおかしいかもしれない。そこから引っ掛けると」

俺は鳴門に頷いた。

「そう上手くいくかは分からん。そもそもこのお祭りに本気で参加してない可能性もある。極端な話、新兵を出してるかもしれない。
ただ、何かしらの違和感みたいなのがあれば、それが手掛かりになるかもな」

イベントは確か朝から首里城公園でやるはずだ。さあ、どうなるか……。

#

「結構な人でちねー」

ゴーヤが感心したようすで言う。那珂は一応「艦娘のアイドル」ってことになってる。
佐世保第一鎮守府のなんかは、完全に普通のアイドル並の人気だ。そういうのが何人かいるわけで、そりゃあオタは殺到する。
うちのはそういう柄じゃないから、特に露出もなんもしてないんだがな。というか、神通がガシガシ鍛えてるから出る暇がないのもある。

「全くだな。一応、控え室で激励でもしてやっか」

俺は提督なので控え室もフリーパスだ。入れ込んでる提督もいれば、緊張から泣き出す那珂を抱き締め慰めてる奴もいる。うちはといえば……

「はい右!そこから左鉤打ち、貫手!!」

神通がパンチンググロープを持って叫んでいる。「シュッシュッシュッ!」という声と共に、破裂音が控え室に響いた。……周りがドン引きしとるぞ。

「踏み込みが浅いっ!!……あら、提督?応援にいらしてくださったのですね」

俺に気付いた神通がグローブを構えながら顔だけ器用にこちらを向いて微笑んだ。当て身の誘導だけはちゃっかり続けている。

「だから武道大会じゃねえってんだろ……てか何で川内が魂抜けて転がってんだよ」

「姉さんにも仕上げに協力してもらいましたから。那珂ちゃん、仕舞いよ」

シュッ!という気合いと共に、豪快な右ストレートが繰り出された。那珂の目は血走って、完全な戦闘モードだ。
80C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)13:22:48.849 ID:VsE
「フウッ、フウーッ……!!」

「どうどう、落ち着いて。本番まで力を溜めるのよ……」

「ダメでち。完全に勘違いしてるでち」

ゴーヤが呆れ返ったように呟く。全くだ。

「こいつらはほっとこう。鳴門のとこにも一応行ってみるか」

別の控え室を訪れると……

00 ??????
01~10 た、大変だ!
11~50 こ、こんにちは……
51~86 やっほー、那珂ちゃんだよ
86~95 はいはい、皆並んでね~
96~100 何かカメラがたくさん来てるな
81C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)13:23:01.899 ID:VsE
※コンマ下、!random
82【23】 :2018/10/26(金)13:24:22.071 ID:B9n
どう?
83C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)13:43:15.665 ID:VsE
「こ、こんにちは……」

鳴門のとこに行くと、小柄なお団子頭の子がペコリと頭を下げた。鈴谷もいる。

「ん?この子が鳴門の」

「そ。まだ新米ちゃんなんだってさ。大丈夫、皆緊張してるからさ」

「そうだ。何事も経験だ。結果は問わん、思い切りやってこい」

「は、はい……」

鳴門の那珂はうつむいた。まあ、鳴門は若手の部類だし、戦力は集中させているのだろう。

「小泉中佐はいいんですか?ご自分の所は」

「完全に明後日の方向に突っ走ってるからな、好きなようにやらせてる。確か、予選は5項目だったか」

「はい。ダンス、歌唱、格闘、トーク、そして料理です。その後、上位者が総合アピールと」

「料理??できたっけあいつ……」

※コンマ下、!random
00 磯風教狂信者
01~35 からきし
36~60 そこそこ
61~85 まあまあ
86~95 なかなか
96~99 実は鳳翔並
100 磯風教信者、ただし……
84【72】 :2018/10/26(金)13:47:59.998 ID:gzf
ほい
85【89】 :2018/10/26(金)13:56:34.583 ID:oSI

86C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)21:55:14.065 ID:q2Q
「確かまあまあできるでち。うちの鎮守府の中では中の上ぐらいはあるでちね」

「……何で知ってんの」

「間宮さんの料理教室で一緒になったでち。煮物が得意らしいでちよ」

ああ、そういう。花嫁修行ってことでゴーヤは料理教室に行き始めたのだったな。元々それなりに上手い方だが、「てーとくには美味しいの食べてほしいでち」ということだ。
那珂が料理教室に行ったのは、多分この対策か。何気にやる気はあるのだな。

「しかし、何作るかってテーマは決まってたよな。確か、沖縄料理」

「でちね。話聞くでちか?」

「まあ一応な」

元の控え室に戻ると、試合前のボクサーよろしく那珂が頭からタオルを被っていた。

「あら、お戻りになられたんですね。ほら、那珂ちゃん。提督ですよ」

「……提督?集中してんの、那珂ちゃんの邪魔しないで」

「まあそれは勝手だが、料理は何にするか決めてんのか?ちと、助言をな」

那珂が少し顔を上げた。

「助言?」

「そう、助言。沖縄料理って何を作るつもりだ?」

「……ラフテーだけど」

「作り方は?」

※コンマ下、!randomで50以上なら知っている。90以上なら?
87【63】 :2018/10/26(金)21:56:37.620 ID:XUl
はいな
88C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)22:19:31.248 ID:q2Q
「間宮さんのとこで教えてもらった。茹で豚作って、鰹だしに泡盛でさらに煮る。黒砂糖入れて、醤油も入れて大体1時間。仕上げに針しょうがで完成でしょ。
茹で豚は持ち込めるから、制限時間には間に合う……多分」

「お、大丈夫そうだな。……だがそれで勝てるか?」

「……え?」

那珂がさらに顔を上げた。俺はにっと笑う。

「せっかくだから、ラフテーそばと行こうじゃねえか。煮てる時間に下ごしらえすりゃいい。やり方は……」

沖縄そばは素人だが、あれだけ食べれば味の骨格とスープの作り方は分かる。鰹だしの引き方が分かるようなら、これでいけるはずだ。

#

「上手くいくでちかね?」

「ん、まあお手並み拝見だな。始まるぞ」

席につくと、司会のお笑い芸人とタレント――ありゃどっかの鎮守府の龍驤だな――がステージに現れた。まずは料理からだ。

「じゃ、いくでー!よーい、はじめぇ!!」

那珂は慣れた手付きでラフテーを煮始める。そして寸胴に水を張ると、ありったけの鰹節と少量の鯖節を投入した。

「おおっと横須賀第5鎮守府!!これは思い切ったでー!?」

沖縄そばは鰹だしが命だ。そして、いい鰹だしには鰹節の量が不可欠。そして豚のだしは……既に手中にある。

那珂は茹で豚を作った時の茹で汁に豚のクズ肉を入れて煮込む。大量に浮いたアクを、丹念に取り除く。
しばらくした後、鍋を火からおろし、ガーゼを張ったボウルに注ぎ込む。果たして余分な脂や肉は取り除かれ、ボウルには脂が浮いた透明なだしだけが残った。

隣にいた鳴門と鈴谷が俺を驚いたように見た。

「那珂ちゃんやるじゃん!これ、提督が教えたの?」

「おう。ラーメンのスープを作るときの応用な。本当は香味野菜とかも入れるんだが、ここはシンプルにな。
そもそも使ってるのがアグーだから、手を下手に加えない方がいい。後は鰹だしと豚だしを合わせ、ラフテーのタレを隠し味に入れればいっちょ上がりだ。鰹だしを多目にするのがみそだな」

ここには一通りの沖縄食材が揃っている。もちろん、沖縄そばの麺もだ。那珂はそれをゆがいて、スープを張った丼に入れる。これでラフテーと沖縄かまぼこを入れれば完成だ。
89C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)22:26:16.352 ID:q2Q
「ここでタイムアップやー!皆、思い思いのを作ったようやね。ゴーヤチャンプルが多いようやけど……横須賀第5鎮守府のは沖縄そば??これは楽しみやー」

予選ブロックとしては、なかなか良さそうな手応えだ。この組には上はいないだろう。問題は、それ以外だ。

※コンマ下、!random
00 ???????
01~30 予選8位
31~70 予選5位
71~90 予選3位
91~97 予選1位
98~100 ……??
90【34】 :2018/10/26(金)22:28:02.683 ID:m2F

91C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)22:38:44.420 ID:q2Q
#

「予選は5位か、まあ付け焼き刃のわりにはよく頑張ったな」

「でち。しかし上位はすごかったでちね。赤ミーバイの煮付けとか、マンゴーを使ったスペシャルパフェとか。鳳翔さん並みも何人かいたでち」

「まあ上には上がいるってことだな。しゃあない、次だ次」

さすがに料理で怪しいやつはいなかったな。問題はこれからだ。歌唱、トーク、ダンス……そして格闘。
怪しいのが分かるとするなら、最後の格闘だ。さあどうなるか……。

※コンマ下1~3、!random
歌唱がコンマ下1、トークがコンマ下2、ダンスがコンマ下3。
判定内容は全て共通です。

00 ??????
01~20 通過ライン圏外
21~50 ほぼ平均
51~70 上位20%
71~90 上位10位前後
91~95 上位5位
96~98 上位3位
99~100 1位

※ゾロ目でイベント、1位なら予選通過確定
92【82】 :2018/10/26(金)22:39:09.285 ID:A3B

93【78】 :2018/10/26(金)22:39:46.523 ID:XUl
はいな
94【55】 :2018/10/26(金)22:44:57.308 ID:m2F

95C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)22:50:28.532 ID:q2Q
イベント内容を決定します。

コンマ下、!randomで
00~15 ??????
16~20 1位が鳴門の那珂
21~50 あの那珂、ちょっと肌の色が……?
51~80 あの那珂、動きが……
81~95 あの那珂、動きが……え?
96~100 ????????
96【71】 :2018/10/26(金)22:51:48.291 ID:WwJ
はい
97C9vIqtyVF2 :2018/10/26(金)22:53:33.865 ID:q2Q
今日はここまで。実はひっそりそっちの特訓もしてたんですかね。
98【1】 :2018/10/26(金)23:25:18.620 ID:YtB
おつ
99名無しさん@おーぷん :2018/10/27(土)14:34:26.458 ID:2dL
むしろ神通が余計な事しなかったらダントツトップだった可能性
100C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)15:38:51.760 ID:8f8
#

「……何か普通に決勝進出しそうなんだが」

戸惑いながら途中経過のスコアボードを見る。横須賀第5鎮守府は、3種目が終わって何と6位だ。上位10人が進出する決勝のボーダーラインを大きく上回っている。

「那珂ってあんなできる子だったでちか?うちでは神通にしごかれてるイメージしかなかったけど、歌もトークも結構いけてたでち……」

うしろからフフン、という声が聞こえた。振り替えるとどや顔の川内と、ニコニコ笑顔の神通がいる。

「そりゃあ私らが鍛えに鍛えたからね。。歌とダンスは私、格闘は神通ってわけ。……格闘の比率がほとんどだけど」

「それでも那珂ちゃんはやはり才能の塊です。ここまでやるというのは、姉として鼻が高いですね。
それと提督の厳しい訓練も糧になったと思います。ありがとうございます」

「俺はなにもしとらんぞ。そりゃ、訓練は他の鎮守府よりキツい自覚はあるが」

ふふふ、と神通が笑う。何かどう反応したらいいか悩むなこれは。

「あ、次始まるでちよ。ダンスでち」

課題曲に合わせて思い思いに踊るらしい。アップテンポのユーロビートに合わせ、那珂たちが踊る。
うちのもなかなかの動きの切れだ。これならまだ決勝進出圏内だろう。……ん?

「ねえねえ提督、一人凄いのがいるねえ」

鈴谷が俺をつついた。そう、那珂の隣だ。少し長めの髪を振り乱し、鬼気迫るように頭を振っている。しかも、動きの俊敏性が半端ではない。

「何じゃありゃ、でたらめなようでリズムは合ってる……」

「でち。ちょっと乃○坂っぽいけど、あれよりさらに激しいでち」

会場全体が呆気に取られていた。那珂も集中しきれないのか、最後はやや動きが落ちた。

「この種目トップは間違いなくこいつだな。どこの鎮守府だ?……」

※コンマ下、!random
00~35 鹿屋基地か、総合3位……
36~60 佐世保……ああ、こいつが噂の
61~80 呉?鳴門、知ってるか?
81~95 舞鶴?……
96~100 向こう側で手を叩く音が聞こえる
101名無しさん@おーぷん :2018/10/27(土)15:39:49.531 ID:LnK
おりゃ
102【78】 :2018/10/27(土)15:40:13.885 ID:UKU
キャーナカチャーン
103C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)15:46:12.441 ID:8f8
「呉第2鎮守府……鳴門、知ってるか?」

鳴門は少し唸った。

「……確か、最近提督が変わったところですね。元はベテランがいたところですが、一身上の都合とかで交代になってます。東山大佐、という名前だったはずです」

「ふうん、で、あの那珂は前から有名だったのか?」

※コンマ下、!randomが40以上で?
104【64】 :2018/10/27(土)15:47:01.717 ID:voC
あい
105C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)15:59:06.211 ID:8f8
「いえ、全く。アイドル活動をやってたという話も聞かないですし。そもそも、前任の中河少将はやる気に欠けた人で、鎮守府の綱紀は緩み気味でしたから。
提督が変わると、艦娘も変わるものなんでしょうかね?」

それはあるかもしれない。だが、少々妙だ。そもそも東山大佐という名前に聞き覚えがない。少佐以上の階級なら、大体は名前を知っているはずだ。
つまり、いきなり大佐になれる特殊な立場の人間ということになる。キャリアか、あるいは……。

スコアボードに新しい順位が映し出された。那珂は10位まで落ちた。呉第2鎮守府のは……25位か。他の項目は冴えないというか、全くのようだったが。

「まあちょっと順位は落ちちゃったけど大丈夫!次は1位も狙えるもんねー」

「ええ。うちの那珂ちゃんに勝てる子はいません。じゃあ提督、セコンドに付きますので」

川内と神通が去っていった。次は最終項目、格闘だ。何人かのバトルロイヤルを何回かやって順位を決めるらしい。もちろん素手だ。

※コンマ下、!random
00 ??????
01~05 初戦負け?
06~10 2回戦負け?
11~30 準決勝負け?
31~50 何、あいつ……
51~95 戦闘イベントへ
96~100 ???????
106【99】 :2018/10/27(土)16:00:06.196 ID:him
はい
107【41】 :2018/10/27(土)16:01:27.594 ID:voC
つよい
108C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)16:18:17.297 ID:8f8
#

「……強くね?」

俺はリング上を見て唖然とした。開始からわずか2分。予選1回戦とはいえ、6人いた選手はあっという間にうちの那珂だけになった。それも、ほぼ一撃でだ。

「い、いやー強すぎっしょ……那珂ちゃんって、あんなに強かったっけ?練度、そこまで高くないでしょ??」

「あ、ああ……練度だけならゴーヤやお前の方が高いはずだが。にしてもなあ」

リングサイドでは川内と神通が満足そうに頷いている。そりゃ確かに凄い特訓ではあったようだが……あそこまでとはな。

「投げ技が強いのは分かるでち。しかし打撃が……これから那珂ちゃんにはちょっかい出すのやめるでち」

リングから降りた那珂が、川内たちとハイタッチする。この分なら、決勝までは堅そうだな。

入れ替わりで、さっきの呉の那珂がリングに上がる。目には生気がないが、それがかえって不気味だ。

「じゃあ予選1回戦第2組いっくでー!!」

ゴングが鳴った瞬間、一人の那珂がリング外に凄まじい勢いで吹っ飛ばされていた。……鉄山靠?

「こ、これはマズいですよ?いくらバケツがあるからって……」

鳴門が震える声で言った。そう言っている間にも、次から次へと那珂が吹っ飛ばされていく。1分もしないうちに、そこにはあの那珂だけが残った。

「し……勝者、呉第2鎮守府っ……!!」

会場がざわつく。2組続けての瞬殺劇に、空気が妙な緊張感を帯び始めていた。
109C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)16:26:42.399 ID:8f8
#

そこからは二人の独壇場だった。うちの那珂が打撃と投げ技で沈黙させていくと思えば、向こうは鉄山靠で次々と吹っ飛ばす。
どちらも相手はたまったものではない。……特に呉のを相手にした子たちには、骨折どころか内臓破裂など重篤な怪我人も少なくなかった。
真面目にバケツ(高速修復剤)がなければ、何人か死人が出ていても不思議ではなかったようだ。運営が慌ただしくなっているが、「ルールには基づいている」ということで続行するらしい。

「……中止にすべきだろ、これ……というか、やっぱりあいつおかしいぞ」

「ええ。明らかに攻撃力が人間のそれじゃない。小泉中佐の那珂さんとは、似て非なる『暴力』です」

鳴門が険しい表情で言う。会場はどよめきと怒声と興奮とが入り交じった、カオスな空気になっていた。

※コンマ下、!randomが50以上で??登場
110【43】 :2018/10/27(土)16:30:32.729 ID:voC
はいな
111C9vIqtyVF2 :2018/10/27(土)16:32:40.784 ID:8f8
ちょっと中断。少しラーメンとは関係ない展開が続きますがご容赦を。
112C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:17:22.527 ID:WOp
再開します。
113C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:33:38.742 ID:WOp
#

「じゃあ決勝戦行くでー!まず第一コーナー、佐世保第1鎮守府!総合1位や!!」

リングアナの龍驤がノリノリで叫ぶ。さすが全国区のアイドル、歓声が大きい。ここまで見ても、実にアイドルらしい子だ。

「第二コーナー、横須賀第2鎮守府!こちらは総合3位や、おおっとファンが何かやっとるで?」

うちのエース鎮守府の一つか。確か、大神大将のとこだな。俺もよく世話になっている。
所帯としては最も大きな鎮守府ではあるな。問題は、この次だ。

「第三コーナー、呉第2鎮守府!おおっとすごいブーイングやでぇ、しかし一切動じとる様子もないな」

呉第2鎮守府の那珂は、無表情でそこに立っていた。こいつは何を考えてる?

「そして第四コーナー、横須賀第5鎮守府!!予選では呉第2鎮守府と匹敵する圧勝っぷりのダークホース、このまま頂点に立てるかやな」

那珂はシャドーボクシングをしている。見るからに切れはありそうだ。……さて。

カァン!

ゴングが鳴った。と同時に、呉第2鎮守府の那珂とうちの那珂が対角線上の那珂に攻撃を仕掛ける!片や鉄山靠、片や大きく踏み込んでの右ストレート。食らった一人はリング外へと吹っ飛び、もう一人は前のめりに倒れた。

「ああっと開始わずか10秒!!注目の二人があっという間に勝負を決めたで!一気に一騎討ちや!!」

二人が構えながら間合いを詰める。しかし両方とも手を出さない。

「探ってるんでちかね?」

「というか、向こうがカウンターを警戒してる感じだな。うちのがどう動くか、探ってる感じだ」

左手のグローブを緩やかに円状に回し、那珂がじわりとプレッシャーをかける。来るなら来い、という構えだ。
114C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:34:09.874 ID:LQ4
#

「じゃあ決勝戦行くでー!まず第一コーナー、佐世保第1鎮守府!総合1位や!!」

リングアナの龍驤がノリノリで叫ぶ。さすが全国区のアイドル、歓声が大きい。ここまで見ても、実にアイドルらしい子だ。

「第二コーナー、横須賀第2鎮守府!こちらは総合3位や、おおっとファンが何かやっとるで?」

うちのエース鎮守府の一つか。確か、大神大将のとこだな。俺もよく世話になっている。
所帯としては最も大きな鎮守府ではあるな。問題は、この次だ。

「第三コーナー、呉第2鎮守府!おおっとすごいブーイングやでぇ、しかし一切動じとる様子もないな」

呉第2鎮守府の那珂は、無表情でそこに立っていた。こいつは何を考えてる?

「そして第四コーナー、横須賀第5鎮守府!!予選では呉第2鎮守府と匹敵する圧勝っぷりのダークホース、このまま頂点に立てるかやな」

那珂はシャドーボクシングをしている。見るからに切れはありそうだ。……さて。

カァン!

ゴングが鳴った。と同時に、呉第2鎮守府の那珂とうちの那珂が対角線上の那珂に攻撃を仕掛ける!片や鉄山靠、片や大きく踏み込んでの右ストレート。食らった一人はリング外へと吹っ飛び、もう一人は前のめりに倒れた。

「ああっと開始わずか10秒!!注目の二人があっという間に勝負を決めたで!一気に一騎討ちや!!」

二人が構えながら間合いを詰める。しかし両方とも手を出さない。

「探ってるんでちかね?」

「というか、向こうがカウンターを警戒してる感じだな。うちのがどう動くか、探ってる感じだ」

左手のグローブを緩やかに円状に回し、那珂がじわりとプレッシャーをかける。来るなら来い、という構えだ。
115C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:34:11.327 ID:WOp
#

「じゃあ決勝戦行くでー!まず第一コーナー、佐世保第1鎮守府!総合1位や!!」

リングアナの龍驤がノリノリで叫ぶ。さすが全国区のアイドル、歓声が大きい。ここまで見ても、実にアイドルらしい子だ。

「第二コーナー、横須賀第2鎮守府!こちらは総合3位や、おおっとファンが何かやっとるで?」

うちのエース鎮守府の一つか。確か、大神大将のとこだな。俺もよく世話になっている。
所帯としては最も大きな鎮守府ではあるな。問題は、この次だ。

「第三コーナー、呉第2鎮守府!おおっとすごいブーイングやでぇ、しかし一切動じとる様子もないな」

呉第2鎮守府の那珂は、無表情でそこに立っていた。こいつは何を考えてる?

「そして第四コーナー、横須賀第5鎮守府!!予選では呉第2鎮守府と匹敵する圧勝っぷりのダークホース、このまま頂点に立てるかやな」

那珂はシャドーボクシングをしている。見るからに切れはありそうだ。……さて。

カァン!

ゴングが鳴った。と同時に、呉第2鎮守府の那珂とうちの那珂が対角線上の那珂に攻撃を仕掛ける!片や鉄山靠、片や大きく踏み込んでの右ストレート。食らった一人はリング外へと吹っ飛び、もう一人は前のめりに倒れた。

「ああっと開始わずか10秒!!注目の二人があっという間に勝負を決めたで!一気に一騎討ちや!!」

二人が構えながら間合いを詰める。しかし両方とも手を出さない。

「探ってるんでちかね?」

「というか、向こうがカウンターを警戒してる感じだな。うちのがどう動くか、探ってる感じだ」

左手のグローブを緩やかに円状に回し、那珂がじわりとプレッシャーをかける。来るなら来い、という構えだ。
116C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:34:59.440 ID:WOp
多重書き込み失礼しました。回線がおかしいようです。
117C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)21:56:25.049 ID:WOp
向こうの那珂はじわりとロープに詰まる。
もう後がない。と思ったその時。

ダァアンッ!!!

ここにいても聞こえるぐらいの踏み込みで、呉第2鎮守府の那珂が那珂に背中を向けた。その刹那、那珂は左にサイドステップし、左フックを放つ。

……しかし。

ギュギュギュッ

奴はそれを読んでいたかのように、急激に身体を捻った。人間ではあり得ない方向に身体が捻れる。そして、そのままの勢いで体当たりしてきた。

「まずいっ!!」

食らった、と誰もが思ったその時だ。


バァァァンッ!!!


破裂音が場内に響いた。と同時に、呉第2鎮守府の那珂が、前のめりにゆっくりと倒れる。うちの那珂は、さっとバックステップをしていた。

「カウンター……!?」

「右アッパーだな。左フックは囮。カウンターに合わせてカウンターを打つ『クリスクロス』に、さらにカウンターを合わせたという具合か。
プロのボクサーでもそう見られん、高等技術だぞ」

呆れる鳴門に俺は言った。完璧なカウンターアッパーだ、これで立ち上がったら、完全に人間じゃない。

「おおっとぉ!!!横須賀第5鎮守府、凄まじい一撃や!!これで勝負あった……え"???」

場内を包んでいた歓声は、一転どよめきに変わった。

ゆらり……と呉第2鎮守府の那珂が立ち上がったのだ。そして、顎の辺りには、亀裂が。

「……マサカココマデナマミデオイツメルトハ……オドロイタゾ」

「やっぱりね。那珂ちゃん、あなたが生身とは思えなかったから覚悟はできてたよ」

にぃ……とその「那珂」は笑い、亀裂に手をかける。そして、マスクを脱ぐようにしてそれを破り捨てた。その素顔は……

「「「キャアアアアア!!!!!」」」
118C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)22:16:43.870 ID:WOp
そこにいたのは。

足こそちゃんとある。顔も那珂と言われれば那珂だ。
だが、それは那珂というよりむしろ。

「軽巡棲鬼ッ!!!」

「ククク、コノママヤリスゴシテ、ケッショウデミナゴロシニスルツモリダッタガ……。
シカタナイ、ヨテイヲハヤメル。ミンナ……シネェッ!!!」

艦装が急に出現する。カノン砲が2つ。こんなところでぶっぱなされたら……多数の犠牲者が出てしまう!

「那珂ちゃんを忘れてない?」

那珂が軽巡棲鬼の方に突っ込んでいく!

「やめろぉ!!無謀だっ!!!」

軽巡棲鬼はカノン砲を撃とうとしていたからか、若干反応が遅れた。そこに、がら空きの顎に打ち下ろしの右(チョッピングライト)。
返す刀で左のボディフック。右のアッパーに左のショートフック。凄まじいコンビネーションは反撃すら許さない。

「……真面目に何なんでちか?那珂、強過ぎるでち」

口をあんぐりとさせてゴーヤが言う。神通の猛特訓の成果とはいえ、これはちょっと凄すぎる。

「これで、とどめだよ!!」

動きが完全に止まった軽巡棲鬼に接近すると、那珂は奴に組み付いた。クリンチ?いや違う、このモーションは……

「お、おおっと横須賀第5鎮守府!!右足を大きく踏み込んで、引き付け……これは小川○也必殺の!!S!T!O!やぁぁぁっ!!!!」


ズダァァァン……


軽巡棲鬼は、頭から叩き付けられた。

※コンマ下、!randomが50以上で確保成功
119【52】 :2018/10/28(日)22:18:23.044 ID:Xb5

120C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)22:45:31.762 ID:WOp
「……カハッ……!!」

軽巡棲鬼は、そのまま沈黙した。……生身で深海棲艦の、しかも鬼級に勝てるとは。

一瞬シン……と場内は静まりかえり、その直後爆発したかのような歓声が響き渡った。

「しょ、勝者!横須賀第5鎮守府!!!」

誇らしげに手を掲げる那珂に、川内と神通が抱き付いている。俺とゴーヤ、鈴谷もたまらずリングに上がった。

「凄いな!艦装なしで倒せるなんて……」

「でち!那珂、そこまで強いなんて思わなかったでち」

ヘヘンと那珂が胸を張った。

「そりゃスーパーヒロイン、那珂ちゃんだからね!これくらい、楽勝楽勝!!」

神通が軽く那珂の頭を叩く。

「私たちの協力も忘れないように。それと、スパーで相手してくれた、あの人にもね」

「あの人?」

川内がにししと笑った。

「私たち、座間の出身なのよ。で、そこ出身の格闘家といえば……提督なら分かるでしょ?」

座間の格闘家……まさか。

「『怪物』か?彼のスパーを?」

「そう、その彼。子供の頃からの付き合いなんだ。今回、沖縄に来る前にも相手してもらってたってわけ」

そりゃあ彼の相手をしてたら強くなるわけだが。しかし、女性でしかも生身で彼とやり合うとは……どういうことなんだ。

視線を深海棲鬼に移すと、ワイヤーでグルグル巻きにされていた。気を取り戻しても、これなら逃げ出せまい。
呉第2鎮守府の話、東山大佐の話。これから尋問が行われるのだろう。俺も参加することにしよう。
121C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)23:12:36.114 ID:WOp
#

「……完全黙秘か」

鳴門が首を振った。

「ダメですね。処分される前にとは思ってたんですが。東山大佐は?」

「雲隠れだ。身元はこれから洗うらしいが。どうも下手したら東山大佐自身、深海棲艦だったりするかもな」

「それは色々と笑えないですね。呉第2鎮守府の調査は、これからですかね」

「そうなるな。で、あとリング上に残ってたマスクの残骸。あっちは即解析に回されたよ」

向こうから大きな歓声が沸き起こっている。決勝が始まったらしい。

「使われてる材質とかから分かることがあるかもしれんな。多分、義兄かその部下から連絡が来るだろう」

「随分と大事になりましたね……しかし、これだけ派手にバレた以上、深海棲艦側もそう簡単には動けないでしょうね」

「だな。……他に似たような鎮守府がないといいんだが」

この分だと、結婚前にどうやら一仕事しないといかんらしい。

#

大会はうちの那珂の優勝で終わった。というかあれだけの騒動でも続けた実行委員会は一体何なのだ。
やはり、軽巡棲鬼の撃退が大きなアピールになったらしい。こりゃうちがまた騒がしくなりそうだ。

「何か妙な旅になっちゃったでちね。……でもまあ、終わりよければなんとやらでちけど」

「まあな。さっき義兄さんから連絡があって、浜田嬢が明後日来るそうだ。今回の件の連絡と、結婚新聞の打ち合わせらしい」

「両方やるんでちか?180度違う話題でちけど」

「生真面目な子らしくてな。まあ、那珂目当てのマスコミ対応含め、忙しくなりそうだなあ」

#

川内たちが後に「川内三姉妹」としてバラエティー番組でどっかの兄弟と対決し、空気読まずにフルボッコにしてしまったのはまた別の話だ。
122C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)23:17:12.464 ID:WOp
第11話はここまで。多分次話+エピローグという流れだと思います。
シリアス成分は抑え目にします。(あっても決着はラーメン絡みにします)

次話のテーマを決めます。なお、ネタが尽き始めているため過去のテーマと重複可です。
あと、地域指定も可とします(ただし、東京、埼玉、神奈川のみ)。

安価下5多数決です。
123C9vIqtyVF2 :2018/10/28(日)23:59:55.748 ID:WOp
上げておきます。
124名無しさん@おーぷん :2018/10/29(月)00:06:23.900 ID:SuD
汁なしラーメン
125【21】 :2018/10/29(月)00:45:26.989 ID:LO8
おつー
富山ブラック
126【73】 :2018/10/29(月)00:45:44.845 ID:ebo

127名無しさん@おーぷん :2018/10/29(月)04:26:01.643 ID:NxE
豚骨醤油
128名無しさん@おーぷん :2018/10/29(月)05:09:41.639 ID:kZc
汁なし
129C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)09:12:52.489 ID:8Au
では汁なしに決定です。更新は昼以降。
130C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)21:21:33.667 ID:XDX
再開します。
131C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)21:37:54.170 ID:XDX
「やっと終わったな」

俺はどかっと執務室のソファーに身体を預けた。メディア対応がこんなにクソめんどくせえものだとは思わなかった。

「やれやれでち。那珂は調子に乗るし、川内は煽るし、神通はキレてカメラの前だというのに思いっきり二人を投げ飛ばすし。
新聞記者は戦争について変なこと言わせようとするし、テレビはやたらしつこいしでくったくたでち」

「全くだわ。青葉がかわいく見えたぜ。マスコミの取材は、ちと制限しよう。那珂たちにもそう言っとくわ」

「それがいいでち。……ってもう一件、取材があったんでちね」

ああ、そうだ。一番重要なのが残っていたわ。
その時、デスクの電話が鳴る。来客だ。

2分後、執務室のドアがノックされた。

「浜田です。よろしいでしょうか」

「いいぞ」

ペコリと頭を下げて現れたのは、小柄なボブカットの女だった。胸はやはりデカい。Gはあるな。

「こほん」

ゴーヤが咳払いとともに睨み付けてきた。俺は肩をすくめて席に案内する。
女が名刺を出してきた。ホテルのではなく、防衛省のだ。

「防衛省内閣官房特務室付、浜田風子です。浜風、で構いません」

「……!艦名でいいのか」

「まだ艦娘としての能力は備えておりますから。その気になれば、即座に戦場にでも」

無表情で浜風が言った。

「さすがだな。で、どっちから行く?やはり呉第2鎮守府の件だな」

静かに浜風が頷いた。童顔ではあるが、紛れもなく歴戦の戦士の顔だ。
132C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)21:43:42.604 ID:XDX
「まず、東山大佐は以前行方不明です。呉第2鎮守府の艦娘も、数人が姿を消したと」

「他の艦娘は?」

「狐につままれた様子だったそうです。呉第2鎮守府は、あくまで隠れ蓑であったようですね。多分、あの那覇の夜を機に動くつもりだったのでしょうが」

「大規模テロの未然防止だからな。那珂は本当によくやってくれたよ。問題はその先だ。手掛かりは?」

※コンマ下、!random
00~30 全く
31~60 それがちょっと妙な
61~80 他にも……
81~95 実は
96~100 ちょっとこちらを
133【20】 :2018/10/29(月)21:44:07.353 ID:aiW
はい
134C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)22:11:10.169 ID:XDX
浜風は溜め息をついた。

「それが全く。ただ、一般市民に化けて動いているかもしれませんから、警戒度は最大にしています。
鑑識からあのマスクの正体があがるのはそろそろだと思うんですが」

「……そうか。厄介だな。軽巡棲鬼は」

「処分されました。あの翌日に」

俺はゴーヤが淹れてくれたコーヒーを飲んだ。グァテマラの苦味が染み入る。

「やれやれだ、気分が悪くなった。明るい話に切り替えよう。俺たちの取材だったな」

「ああ、それもありましたね。失礼しました」

思い出したかのように浜風は小さなメモ帳を取り出した。

#

そこからしばらくは、俺たちの馴れ初めや結婚に至るまでの話になった。
浜風はほぼ表情を崩さず、凄まじい勢いで小さな文字をメモ帳に走らせている。よくあんなに速く書けるもんだ。

ただ、所々ラーメンの話になると無表情ながら手が止まった。頷く回数も多い気がする。

ふむ、これは。

「浜風、君はひょっとして、ラーメン好きか?」

ビクッと浜風が震えた。何か初めて人間らしい対応になったぞ。

「……余分なバルジが付くから、控えているのですが……」

「ああ、やっぱり」

かああっと浜風の顔が赤くなった。
135C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)22:11:20.920 ID:XDX
「……で、せっかくなのでお二人が初めて行ったラーメン屋を教えてくださいませんか?できれば、私もご一緒する形で……」

「てーとくと初めて行ったラーメン屋、でちか?どこだったでちかね……もう2、3年前でちけど、確か……まぜそばか油そばだった気がするでち」

「あー、お前が秘書艦ローテに入り始めて、バルジに悩んでた頃だったな。そうそう、あまり太らないラーメンがあるとか言って連れ出したのが最初だった」

浜風が怪訝そうな顔になる。

「油そばが太らない?油だから太るんでは?」

「いや、スープがない分確かにカロリーは低いんだ。ほぼ炭水化物だから、運動しないとまずいんだが。ただ、腹を膨れさせすにはいいと思ってな。
ゴーヤと行ったのは、確か……」

1 今はなき築地市場のそばにあった、海老そば専門店だ
2 恵比寿にある、ドイツ・ミュンヘンが本店の世にも不思議なまぜそば専門店だ
3 桜台駅前にある、スーパーストロングスタイルのまぜそば専門店だ
4 日吉近くにある、あるインスパイア店のまぜそばだ

※3票先取
136【66】 :2018/10/29(月)22:15:36.520 ID:kOn
1
137【98】 :2018/10/29(月)22:28:09.804 ID:aLS

138【63】 :2018/10/29(月)22:29:21.824 ID:aiW
1
139C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)23:08:11.483 ID:XDX



第12話 築地 えび金
140C9vIqtyVF2 :2018/10/29(月)23:15:18.294 ID:XDX
今日はここまで。なお、その他はこんな感じです。

2 まぜそば三ツ星
恐らく日本にほとんどない鯨のまぜそばがあります。その他、鴨や鰤、ベジタリアン用の品も。
スプーンとフォークで頂きます。天かすに加え、ピーナッツやバナナチップスも入っているなど奇想天外なまぜそばです。
3 破顔
トキのあれではありません。ニンニクたっぷり、鰹節たっぷりに炙ったチャーシューがゴロゴロしてます。
極めて男らしい、ジャンク感あるまぜそばです。なお、開店当初から一時期通ってました。
4 豚星。
3回目ぐらいの候補登場です。実はまぜそばもあります。台湾まぜそば塩などの派生メニューも。
なお、やっぱりインスパイア系なのでボリュームは凄いのです。
141C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)12:28:00.359 ID:R0n
再開します。
142C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)12:31:15.110 ID:R0n
「築地のえび金だな。年末の買い出しに連れていったんだったか」

「そうでち。あれが初デート……だったんでちかね?」

※コンマ下、!random
00~50 いやいや、潜水艦班で行っただろ
51~85 いやいや、○○と一緒に行っただろ(再判定)
86~100 あー、うん。そうかもな……
143【1】 :2018/10/30(火)12:39:31.952 ID:g6i

144C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)12:58:22.800 ID:R0n
「いやいや、潜水艦班で行っただろ。まだ何人かは着任前だったが。
仮にお前とサシで行ってたら、扶桑とかが警戒しまくってただろ」

「あー、そうかもでち。すっかり忘れてたでち」

すっとぼけとるな。まあ、大方俺の方ばっか見てたんだろうが。

「しかし築地も豊洲に移転して、すっかり変わっちまったのかな。『井上』は焼けちまったし」

「……『井上』ってあの『井上』ですか??焼けたって何が……」

浜風が慌てて訊いてきた。

「火事だよ、覚えてないのか。17年に築地で火事があったんだが、その火元でな。今も復活できてない」

「あー、あそこでちか?焼けちゃったんでちか……」

「井上」はえび金と双璧を為す築地のラーメンだった。醤油の効いたトラディッショナルな中華そばだった。
朝からやってるのでも有名で、観光客はもちろん市場関係者にも愛されていた店だ。残念ながら、その姿はもうない。

「まあとにかく、築地に行ってみるか。今度の休みは空けてくれるか」

「ええ、もちろん」
145C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)13:09:02.413 ID:R0n
#

「相変わらず凄い観光客でちね」

昼時に築地に行くと、そのほとんどが外国人観光客だった。築地市場の本体は既に豊洲に移っている。
外郭にある商店や飲食店はそのままだが、仕事終わりに昼から一杯やっている市場関係者はまばらだった。
確かに、築地の空気は少し変わってしまっているかもしれない。

「まあな。ただ、築地内部のあのカオスな感じはもう味わえないか」

「入ったことがあるんですか?」

「全舷用の活け作りネタの調達だな。うちも大所帯だから、まとめて買うにはホテル任せというわけにはいかんかったのだ。
大学卒業後にラーメン屋をやろうとした時、ある仲卸と仲良くなってな。そいつんとこに行ってた。もう豊洲に行っちまっただろうから、ここじゃ会えないが」

築地は取り壊しが進んでいる。ネズミの大脱走が問題になってるらしいが、元の築地は老朽化がかなり酷かった。
あのダンジョンのような市場がなくなるのは寂しいが、これも時代の流れかもしれん。

※コンマ下、!random
00~20 通常進行
21~40 ……??
41~75 ……あれは??
76~100 おーい
146【34】 :2018/10/30(火)13:10:58.688 ID:Y99
えい
147C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)13:16:39.113 ID:R0n
俺は辺りを見渡す。吉野家1号店も潰れちまったんだったな。……ん?

「どうしたんでちか?」

「いや、あそこに艦娘っぽいのがいたと思ってな。……ほら、あいつ」

俺は向こうにいた奴を指差した。

※安価下1~3で最も!randomが小さいものを採用。
!randomの数値で正体を決めます。

00~40 ……どうにも様子が変だな
41~60 ……どうにも様子が変だな……ん?
61~100 鎮守府の艦娘
148【0】 :2018/10/30(火)13:25:21.382 ID:Y99
えい
149C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)13:32:58.009 ID:R0n
※艦娘を指定してください。
(悪役になる可能性があります)
150【63】 :2018/10/30(火)13:36:09.754 ID:wjW
鳥海
151【13】 :2018/10/30(火)13:38:31.857 ID:yAh

152【44】 :2018/10/30(火)13:39:03.998 ID:g6i

153C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)14:08:06.438 ID:R0n
再開は夕方以降です。
154C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)17:34:53.086 ID:R0n
そこにいたのは、小柄な少女だ。トレードマークの帽子こそ被ってないが、あれは暁にとてもよく似ている。
とはいっても、うちのじゃないな。あんなに落ち着き払って歩くようなやつじゃない。そもそも、うちのは第六駆逐隊の連中と大体一緒だ。

赤の他人と目線を切ろうとした時、妙なことに気付いた。

「……どうにも様子が変だな」

暁は辺りを舐めるように見渡している。まるで、獲物を探す肉食獣のようだ。目は細められ、異様さを感じさせる。

「ですね。普通の艦娘ではない。どうしますか?」

「もう少し様子を見よう」

ある程度距離を置き、尾行に入る。暁の歩く速度は緩やかで、どこかに寄る様子はない。

00~15 ?????
15~40 急に走り出した
41~70 何かを警戒しているようだ
71~80 地下鉄の駅の方に向かっている
81~95 ……あいつは?
96~100 あんたたち、何者?
155C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)17:35:13.051 ID:R0n
※コンマ下、!random
156【61】 :2018/10/30(火)17:39:32.702 ID:qHv

157C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)17:50:24.375 ID:R0n
暁は時折足を止め、何かを警戒しているようだ。

「尾行に気付かれたでちかね」

「どうかな。……ただ気になるな。呉第2鎮守府から消えた艦娘のうち、一人は暁だった。あるいは、あれがそうかもしれん。
浜風、念のため警察に連絡を。俺たちで尾行は続ける」

「了解しました」

観光地たる築地は、言うまでもなくテロの厳重警戒区域だ。某新聞社が近いというのもある。恐らく、暁は厳重マークされるだろう。

そして、彼女は通りの奥の方に向かった。一応、あの辺りにえび金はあるが今はそれどころではない。

暁が立ち止まった。

00~20 突如艦装を展開してきた!
21~60 懐から包みを落とした
61~80 そこの君、止まりなさい!
81~90 暁はスマホを取り出した
91~100 えび金に入っていくぞ?

※コンマ下、!random
158【88】 :2018/10/30(火)17:53:37.448 ID:g6i

159【95】 :2018/10/30(火)17:57:03.136 ID:kIh
hai
160C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)18:00:46.362 ID:R0n
暁はスマホを取り出した。誰かに連絡だろうか。遠くて会話を聞くことはできない。

「……普通の艦娘かもしれないが……さてどうしたもんかな」

「難しいでちね。そもそも艦娘ですらなかったらなかなか恥ずかしいでち。ただ、普通の女の子とも思えないけど……」

俺はもちろん、ゴーヤ相応の訓練を受けた軍人だ。那珂とまではいかずとも、一般人よりは大分強い自覚はある。
だが、もしあの暁が深海棲艦としたら……怪我の一つや二つは覚悟した方がいいだろう。

さて、どうする?

1 身分を明かして事情を話す
2 こちらもただのカップルの振りをして道を聞いてみる
3 なおも様子を見る

※安価下3多数決、決まらない場合は安価下4で決定
161【20】 :2018/10/30(火)18:01:15.322 ID:kIh
2
162【13】 :2018/10/30(火)18:03:35.395 ID:qHv
2
163C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)18:10:27.566 ID:R0n
……警戒されては元も子もないな。

「ただのカップルの振りをして話しかけてみよう。何もないならそれでいいし、妙な様子を見せたら動けばいい。どうだ?」

「了解でち」

ゴーヤが俺の腕をむんずと掴み、腕を組んで引っ付いた。……何気にベタベタしたがるよな、こいつ。

ゆっくりと暁に近付く。そして、できる限りの作り笑顔で呼び止めた。

「あ、ちょっとそこの君。少し道に迷ったんだけど、いいかな?」

暁は……

00~20 艦装を無言で展開した!
21~40 あからさまに無視した
41~60 何、あなたたち
61~80 どうしたのよ
81~100 さっきから尾行してたでしょ

※コンマ下、!random
164【0】 :2018/10/30(火)18:12:07.043 ID:qHv

165C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)18:20:13.509 ID:R0n
暁は無言で艦装を展開してきた!どこから?そもそもこの往来でぶっぱなす気か??

だが、これでこいつの正体はほぼ確定した。呉第2鎮守府から消えた奴だ。

「行くぞっ!」

俺とゴーヤは瞬時に左右に分かれる。的を絞らせないためだ。
暁はギュインとゴーヤの方を向いた。まずは弱そうな女からということか?

「なめんなでち!!」

00~05 ?????
06~15 砲撃がゴーヤの肩を貫いた
16~50 砲撃がゴーヤの脇腹をかすった
51~70 砲撃より一瞬早く、ゴーヤが腹を打った
71~98 砲撃より一瞬早く、ゴーヤがハイキックを見舞った
99~100 はいそこまでー
166C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)18:20:25.137 ID:R0n
※コンマ下、!random
167【58】 :2018/10/30(火)18:36:28.550 ID:xI7
そらー
168名無しさん@おーぷん :2018/10/30(火)18:36:37.073 ID:g6i
えい
169【75】 :2018/10/30(火)18:36:53.775 ID:g6i
えい
170C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)18:46:14.482 ID:R0n
中断します。その前に一つだけ判定を。

00~70 提督は素手
71~95 提督は銃所持
96~100 対深海棲艦用特殊弾所持

※コンマ下、!random
171【29】 :2018/10/30(火)18:54:21.579 ID:vEs
おつです
172C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:02:48.142 ID:R0n
再開します。
173C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:12:43.769 ID:R0n
砲撃より一瞬早く、ゴーヤが暁の腹を打った。……しかし。

「っ痛!!」

ゴーヤが飛び退く。砲撃は外れ、アスファルトを抉った。
深海棲艦の装甲は鋼鉄より硬い。生身で破壊するのは不可能に近い。だから、ゴーヤの一撃がダメージを与えられる可能性は薄い。それは知っている。

なら、なぜゴーヤは打撃に出たのか?それは……

「隙あり!」

俺は暁の後ろから掴みかかり、裸絞めに出た。
今日はオフだ。普段携帯しているニューナンブはない。有効な打撃を与えられない以上、俺たちだけでなんとかできるとは初めから思っちゃいない。

だが、足止めなら。

これは、少しでも時間を稼ぐための攻撃だ。交互に攻撃を仕掛け、応援が来るのを待つ。
もう少しで、浜風が警官隊を連れて来てくれるはずだ。

※コンマ下、!random
00~20 グハッ!!
21~65 うおおっ!?
66~90 どうしました!?
91~97 タァン
98~100 う、うぐう……
174【89】 :2018/10/30(火)21:13:21.677 ID:X3M
はい
175【45】 :2018/10/30(火)21:18:16.336 ID:yAh

176C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:21:49.732 ID:R0n
「どうしました!?」

向こうから声がする。浜風だ。

「グ……グァアア!!!」

暁は首の力だけで俺を投げ飛ばす。予期していた俺は、即座に受け身を取った。

「ありがたい!!こいつが例の暁だ、攻撃を受けた」

「了解です!」

浜風が銃を構える。後ろから10人ほど、防弾チョッキを着た警官がやってきた。

暁は素早く目線を巡らす。そして……

00~05 ?????
06~25 カノン砲が増えた??
26~50 消えた??
51~75 キサマラ……
76~90 キサマラ……「撃てぇ!!!」
91~98 キサマラ……「沈みなさい!」
99~100 はいそこまで
177【38】 :2018/10/30(火)21:23:03.005 ID:qXI
あいあい
178【75】 :2018/10/30(火)21:23:03.496 ID:g6i

179C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:27:44.014 ID:R0n
一瞬、眩い光が走った。次の瞬間……暁が消えた??

「……なっ……!!?」

俺たちは辺りを見渡したが、気配はない。逃げられた??

「何をした??どこへ消えた??」

「こんな技術を深海棲艦が持っているなんて、聞いたことが……」

※コンマ下、!random
00~10 上だ!!
11~40 通常進行
41~80 これは……スマホ?
81~95 これは……スマホと包み?
96~100 浜風!後ろでち!!
180【28】 :2018/10/30(火)21:28:46.673 ID:g6i

181C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:40:59.205 ID:R0n
暁がいた場所には何もない。手掛かり、なしだ。

「クソォォォ!!!」

俺は吠えた。吠えたところで何になるものじゃないが、吠えずにいられなかった。ゴーヤも涙目で唇を噛んでいる。

「小泉中佐……」

「分かっている。あんなのは読めねえ。分かっちゃいるが……」

悔しさと怒りで頭が一杯になりそうになるところを、俺は無理矢理押さえ付けた。
あの暁は、この場所で電話をしていた。誰に?何のために?
常識的に考えれば応援だ。ならこの場所で何故電話をした?

「……浜風、応援を増やしてくれ。大至急だ。多分、増援が来る。防衛省にいる艦娘は、君だけじゃないだろう?」

「ここを戦場にするつもりですか?」

「無関係な市民が殺されるよりはましだろう。まぜそばを食うつもりが、とんだことに巻き込まれたな」

#

※コンマ下、!random
00~10 向こうの増援が先に来る
11~90 こちらの増援が来る
91~97 こちらの増援が来る、ただし……
98~100 ……え??
182【82】 :2018/10/30(火)21:41:32.638 ID:qXI

183C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)21:59:21.732 ID:R0n
30分後。築地旧市場近辺は立ち入り禁止区域となった。自衛隊、警察車両が何台となくやって来る。
そのうちの一台、黒のクラウンから小柄な眼鏡の男が現れた。飯綱義兄さんだ。

「隆君、面倒に巻き込まれたものだね。ついてるのか、ついてないのか」

「間違いなく後者ですよ。プライベートの息抜きが台無しだ」

「全くだね。ただ、尻尾を捕まえたという意味では手柄とも言えるかな」

義兄さんは空を見上げた。

「急に消えた、と言ったね」

「ええ。光ったかと思うと瞬時に。心当たりが?」

「ある。艦娘を対象にした、新しいペイルアウト(緊急脱出)方法がそうだと聞いている。大破した艦娘を撤退なしにその子だけ元の鎮守府に戻す方法であるらしい。
その暁も、一旦戻ったということだろう。そこから増援を引き連れてくるか、あるいは仕切り直すかは僕には読めないが」

「……ということは?」

義兄さんの、眼鏡の奥の目が鋭くなった。

「技術ごと向こうに流れていたということだね。それと、東山大佐。本物はさっき、死体で発見されたよ。鎮守府の裏に埋められていた」

俺は長い溜め息をついた。

「洒落にならないですね。しかも、まだ脅威は去ってないと」

「そういうことだね。……増援が来たようだ」

バスから何人か、艦娘らしき女性が降りている。

「俺たちはどうすべきですか?」

「本来はオフだ。戻ってくれて構わない。浜田君も同様だ。ここは僕たちに任せてくれ」

1 はい(結果はコンマで、実食仕切り直し)
2 いえ、残ります(続行、展開次第で店変更)

※安価下3多数決
184【27】 :2018/10/30(火)22:00:24.259 ID:vEs
2
185【40】 :2018/10/30(火)22:22:50.555 ID:qXI
1
186名無しさん@おーぷん :2018/10/30(火)22:28:01.095 ID:JHN
2
187C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)22:51:35.001 ID:R0n
「いえ、残ります。俺にも責任はありますから」

義兄さんは苦笑した。

「そう言うだろうと思ったよ」

彼は懐から拳銃――通常のニューナンブとは違う――を取り出し、俺に手渡した。

「対深海棲艦用に特殊弾を装填してある。人間でも多少は有効打になるはずだ。それと、後藤君にはこれを」

クラウンのトランクにはスーツケースがあった。ひょっとするとこれは?

「艦装でちか??」

「そう。君は支援射撃が中心になるだろう。陸路でここを狙って来た場合、隅田川から支援射撃をしてもらうことになる。そのための試製晴嵐だ」

どうも艦載機まで用意していたらしい。潜水空母の搭載数はたかが知れているが、奇襲には向く。そういう役割か。

「了解でち。でも、素直にここを狙うでちかね。テロをやろうにも、もう意味がない気が……」

「ここだけじゃなく、都内の各所が厳戒態勢になってる。国会議事堂、霞ヶ関、新宿、スカイツリー……警備は万全だ。
ただ、築地を狙いに来た理由は多分何かがある。観光客や新聞社狙いだけじゃない何かだ。すまないが、しばらく付き合ってほしい」

ゴーヤは力強く頷いた。

#

※コンマ下、!random
00~30 突如、轟音が響いた
31~60 銀座方面から何か来ます!!
61~95 ……来ないですね
96~100 ?????
188【34】 :2018/10/30(火)22:51:57.126 ID:qXI
はい
189【39】 :2018/10/30(火)22:53:31.764 ID:Bdd

190C9vIqtyVF2 :2018/10/30(火)22:55:37.054 ID:R0n
今日はここまで。
191【39】 :2018/10/30(火)22:57:14.221 ID:vEs
おつね
192C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)12:53:47.794 ID:f46
少し進めます。
193C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)13:06:54.539 ID:f46
#

1時間後。

「銀座守備隊から入電っ!東銀座方面から不審な女が防衛隊の呼び掛けを無視して通過!艦装を展開、マル対と思われます!!」

「被害状況は??」

「負傷者数人、死者はいませんっ。あと5分ほどでこちらに来ます!!」

あくまで築地に来ることが目的ということか?一体何が……
しかし、ゴチャゴチャ考えている暇はない!!

「指揮は君に任せる!!いいな!?」

「ブリーフィング通りに!ではゴーヤは隅田川へ、後方支援を!本体は防衛線死守!!Xポイントに到達次第、頭上から狙撃隊は発砲を!」

俺は指揮を取りながら、最終防衛ラインを守る。来るなら……来い。

※安価下4まで防衛ラインを担当する艦娘を設定します。(2枠はゴーヤ、浜風)
なお、コンマによりますがこの後も登場するかもしれません。
194【15】 :2018/10/31(水)13:18:32.873 ID:3rT
能代
195【91】 :2018/10/31(水)14:02:42.324 ID:CiT
鳥海
196C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)14:10:05.998 ID:f46
再開は夜です。まだ募集しております。
197【15】 :2018/10/31(水)14:12:06.923 ID:CXO
筑摩
198【41】 :2018/10/31(水)14:12:19.351 ID:gDk
秋津洲
199C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)15:35:51.149 ID:f46
>>198
秋津州のみ再安価。戦闘シーンがちょっと思い浮かばないです……
200【80】 :2018/10/31(水)15:38:02.374 ID:hMX
龍驤
201C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)20:36:09.868 ID:f46
再開します。
202C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)20:47:58.393 ID:f46
向こうから凄まじい勢いで6体の艦娘……いや、深海棲艦が突っ込んできた。
見た目は長門、加賀、赤城、阿賀野、春雨、そして暁に見える。……この面子だと、少々厳しいかもしれない。

「制空権は多分取られる!皆、気張りや!!」

ベテランらしい龍驤が叫ぶ。

「了解です!右翼は私が、左翼は鳥海が守ります!浜風、能代、耐えられる?」

「回避に専念すれば!適宜ゴーヤさんからの援護射撃があるはずです、その隙を突きます!!」

浜風が艦装を展開した。超高度には、太陽を背にする形でゴーヤの試製晴嵐がいるはずだ。
ここぞという時に急降下し、一気に食いちぎる。そのためのゴーヤだ。

長門が41cm連装砲を構える。食らったら一たまりもない。俺はトランシーバーを口に当てた。

「狙撃班、ファイア!!!」

※コンマ下、!random
00~20 えっ……
21~40 思ったより、速い!!
41~60 直撃した……が
61~90 ヌウ……!?
91~98 長門がふらついた。マスクが剥がれている
99~100 ガアアアアッッ!!!!
203【46】 :2018/10/31(水)20:48:29.665 ID:xxY
はい
204C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)20:59:18.788 ID:f46
集中砲火が直撃した……が。長門は一瞬動きを止めた程度でそのまま砲火を始めた。浜風と能代は、すんでのところで避ける。

ドゴォォォン!!!!

クレーターのような穴が、交差点に開いた。

「やはり足止め程度にしかならんか!!航空戦は??」

「やっぱ不利や!!奴さん、ロングレンジに足を止めるつもりやで!!!」

遠距離で削り、こちらがボロボロになったところを軽巡と駆逐艦3体で仕留めるという肚か。やはり、統制が取れた作戦行動だな……。

「暫く回避で耐えてくれ!軽巡と駆逐艦が来た時には全力で潰せ、残り3体に数的優位を作るぞ!!」

※コンマ下、!random
00~10 被害甚大
11~30 戦況不利
31~50 戦況やや不利
51~70 膠着
71~95 来たぞ!!
96~100 ??????
205【52】 :2018/10/31(水)21:00:14.655 ID:Ldc

206C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)21:05:17.360 ID:f46
ロングレンジからの砲撃と爆撃を、5人はひたすら避け続ける。道路は完全に穴だらけ、周辺の建物も半壊状態だ。
こちらの攻撃は控えていた。まだ、阿賀野らの特攻隊は後方に控えたままだ。

浜風の顔を見ると、疲弊した様子が見えつつある。いつまでもこの猛攻を凌ぎれるものでもない。削られるのが先か、向こうが痺れを切らすのが先か……

1 ゴーヤを使う
2 まだ耐える

※安価下
207【59】 :2018/10/31(水)21:16:00.071 ID:AjM
2
208C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)21:21:31.294 ID:f46
いや、まだ勝負所はここではない。もう少し耐えてからだ。

「我慢比べだ、すまないがもう少し頑張ってくれ!」

「了解です!!」

筑摩が応える。攻撃は苛烈だが、いつまでも続くはずはない。そろそろのはずだ……

※コンマ下、!random
00~05 えっ
06~15 能代大破
16~40 膠着
41~95 来たぞ!!
96~100 加勢する!!
209【68】 :2018/10/31(水)21:22:05.607 ID:xxY
はい
210C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)21:26:18.067 ID:f46
「来たぞ!!」

砲撃が弱まった刹那、3人が一気に突っ込んできた!!

「この時を待っていた!!集中砲火用意っ!!!」

溜めに溜めていた弾薬を、5人が一気に解放する!!

※コンマ下、!random
00 え……
01~15 1体取り逃がす
16~30 膠着
31~90 殲滅
91~99 殲滅+後方に大打撃
100 ??????
211【100】 :2018/10/31(水)21:27:06.959 ID:kzO
どう
212C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)21:38:16.063 ID:f46
「逝けやぁああ!!!」

龍驤が吠える。歴戦の強者であるらしい5人の砲撃は、極めて的確に3人――いや、3体の身体を破壊した。

「目標撃破確認!!!後方の戦艦級、空母級2体に目標変更!!」

「よしっ!!攻撃を継続せよ!!」

浜風と能代が敵陣に突入し、それを龍驤たちが補佐する。このタイミングで、隙を見てゴーヤを動かせば……

「てーとく」

妙に冷静な声がトランシーバーから聞こえた。

「どうした?すぐに試製晴嵐を……」

「向こうのビルの陰でち。あれは……提督でち。それも、向こうの」

「……何???」

そんなはずはない。ここは戦場だ。一般人が入り込む隙間など……

「でも間違いないでち。指示を送ってるでち。今なら……」

「……行け」

太陽の光を背に、たった一機の試製晴嵐が急降下する。当然、極めて見えにくい。そしてそれは長門の遥か後方にいる「何か」に向かい……



タタタタタタッッッ!!!!



機銃の一斉掃射を加えた。
213C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)21:49:06.840 ID:f46
その次の瞬間。

「「「ア、アアアアアァァァァァ?????」」」

困惑と苦痛と絶望が混じったような悲鳴が聞こえた。後方にいる3体の声だ。

浜風と能代は、その隙を逃さない。至近距離からの砲撃を腹部に。残った長門は呆然と立ち尽くしている。

「脚部、腕部を撃ち生け捕りにしろ」

「了解」

能代が静かに言う。あっという間に手足の自由は奪われ、長門はその場に倒れた。
マスクの下には……戦艦水鬼。やはりか。

「ゴーヤ、そっちの首尾は?」

※コンマ下、!random
00~05 消えたでち
06~50 死んだでち
51~100 まだ辛うじて生きてるでち
214【15】 :2018/10/31(水)21:49:25.177 ID:CiT
はい
215C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)22:25:57.276 ID:f46
「……死んだでち」

「そうか」

艦載機を使う艦娘は、それを通して物を見ることができる。生身の人間が試製晴嵐の機銃掃射を食らえば、生きているのはまずあり得ないことだった。死体は、恐らくは原形を留めてないだろう。

「生け捕りにできればよかったでち……。人の形をしたものを撃って殺すのは、さすがに気分が良くない、でち」

「仕方ない。それに、お前がやったお蔭でこちらは無傷だ。間違いなく、最大の功労者はお前だ、ゴーヤ」

「……でち」

複雑そうな声色でゴーヤは答えた。ともあれ、戦闘は終わったのだ。

#

そこから先は、また大変だった。うるさいマスコミの相手は防衛省のスポークスマンがやってくれるが、事情聴取に次ぐ事情聴取には閉口した。
のんびりえび金のまぜそばを食って、浜風と別れた後は銀座で旨い焼き肉でも食って、家に帰ってゴーヤとイチャイチャする俺の休日プランは、完全にパアだ。

ただ、とにかく今は寝たかった。こんな心身に来る指揮は、今まで初めてのことだった。

#

「御苦労だった。まず、心から感謝したい。ありがとう」

翌日。防衛省の会議室で、義兄さんが頭を下げた。

「いえ、やることをやっただけです。それに、俺があの駆逐棲姫を取り逃していなかったら、ここまでの大事にはならなかった」

「それでも君は英雄だ。テロを防ぎ、撃退した。今、別室で聴取を受けている後藤君共々、何らかの褒賞が与えられるだろう。少将への2階級特進も検討されているらしいぞ」

「やめてくださいよ、管理職は性に合わない」

義兄さんがふふっと笑った。🍪🍬🍪
216C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)22:40:30.819 ID:f46
「で、今ゴーヤは聴取を受けていると。あの提督のことですか」

「そうだ。彼は……死んだはずの男だ。いや、実際にそうだったらしい」

「どういうことです??」

ふう、と彼が溜め息をついた。

「開戦初期の被害が大きかったのは覚えているだろう。君の前の奥さんも、それで亡くなった」

「ええ。対処法も分かってなかったですから。……彼がその時の犠牲者だと?」

「そうだ。無茶な作戦も多かったからな。彼は空自の皆本一尉だ。硫黄島攻略作戦で亡くなっていたはずだ」

俺は首を振った。嫌な思い出だ。

「……死して亡霊に取りつかれ、復活した。深海棲艦と同じ原理ですね。噂になっていた深海提督は実在したわけですか」

「……ということになる。問題は、深海提督が複数いるのか否かだ。さらに言えば、内通者がいる可能性は否定できん。マスクの材質は、最新型の艦装の素材でもあったそうだ」

「……ということは、やはり」

「まだ危機は去ってない、ということだ。戦艦水鬼の聴取が上手く行くといいが」

その時、ドアがノックされた。入ってきたのは、浜風だ。

※コンマ下、!random
00~40 収穫なしです
41~70 少し、情報が
71~90 口を割り始めました
91~100 ???????🎃🍬🍭
217【61】 :2018/10/31(水)22:41:17.529 ID:h5l
あ👻🍭👻
218C9vIqtyVF2 :2018/10/31(水)22:41:48.112 ID:f46
今日はここまで。何か表示がおかしいですね。🍬🍪🎃
219【36】 :2018/11/01(木)01:19:58.605 ID:25g
おつ
ハロウィン仕様かな?
220C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)20:52:19.574 ID:aUH
再開します。
221C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)21:07:41.546 ID:aUH
「失礼します。飯綱課長、長門の聴取終わりました」

「どうだ、多分口は割らんだろうが」

「ええ。ただ、妙なことを」

義兄さんの眉がひそめられた。

「妙なこととは?」

「『築地に眠る怨念を海へ返すのだ』とか口走ってました。どういうことでしょうか?」

「怨念?……隆君、心当たりは」

「……いえ。どういうことでしょう」

俺は考えた。築地の怨念?まさか豊洲移転に関わることではあるまい。
だが、明らかに彼女らはここを狙っていた。何かがあるのは間違いない。そもそも、軽巡棲鬼が沖縄に現れたのは、本当に大会を狙ったテロだったのだろうか?

……まさか。

「築地市場は、太平洋戦争で空爆を受けたのでは」

義兄さんがハッとした。

「……そうだ。築地を中心とした下町は、東京大空襲での被害が甚大だったと聞く。とすると」

「一昨日の軽巡棲鬼も、あるいは。戦時中の被害が大きかった場所を狙っている可能性があります。
そうなると、何故呉に身を潜めていたかも理由がつきやすい。近くには広島がある」

「なるほどな……しかし、怨念を集めてどうする?深海棲艦の力にでもするつもりだろうか」

「あるいは。深海棲艦の勢力も、太平洋中央に押し込められています。中核戦力は依然強大ですが、数は減っている。
そこでこういう手段に出たとすれば、理屈は通ります」

義兄さんが腕組みをした。

「後は内通者、そして深海提督の存在か……」

そこにゴーヤが疲れきった表情で現れた。
222C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)21:12:44.016 ID:aUH
「疲れたでち……何か精のつく、美味しいものが食べたいでち……。あ、飯綱課長」

慌てて直立不動の姿勢になる。義兄さんが苦笑した。

「僕の前ではそこまでしなくていい。身内になるわけだからね。そっちはどうだった」

「根掘り葉掘り聞かれて面倒だったでち。見た以上のことは話せないし話しようがないって言ってるのに」

※コンマ下、!random
00~70 通常進行
71~90 ただ、気付いたことがあるでち
91~100 ただ、一つ思い出したでち
223【10】 :2018/11/01(木)21:13:27.744 ID:aYj

224C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)21:19:51.032 ID:aUH
「まあ今日はこれで解放されるはずだ。僕が上に話は通している。一日遅れのオフを楽しんでくれ」

「義兄さんは?」

義兄さんは肩をすくめた。

「全部終わったら2~3週間くらいまとめて休みを取るさ。どうせ舞鶴に行ったり、来華のご機嫌を取ったりするぐらいだが」

この人も大概にタフだな。一度、労いの会でも設けようか。

「緊急招集された龍驤たちもオフらしい。もし良ければ、合流するのもいいだろうな」

1 そうですか、なら
2 いえ、元の予定通りに

※安価下3多数決
225C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)21:28:04.154 ID:aUH
なお1だと目的地が再設定される可能性があります。
226【5】 :2018/11/01(木)21:33:52.437 ID:25g
2
227【81】 :2018/11/01(木)21:36:21.207 ID:aYj
1
228【100】 :2018/11/01(木)21:37:07.417 ID:4JW

229C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)22:12:00.953 ID:aUH
「そうですか、ならせっかくなので。ゴーヤ、いいか?」

「いいでちよ。少し話したけど、なかなか楽しい人だったでち。というか、あの司会の龍驤さんと同じ人だったでち」

「へ??そうなのか」

こいつは予想外だった。確かに似てるとは思ったが、同じ龍驤で顔が似てるだけかと思っていた。

「龍驤たちなら確か1階ロビーにいるはずだ。早くしないと置いていかれるぞ」

#

「お、来た来た」

龍驤が小さい身体で目一杯手を振っている。服装こそラフなジーンズにジャケットだが、何故かサンバイザーだけは着けたままだ。

「すまん、待たせたな。昨日は助かった、改めて礼を言う」

「ええ、ええ。うちらもあんたの指揮に助けられたんや。そこの嬢ちゃんの機転もグッジョブや。さすがあの那珂のいる鎮守府だけあるわ」

「いや、あれだけの戦力差で無傷で耐え抜くというのは相当な練度だ。恐れ入ったよ。……で、どこに行くつもりだ?」

1 あんたの好きなとこでええよ(目的地変わらず)
2 そやなあ、池袋にでもいこかな
3 そやなあ、渋谷にでもいこかな
4 そやなあ、新宿にでもいこかな
5 面倒やから、防衛省(市ケ谷)近辺で茶でもしばこかな

※安価下5多数決
※2~5だとえび金は後回し&描写あっさりめになります
230【70】 :2018/11/01(木)22:15:30.757 ID:aYj
1
231【84】 :2018/11/01(木)22:24:59.609 ID:Xmh
1
232【87】 :2018/11/01(木)22:29:54.392 ID:4JW

233C9vIqtyVF2 :2018/11/01(木)22:33:04.458 ID:aUH
今日はここまで。
234名無しさん@おーぷん :2018/11/01(木)22:55:05.400 ID:aYj

235C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)12:41:08.463 ID:siP
少し進めます。
236C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)13:02:08.148 ID:siP
「あんたの好きなとこでええよ。気晴らしにぱーっとできればそれでええわ。な?」

龍驤が鳥海を見た。

「ええ。久し振りの実戦で少々疲れましたし。どちらに行かれますか?」

「あー、元々浜風の取材で俺とゴーヤが初めて行ったラーメン屋に行くつもりだったんだよ。また築地になるが、いいか?」

「いいですけど、通行禁止になってないですかね?」

「それはさっき確認した。ラーメン、それと海老がダメな奴はいるか?」

誰も手をあげない。

「なら決まりだな。それと、築地少しぶらぶらしたら打ち上げやるか」

「まさかお寿司でちか??」

「んー、まあ寿司っちゃ寿司かな……ま、まずはラーメンだ」

#

俺たちは「暁」と出会った裏路地に出る。戦闘による通行止め区域もあって観光客はやや少ないが、それでもそこそこは人がいる。

やがて、一枚板の堂々とした看板が見えてきた。「自家製海老麺」とある。海老の中にいるような錯覚を覚えさせるほどの濃厚な香気が鼻をくすぐる。

「小泉中佐、すごい香りですね……ここが?」

「おう。俺とゴーヤが初めて行った店だ。とはいってもサシじゃないが」

俺は能代に答える。ゴーヤは懐かしそうに看板を見上げていた。

「久し振りでちね。変わってないでち」

「一つ訊いていいですか?何故この店を」

浜風が俺を見た。
237C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)21:34:21.940 ID:siP
「ありゃあ確か……」

「てーとくが悪いんでち。調子に乗って本マグロとか何やら買いまくるから、予算が尽きちゃったんでち。で、残りで食べられるとこを探してたら、ここに行き着いたってわけでち」

店の行列は5人程度だ。この分ならすぐだろう。

「へえ、小泉中佐にもそんなところがあったんですね。ちょっと意外」

「むしろ仕事以外じゃてんでダメでち。トイレの電気は付けっぱなし、服は脱いだら脱ぎっぱなし……。てーとくはもっとゴーヤに感謝するでち」

能代の言葉に、ゴーヤが俺を睨んだ。

「まあそう言ってくれるな。で、お前らは何食べる?俺とゴーヤ、浜風はまぜそばにするが」

「そうですね、私はこの濃厚味噌海老そばを。龍驤さんは?」

「せやな、うちもそれで。鳥海は」

鳥海は味噌、能代は醤油味の海老そばを選んだ。

「しかしここの売りは醤油か味噌の方やろ。なんでまぜそばやったん?」

「いくつか理由がある。まず、当時こいつはバルジに悩んでたってのがある。まぜそばのカロリーは低めだからな。
あと、まぜそばはこのサイトのワンコインランチ会員なら500円だということ」

俺はスマホを見せた。使える店舗は限定的だが、結構馬鹿にならない。

「あとは単純に、こっちの方が旨いからだ。何せ『自家製海老麺』だからな」

「海老麺?何や、麺に海老でも……」

「その通り。ここ、甘エビの頭から出汁を取ってるんだが……何と50匹を1杯に使ってる」

龍驤たちの顔色が変わった。

「「「50匹!??」」」

「そう、50匹。多分加工用甘エビの頭だから原価は高くないが、それでも尋常じゃない量だ。んで、その出し殻を砕いたのが麺に練り込まれてる。
つまり、麺の味を楽しみたいならまぜそばの方がいいわけだ」
238C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)21:50:18.259 ID:siP
「そもそも何でまぜそばって流行ってるんでちか?つけ麺に近い理由でちかね」

「んー、多分単純に原価がかからんからだな。ラーメンの原価の大体はスープだから、それがないまぜそばや油そばの利益率は確か高い。
ただ、麺の味で勝負したいと考えてたり、食感の違いをより味わいたいならまぜそばは決して悪くないんだわ。
スープの水分で味がボケないから、味の強い調味料や具材ならこっちの方がダイレクトに旨さが分かる。ここみたいにな」

行列がなくなり、店内に入る。券売機で食券を買って渡すこと数分で着丼だ。

「これは……まさに海老ですね」

「だろ?具も小エビの素揚げだ。じゃあ食うとするかな」

啜る。その時、口の中で海老が一気に弾けた。

「おおっ、ホンマに海老や!!海老のそばや!!」

龍驤が立ち上がって叫んだ。隣の筑摩もうんうんと頷いている。

「濃厚ですね。これ、味噌だけじゃなく海老の頭の味噌も入ってそう」

「本当ですね!海老好きには堪らないですねえ」

能代は旨そうに麺を啜る。スモールポーションだからか、俺のまぜそばはすぐになくなった。

「小泉中佐、この余ったタレは……」

「こうすんだよ。……雑炊セット追加で」

ご飯に薬味が入ったのが出てきた。俺はまぜそばのタレにそれをぶちこむ。

「こうすりゃ無駄もなく、海老の旨味を味わい尽くせるってわけだな」

「いけそうやん!兄ちゃん、うちにも同じのを」

龍驤がぱあっと明るくなって言う。まぜそばの味は、ゴーヤと一緒に来た最初の時のままだ。
239C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)21:56:39.988 ID:siP
#

「ふー食った食った!流石に飯綱課長の義弟、いいとこ知っとるやんか」

店を出ると、龍驤が背中を叩いた。小柄とはいえ、なかなかに効く。

「褒めても何も出んぞ。……っと、じゃあここからしばらく自由行動な。1730に旧市場入口に集まってくれ」

皆思い思いに散らばっていく。俺とゴーヤだけが残った。

「……さて、どうする?」

「どうするもへったくれもないでち。4時間どうやって時間使うでちかねえ」

1 築地をブラブラする
2 銀座方面に行く
3 六本木に行

※安価下3、多数決
240名無しさん@おーぷん :2018/11/02(金)22:01:05.103 ID:8sS
2
241【35】 :2018/11/02(金)22:04:42.616 ID:LYm
2
242C9vIqtyVF2 :2018/11/02(金)22:06:37.529 ID:siP
今日はここまで。
243【60】 :2018/11/02(金)22:13:40.671 ID:uCp
おっつ
244C9vIqtyVF2 :2018/11/03(土)23:20:40.743 ID:RZ8
少しだけ進めます。
245C9vIqtyVF2 :2018/11/03(土)23:31:26.891 ID:cB7
「銀座にでも行ってみるか。少々歩くが」

「銀座?お金はあるんでちか?」

「んなもんはない。ただ、ウインドウショッピングも悪くねえな、とな」

ゴーヤが俺の腕に引っ付いた。ニマニマしていてご機嫌そうだ。

「まあいいでち。浜風も能代とどっか行ったみたいだし、ちょっとデートするでち」

#

築地から東銀座はそう遠くはない。昔は歌舞伎座があったが、今は近代的なビルと昔ながらの歌舞伎座が合体した妙なビルになっている。
何かこう、風情みたいなもんがないのはどうしたもんか。

「銀座まではどのくらいでち?」

「10分ぐらいかねえ。とりあえず、指輪でも見るか」

「……結婚指輪、でちか」

ゴーヤが頬を染める。

「ケッコンカッコカリの指輪じゃ味気ないだろ?ただ、銀座で買ったら数百万とかしそうだから、あくまで下見だな。
で、適当にお茶して戻る感じを考えてるが、それで構わんか?」

「でち!行くでち!」

歩く速度が気持ち速くなった。妙に乙女だよなあ。

※安価下、!random
00~70 通常進行
71~95 艦娘指定(再安価)
96~100 あれは……?
246【47】 :2018/11/03(土)23:32:22.863 ID:KoV
1
247【82】 :2018/11/03(土)23:32:24.954 ID:KoV
1
248【1】 :2018/11/03(土)23:32:59.106 ID:KoV
なんか連投になっちまったすまん
249C9vIqtyVF2 :2018/11/03(土)23:48:33.673 ID:RZ8
#

「流石に高かったでちね……」

「だなあ。お茶まで出してくれたのに資料だけ持って帰るのはなかなか心が痛むが、ありゃ買えん」

某有名ブランドのブティックを3軒ほど回ったが、俺の報酬でなんとかできる額ではなかった。ていうか高過ぎだろ。
とはいえ、結婚指輪は買わねばならん。給与3カ月分は昔の話と聞くが、何かそこそこの値段でいいのはないもんかねえ。

築地に戻るにはまだ時間がある。スイーツを食うならいくらでも選択肢があるが。
そう思いながら、あてなくフラフラと歩く。そういや、銀座は結構ラーメン屋が多かったな。
別に食べるわけではないが、少しちら見しとこうか。

1 支那麺はしご(担々麺)
2 むぎとオリーブ(醤油メイン)
3 伊藤銀座店(煮干し)
4 篝(鶏白湯、現在閉店中)

※安価下5多数決(0000から開始)
250【40】 :2018/11/03(土)23:49:24.320 ID:Oiy
2
251【91】 :2018/11/04(日)00:03:44.158 ID:HY5
1
252【49】 :2018/11/04(日)00:04:19.577 ID:cmY
3
253【98】 :2018/11/04(日)00:05:50.424 ID:NLh
3
254【84】 :2018/11/04(日)00:06:53.789 ID:1CY
2
255【70】 :2018/11/04(日)00:07:03.142 ID:9p0
2
256名無しさん@おーぷん :2018/11/04(日)00:11:05.303 ID:lou
1
257名無しさん@おーぷん :2018/11/04(日)00:11:26.826 ID:lHm
3
258C9vIqtyVF2 :2018/11/04(日)00:12:08.670 ID:FiP
1~3ですぱっと割れているようなので、安価下で決めます。
259C9vIqtyVF2 :2018/11/04(日)00:12:29.697 ID:FiP
失礼、3で決定しました。
260C9vIqtyVF2 :2018/11/04(日)00:13:16.926 ID:FiP
今日はここまで。明日も多分更新は少な目です。
261【78】 :2018/11/04(日)00:19:30.818 ID:iR0
おつー
262C9vIqtyVF2 :2018/11/04(日)23:36:48.063 ID:hQZ
少し進めます。
263C9vIqtyVF2 :2018/11/04(日)23:49:12.611 ID:hQZ
#

「結構銀座ってラーメン屋多いんでちね」

ラーメン屋の前を通りがかった時、ゴーヤが呟いた。

「まあな。ただ、増えたのは割と最近かもな。インバウンドが増えたから」

「ああ、納得でち。観光客狙いってことでちか」

「そそ。中でも担々麺が多目な印象だな。老舗の『はしご』があるってのもあるが、中国人狙いなのかもな」

俺の足は銀座6丁目に向かう。確か、あの店の支店がここにあったはずだ。

「ん?ここは……」

「そう、『伊藤』の銀座支店だ。支店っても角館じゃなく王子神谷だけどな。やっぱ外国人客が多いな」

ランチタイムからは外れたが、まだ少し行列がある。アメリカ人と中国人の観光客だ。

※コンマ下、!random
00~25 通常進行
26~50 あれは……(外国艦娘)
51~75 あれは……(以前に登場した艦娘)
76~90 ん?誰だ
91~100 ん?誰……「テイトク!」
264【31】 :2018/11/04(日)23:51:02.913 ID:8vy

265C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)08:55:34.355 ID:GJB
寝落ちしていました。人数を決めます。

※コンマ下、!random
00~10 1人
11~70 2人
71~100 3人
266【5】 :2018/11/05(月)08:56:01.677 ID:003
はい
267C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)08:58:58.002 ID:GJB
外国艦娘を決定します。

安価下1~3、!randomが大きいもの
268C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)08:59:18.707 ID:GJB
登場済みでも構いません。
269【33】 :2018/11/05(月)09:00:28.832 ID:rnc
サラトガ
270【15】 :2018/11/05(月)09:04:28.076 ID:x36
ガンビア・ベイ
271【5】 :2018/11/05(月)09:06:21.688 ID:c9x
ガングート
272C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)09:06:43.870 ID:GJB
再開は昼以降です。
273C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)14:17:33.815 ID:pcR
「ん?あれは……サラじゃないか?」

行列の一人に見覚えのある顔がいる。艦装こそつけてないが、あの豊かな茶髪と乳は……間違いない。

「あ、提督!ゴーヤちゃんも一緒ですか、奇遇ですね」

「奇遇過ぎるだろ。何で銀座に、しかも伊藤に何で並んでるんだ?」

※コンマ下、!random
00~10 えっとですね……
11~50 My familyが日本にきたので、案内を
51~90 俺は後ろの男に気付いた
91~100 自由指定可能
274【53】 :2018/11/05(月)14:22:01.477 ID:0u7
ほい
275C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)14:30:25.389 ID:pcR
※コンマ下、!random
00~05 ?????
06~75 湊整備長か?
76~100 意外な組み合わせだな、滝川警視
276【98】 :2018/11/05(月)15:26:38.773 ID:r56
はい
277C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)21:04:12.362 ID:OwF
俺は後ろの男に気付いた。ひょろっと痩せた、この男は……

「意外な組み合わせだな、滝川警視」

「お、小泉じゃない。久し振りだねえ。聞いたよ、結婚するんだって?そのちっこいのが奥さん予定?」

ゴーヤがむっとした。

「初対面に失礼でちね。ちっこいのじゃないでち。ゴーヤでち」

「あー、ごめんごめん。ついいつもの癖でねえ。紹介が遅れた、僕はこういう者だ」

滝川は「警察庁警備局外事情報部外事課 1係主任 滝川一彦警視」と書かれた名刺を差し出してきた。

「何でこんな肩書きが長いんでち……。そもそも何やってるかさっぱり分からんでち」

「ははは、まあ日本を守る仕事かなあ。ねえ、サラ」

「そうですね。ちょっとノリが軽くて困りますけど」

俺は滝川を見た。

「外事課……深海棲艦対策本部から異動になったのか。……そういうことか」

「そ、そういうこと。で、サラはパートナーってわけだ」

サラが頭を下げる。

「すみません提督、ご連絡しなくって。私のもう一つの仕事に関することでしたので、敢えて連絡はしなかったんですが……」

「あー、まあしゃあないな。CIAと知ってて受け入れてるわけだしな。人類存亡の危機だ、そこは持ちつ持たれつだ」

海外艦は基本、研修に近い形で日本に来ている。ただ、中には「訳あり」のもいる。サラはその一人だ。
米国に艦娘の情報をセレクトして出す代わりに、艦娘適性のあるCIA職員を戦力として受け入れる――それがお偉いさんの判断であるらしい。
もちろん、機密情報を同盟国とはいえまるっと流すわけにもいかない。そこのコントロールという面倒役を俺は背負わされたわけだが、ここまでは問題なく行っていた。
何より、機密だなんだと細かいことを言えないほど、世界は追い詰められていたわけだしな。
278C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)21:20:15.280 ID:OwF
「で、滝川が外事課か。米国との共同作戦か、あるいは昨日の件に関する相談ってわけだな」

滝川は軽く笑った。

「ははは、そんな大したもんじゃないよ。多分君たちと同じ、ただのデートさ。ねえサラ」

「私以外の子にもそうやってなきゃいいんですけどね」

サラはぷうと頬を膨らませている。パートナーというのは、どうも公私にわたるものらしい。サラの上司ながら、このことは知らなかった。

ただ、ここに滝川がいるってことは、ただのデートではあり得ない。長年の付き合いだ、それぐらいは分かる。
俺は真顔で滝川を見据えた。滝川の目が、僅かに細められる。

「ちと相談だ。今からいいか」

「昼飯くらい食わせてくれよ。……後で話は聞く」

#

「古い付き合いなんでちか?」

待っている間、ゴーヤが訊いてきた。

「中坊の時からの腐れ縁な。大学まで同じだ。まあ肚の読めん奴だったわ」

「まあ、そりゃ見れば分かるでち。てーとくと気が合うのも、ちょっとだけ分かるでち。適当そうだし」

「あいつほど適当じゃねえよ。ただ、優秀なのは優秀だ。警察庁のエリートコースだしな」

「ふうん……外事課って?」

「スパイの元締めみたいなとこよ。だからCIAとは付き合いがある。多分、昨日の件について話すことがあったんだろ。
そもそも、今日は本来平日だからな。普通のデートなわけがない」

にしても、何で銀座?デートを装う理由は……。

ん、銀座?
279C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)21:35:14.469 ID:OwF
昨日の奴らはどこから来た?銀座だ。しかも、銀座では暴れてない。真っ直ぐに築地に向かってきた。
確かに、築地に何かあるのかもしれない。恐らくは怨念の集合体だろうと義兄さんは言ってたが。

ただ、それでは答えの半分でしかない。「何で銀座から来たのか?」その答えがないからだ。

導き出される答えは、ただ一つ。

「……銀座にアジトがあるわけか」

「御名答。あと、ボリュームは下げて。時間は大丈夫かい?」

いつの間にか滝川とサラが店を出ていた。

「ま、少しなら」

「オッケー。じゃあ、ちょっと行こうか」

#

「いやあ、濃厚で旨かったねえ。煮干しなのにえぐみがほとんどなくって」

「そうですね。あんなにJapanese Anchovyが美味しいなんて知りませんでした。そういえば提督はラーメンにお詳しかったですよね?あの店もご存知で」

「まあな。てか大元の角館の店に全舷で行ったよ。多分王子神谷の本店の方が旨いが、銀座の中じゃ旨い方だろ。
最近は観光客向けに銀座もラーメン屋増えたからなあ」

俺はコーヒーを口にした。純喫茶らしいが、人は老齢のマスター以外誰もいない。

「ま、それはそれ。本題に入るか。銀座に深海棲艦のアジトがある、そうだな」

※コンマ下、!random
00~30 それが見つからなくってねえ
31~70 さすが小泉。最後の詰めだよ
71~100 ああ、それなら……
280【82】 :2018/11/05(月)21:38:43.402 ID:Wki
ぬふ
281C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)22:27:17.162 ID:OwF
「ああ、それなら……」

「もう見つけましたよ。銀座六丁目、ここのそばです」

「あー、僕の台詞を取るなよ。っと、サラの言う通りだ。開店してからすぐに潰れたラーメン店。その地下にあった」

俺は気持ちを落ち着けるように、もう一度コーヒーを飲んだ。やたらと苦い。

「ラーメン屋?どういうことだ」

「Sを使って探らせたよ。どうも市民団体に深海棲艦と通じてたのがいたらしい。んで、そこに行き着いた。そもそもラーメン屋ってのがカモフラージュだったんだけどね。
当然藻抜けの殻だったが、残っていた資料から色々面白いことが分かった。言える範囲で言えば、まだ深海提督はいる」

「……やはりか」

滝川は頷いた。

「鹿屋第3鎮守府の西口大尉だ。当然、本人は多分死んでる。正体は元陸自の海原一尉。そこのゴーヤちゃんが殺した、皆本とは旧知の仲……というか恋人だったらしい」

「恋人?」

「ああ、海原は女性だよ。そっちの人間じゃない。で、そいつが首謀者だ。どうにも、無茶な命令を出した司令部に異常な恨みを持っているらしいね」

俺は溜め息をついた。

「まさか」

「多分、北島中将だろ。協力者も、彼に恨みを持っている連中だ。ただの反戦団体じゃない。
とはいえ、彼の首を差し出せば終わるかというとそんなわきゃない。恨みをもっと募らせるため、太平洋戦争の被害が大きかったとこに深海棲艦を向かわせ、戦力増強を狙った感じだな」

北島中将を動かすのは、どちらにせよ望み薄だろう。彼は大物になりすぎている。

「しかし、身柄が割れたら潰せばいいんじゃないか?」

「そうもいかない。他にも多分アジトはある。何より海原は女性だ。恐らくは、艦娘適性がある。仮にそれが中枢棲姫級だったら、戦闘になったら昨日の規模じゃ済まない」

滝川の目は、今までになく真剣だ。隣でゴーヤが唾を飲み込んだ音が聞こえた。

「じゃあ、どうすればいいんでち」

「……成仏させることだな。何とかして」

「何とかしてじゃないでち!サラ、何か知ってるでちか?」

※コンマ下、!randomが40以上で知ってる
282【80】 :2018/11/05(月)22:28:15.712 ID:x36
はい
283C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)22:37:22.555 ID:OwF
サラが頷いた。

「ええ。……皆本一尉との幸せな思い出を、思い出させること」

「そう。実はこの二人、硫黄島の件がなかったら自衛隊を辞めるつもりだったんだそうだ。
で、田舎でささやかな飲食店を開くつもりだったらしい」

「それが分かったところで、どうやって思い出させるんだよ」

俺の言葉に、滝川がニヤリと笑った。

「僕はツイてる。サラと『調査』に入った時に、一番おあつらえ向きの人間に出会えたからね。
二人が開こうとした店、実は……ラーメン屋なんだよ」

「……何ぃ!?」

滝川が笑うのをやめた。

「これはこれからの話になる。海原を成仏させる一杯を作ってくれ。
ラーメン屋を志したことがあるお前なら、できるはずだ」
284C9vIqtyVF2 :2018/11/05(月)22:37:56.051 ID:OwF
今日はここまで。
285【86】 :2018/11/05(月)22:39:41.747 ID:x36
乙です
286C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)12:29:39.667 ID:IJT
再開します。
287C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)12:40:23.685 ID:IJT
俺は耳を疑った。ラーメンを作れだと??

「はああ!??んなの俺にできるか!!本職に頼めよ!」

「残念ながら、深海棲艦の扱いに長けたラーメン屋なんていないんだよ。お前以外には」

「俺はラーメン屋じゃなくて軍人だっつーの!!サラ、お前からも何か言ってやってくれ」

サラは少し考えて口を開く。

「Well……いい考えだと思います。そもそもこの話、一般人にやらせるには荷が重すぎますし。あとゴーヤちゃんもラーメン作れますしね」

今度はゴーヤが絶句した。

「……ゴーヤも作れってことでちか?」

「夫婦初めての共同作業ってことでいいんじゃないかな?ま、何作るかは任せるわ。マスター、勘定と領収書を」

滝川が腰を上げる。ちょっと待てって。

「つーか何作ればいいかサッパリ分からんぞ!?」

「そりゃあ、二人が作ろうとしてたラーメンだよ。それなら成仏できる。多分」

「んなもん分かるか!!ヒントか何かねーのか!!」

滝川は立ち止まる。

※コンマ下、!random
00~20 うーん、こちらでも探るが考えてくれ
21~95 彼らの故郷のラーメンだろうね
96~98 確か、彼らは慶應出身だったな
99~100 四谷三丁目に行くといい
288【56】 :2018/11/06(火)12:40:46.680 ID:W3A
あい
289C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)12:44:39.463 ID:IJT
※海原と皆川の故郷は?

1 燕市
2 白河市
3 高松市
4 熊本市
5 鹿児島市

※各地のご当地ラーメンの話になります。最終回テーマです。
※3票先取
290C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)13:14:22.525 ID:IJT
更新再開は夜です。
291【43】 :2018/11/06(火)13:19:29.353 ID:FVE
2
292【76】 :2018/11/06(火)13:22:54.973 ID:7Ja
1
293名無しさん@おーぷん :2018/11/06(火)13:25:40.189 ID:CBG
5
294【42】 :2018/11/06(火)13:37:55.081 ID:b0g

295【61】 :2018/11/06(火)14:01:32.731 ID:Wg3
2
296C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)21:07:01.833 ID:IJT
再開します。週末まで更新ペース遅めです。
297C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)21:31:18.870 ID:IJT
「……あるいは、彼らの故郷のラーメンだろうね。福島の白河って聞いた」

「白河か!」

滝川が頷いた。

「ご当地ラーメンの一つだ。僕じゃよく分からないが、君ならあるいは。じゃあ、職務があるんで失礼させてもらうよ。サラ、行こう」

サラが会釈して去っていった。白河か……なかなか面白いじゃねえか。

「白河ラーメンってそんなに有名なんでちか?」

「有名も何も、ご当地ラーメンではかなり上位だぞ。ぶっちゃけ喜多方よりは『当たり』の確率がずっと高い。
しかしシンプルだけに難しいな。素人が作れる味じゃあない」

「シンプル?」

「見た目は昔ながらの中華そばだ。透き通った醤油スープに加水率の高い手打ちの太め縮れ麺。そこにネギやメンマ、チャーシューにナルト、ホウレンソウが入る感じだ。
だが、豚骨と鶏ガラをしっかり煮出した豊潤なスープはただの中華そばじゃああり得ない。何より誤魔化しが効かないんだよ」

「作れるんでちか?そんなもの」

俺はまだ残っているコーヒーを流し込んだ。

「やるしかないだろ。だが、まずは調査だな」

宴会には遅刻しそうだが仕方ない。浜風たちにも協力を頼もう。

#

「なるほどなあ。そんなことがあったんか」

シャクシャクと特大のカキフライをかじりながら龍驤が言った。俺とゴーヤは頷く。

「宴会の途中ですまん。海原か皆本の情報を持っていたら教えてくれ。深海棲艦による被害を拡大させないためにも必要だ」

※コンマ下、!random
00~70 反応はない
71~95 白河、ですか……
96~100 私、福島出身ですよ
298【83】 :2018/11/06(火)21:32:25.112 ID:kix

299C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)21:48:06.756 ID:IJT
「白河、ですか……」

鳥海が鰤の刺身を置いて呟いた。

「心当たりが?」

「ええ。秋田の生まれですけど、親戚が福島にいるので多少は。『とら食堂』で修行したかもしれませんね」

「……!!あり得るな。白河ラーメンの発祥にして最高峰、そこなら……!!」

ゴーヤがうーんと唸った。

「ただ、まとまった休みはすぐ取れないでち。福島に行くなら、準備しないとダメでち」

「確かにな。ただ、そうゆっくりもしてられない」

理想はとら食堂まで行って二人のことを聞いてみることだ。だが、それができるかどうか。そもそも、白河ラーメンの味をどこまで正確に再現できるか、俺には自信がない。

東京か首都圏にいい店はないものか……?

浜風が「あっ」と声をあげた。

「ここはどうですか?」

彼女はスマホを見せてくる。……こんなところに店が?

「これ、ゴーヤが住んでたとこに近いでち。……『白河中華そば』」

「そのものズバリだな。しかもとら食堂直系か。次の休み、行ってみるか」

「でち!!」

#

宴会はそのまま楽しく終わった。あの龍驤が俺とそう歳が変わらないのに仰天したのは、また別の話だ。
300C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)21:50:29.003 ID:IJT
次回、今度こそ最終回です。無駄に延びました。

艦娘ですが、ちょっと特殊なやり方にさせてもらいます。

※コンマ下、!random
00~40 ゴーヤのみ
41~70 あきつ丸
71~95 自由安価
96~100 妙高とその旦那
301【76】 :2018/11/06(火)21:50:53.225 ID:C99
あい
302C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)21:55:44.883 ID:IJT
自由安価です。コンマ下1~5で最も大きいものを採用します。
登場済みでも構いませんが、国内限定です。
303【20】 :2018/11/06(火)21:56:42.331 ID:H9N
明石
304【7】 :2018/11/06(火)21:57:14.803 ID:b0g
羽黒
305【4】 :2018/11/06(火)21:57:32.972 ID:kix
山風
306【81】 :2018/11/06(火)21:58:12.821 ID:2S1
青葉
307【3】 :2018/11/06(火)22:01:08.611 ID:CQd
長門
308C9vIqtyVF2 :2018/11/06(火)22:24:08.460 ID:IJT
青葉に決定します。今日はここまで。
309C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)14:10:52.408 ID:be6
少し進めます。
310C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)14:27:38.620 ID:be6
「よ。しかし寒いな」

フェアレディを鎮守府前に停めると、ゴーヤが正門前でもう待っていた。頬を少し膨らませている。

「遅いでち。レディを待たせるもんじゃないでち」

「そんなに遅れてねーだろうが。てか、正式に結婚しないと同居できん規則は困ったもんだな」

「でち。春には籍を入れるけど。秘密保持とかなんやらでめんどくさいでち」

ふうと溜め息をついてゴーヤが助手席のドアを開けた。……向こうから誰か来るぞ!?

「しれいかーん、待ってくださいよぉ~」

あの短めのポニテと妙ちくりんなテンションは……

「青葉?おい、呼んだのか?」

「んなわけないでち!あのゴシップライターなんてお呼びじゃないでち!」

車を発進しようとしたが、その前に辿り着かれてしまった。

「何なんだよ一体。休日だが、ゴーヤと任務なんだが?」

「デートじゃないのは分かってますよぉ。是非、是非取材を!」

「取材だぁ?」

※コンマ下、!random
00~50 通常進行
51~80 向こうから巨乳の女がやってきている
81~95 艦娘追加
96~100 鎮守府から男が走ってきている
311【22】 :2018/11/07(水)14:28:58.043 ID:ZfS

312【10】 :2018/11/07(水)14:29:11.987 ID:lFU
おー
313C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)18:03:24.252 ID:be6
「はいっ!ラーメンで深海棲艦を成仏させる話を聞きまして!これはもう、取材するしかないでしょう!!」

俺は頭を抱えた。

「一体誰からんな話聞いたんだよ……。ゴーヤ、話は漏らしてねえよな?」

「あったり前でち。ある意味、国の存亡にかかわる話でち。超極秘でち」

「そりゃそうだ。……誰から聞いた?」

青葉の目が泳いだ。

「あ、えーとぉ……取材源の秘匿は記者の使命ですし……」

「や、真面目な話だ。ことと次第によっては懲罰委員会ものだぞ?」

その時、俺の電話が鳴った。……浜風?

『小泉中佐ですか?そちらに青葉が来てません?』

「来てるも何も、今目の前だ。てかお前かネタの出本は!」

『……はい。ただ、許可は取ってます』

「許可?」

電話先が代わった。

『僕だ、飯綱だ。急に済まない、浜田君の報告を受けてね』

「義兄さん?……どういうことですか」

『話は全部聞いてる。対深海棲艦として未練を満たすという方法がもしあり得るなら、極めて画期的なことだ。
そこで、記録をお願いしたいんだ。その協力者が、青葉文(あや)君だ』

青葉が満面の笑みで「恐縮です!」と言う。
314C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)18:18:18.608 ID:be6
「青葉が協力者?そりゃこいつはゴシップ好きですし鎮守府内の新聞とか趣味で作ってますけど……」

電話先がまた代わった。浜風だ。

『青葉は私のゼミの後輩なんです。優秀なのは優秀なので、経験を積む意味でもと思いまして』

「後輩?……なるほどねえ……」

OGとして面倒でも見てやっているということなのだろう。艦娘を大学に通わせている鎮守府はあまり多くはないし、縁があっても不思議じゃないのか。

青葉はニマニマしている。

「ということです。さあ、取材ですよ!」

#

横須賀から一路横浜を目指す。港北インターで降りるのがいいらしい。

「そういやゴーヤは昔センター北に住んでいたんだったな。あの辺りだと旨い店あったかな」

※コンマ下、!randomで30以上で知っている
315【77】 :2018/11/07(水)18:21:20.030 ID:VoR
はい
316C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)22:33:33.760 ID:OsY
ゴーヤがやれやれと首を振った。

「てーとくともあろう者が知らないとは笑わせるでち。『くじら軒』、知らないんでちか?」

「ん……あれってちょっと前にチェーン展開してた?んでどんどん潰れてったんじゃなかったか。まだ存在してたの?」

「勉強不足でちねえ。創業者がやってる本店は生き残ってるでち。味も持ち直したでち」

ゴーヤがどや顔になっている。なんかむかつくな。

「いや知らねーよ……てかいつの間に行ってたんだよ」

「てーとくが出張中の時にでち。久々に行きたいけど、残念でちね」

「えっ、何ですかそのお店。青葉、興味ありますっ」

後部座席から青葉が身体を乗り出してきた。

「パーコー麺が売りの店だよ。一時期は横浜、いや首都圏でも屈指の人気店だったが、多店舗展開に失敗して消えたもんだとばっかり思ってたぜ。そうか、まだあるのか」

フェアレディは第三京浜に入る。センター北に行くなら都筑インターだが。

1 港北インターで降りる
2 都筑インターで降りる

※安価下3多数決
※展開が変わる可能性があります
317【74】 :2018/11/07(水)22:38:47.860 ID:lFU
2
318【92】 :2018/11/07(水)22:41:33.831 ID:qhU
2
319C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)22:48:58.604 ID:OsY



第13話 くじら軒
320C9vIqtyVF2 :2018/11/07(水)22:49:12.821 ID:OsY
今日はここまで。
321C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)12:27:37.387 ID:Wvq
少し進めます。
322C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)12:48:05.366 ID:Wvq
「せっかくだし、都筑で降りるか。あまり旨かった記憶はないが、本店なら違うのかもしれんし」

「えっ、白河ラーメンはどうするんでち?」

「夜もやってるようだし、それでいいだろ。さて、ゴーヤの言う通りかどうか、試してみますかね」

#

店の裏手に車を停める。昼時だが、数人が待っている程度、と言ったところか。

「確か醤油ラーメンの店だったよな。淡麗系の」

ゴーヤが「ははっ」と笑い首を振った。

「それじゃダメでち。てーとく、大体デフォ(一番普通のラーメン)でしょ?それだからそうなるんでち。
くじら軒はパーコー麺。これ以外の選択肢はあり得ないでち」

「パーコー麺?何ですかそれ」

青葉が首をかしげるとゴーヤが胸を張った。張ってもそんなに胸は大きくないのが寂しい。

「パーコー麺は、薄く切った豚スペアリブに衣を付けて揚げたのをラーメンに乗せたものでち。中華風豚の唐揚げ、みたいなもんでちね。骨は取ってあるから心配無用でち」

「へぇ~、これは参考になりますねえ。メモっておきましょう。……ってことは、豚カツラーメンもあるんじゃないですか?」

「んー、どうなんでちかね。てーとく、知ってる?」

「確か武蔵小杉にあったような。ただ、豚カツは衣が厚すぎてラーメン向けじゃねえんだ。すぐにスープを吸ってふやけちまう。
パーコー麺の衣は薄いから、そこは大丈夫ってわけ。担々麺では『はしご』の系列がカレー味のパーコーを乗せるな」

店内に入るよう促された。店内はカウンターにテーブル席がいくつか。薄暗い感じで、少し屋台っぽいな。
323C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)21:02:36.741 ID:Wvq
とりあえず「パイコーラーメン」を濃口で注文する。前に新宿で食った時は、やたら味が薄かった気がする。濃口なら違うんだろうか?

「ゴーヤさんはここによく来てたんですか?」

「兄貴と一緒に、たまにでち。プールからの帰りに食べるラーメンは美味しかったでち」

「ほうほう、お兄さんと。してお兄さんは……あっ」

メモろうとしていた青葉を俺は睨んだ。それは聞くべき話じゃない。

「てーとく、いいでち。兄貴は戦死でち。開戦当初に」

「……それは失礼しました。皆、色々あるんですねえ」

青葉が遠い目をした。こいつにも、触れられたくない過去とかあんのかねえ。

「お待たせしました」

着丼。醤油スープの上には、薄く切られたパーコーがある。後はナルトに青菜、ネギ、海苔、あとはメンマだ。取り立てて変なものはない。

「じゃあ食うとするか。頂きます」

麺は極細のストレートだ。ほのかに焦がしニンニクの香りがする。啜ると……

「……これは」

「分かったでち?パーコーじゃなきゃいけない理由」

ゴーヤがニヤニヤしている。

「確かに!スープだけだとよく言えば優しい、悪く言えばボヤけた味ですけど、パーコーの油でコクと奥行きが!!」

「青葉の言う通りだな。こりゃデフォルトで味が薄いとか思うわけだ。
パーコーの油を計算に入れての薄さなわけだな」

「でち!このパーコーがまたいけるんでち」

パーコーは薄いが柔らかい。しっかりと味がついていて、ご飯を頼みたくなる。

「昔ながらの醤油ラーメンに、パーコーが入るとこうも違うんだな。……具ねえ」

パーコーを噛み締めながら考えた。白河ラーメンの具は正当派だ。だが、もう一つ加えるとしたら?
白河ラーメンは旨い。しかし奇をてらわなさすぎるところもある。海原たちが日常使いのそういうラーメンを目指していたのか、あるいは進化した店にしたかったのか。
それはイマイチよく分からないままだ。
324C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)21:19:58.502 ID:Wvq
#

「ごっそさん」

店を出ると、ゴーヤがニヤニヤしている。

「どう、てーとく。ラーメンはてーとくの専売特許じゃないんでち」

「あーはいはい、今回はお前の勝ちだよ」

「ふふふ、久々に勝ったでち。……ってまだ1300でち。どこで時間潰すでち?」

ゴーヤの言う通りだな。さあて……

1 この近くをプラプラするか
2 うーん、ラー博?
3 ちょっとドライブでもするか
4 自由安価

※安価下5多数決
325名無しさん@おーぷん :2018/11/09(金)21:21:19.941 ID:AFF

326【6】 :2018/11/09(金)21:24:20.698 ID:GAc
1
327【10】 :2018/11/09(金)21:28:18.838 ID:S9v

328名無しさん@おーぷん :2018/11/09(金)21:33:55.425 ID:nvt
1
329C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)22:23:11.820 ID:Wvq
「時間までこの辺りをプラプラするか。ゴーヤ、時間潰すなら?」

ゴーヤはすぐ近くの観覧車のある建物を指差した。

「モザイクモールでちね。でも、観覧車以外何もないでちよ?」

「ん、まあいいや。適当に歩けば、何かあるだろ」

モザイクモールには、確か阪急百貨店も入っていたはずだ。ちょっと試作用の食材も買っていくとしますか。

#

「子連れが多いですねえ。さすが港北ニュータウン。司令官は、ゴーヤさんと結婚したらこんなとこに住むんですか?」

青葉が辺りを見回して言う。モザイクモールのうち、子連れは半分ぐらいだ。しかも大体が若い。

「戦争が終わらんとな……。そりゃ子供は欲しいが。……ゴーヤ、どうした」

※コンマ下、!random
00~10 まずいでち
11~70 子供、でちか……
71~90 ……あれ?
91~95 再安価
96~100 あら、隆さ……じゃなかった提督?
330【16】 :2018/11/09(金)22:24:38.221 ID:ZF2

331【42】 :2018/11/09(金)22:24:45.170 ID:S9v
はい
332C9vIqtyVF2 :2018/11/09(金)22:25:44.212 ID:Wvq
今日はここまで。明日から更新ペースが戻りそうです。
333C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)10:37:04.423 ID:4vy
再開します。
334C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)11:01:13.955 ID:4vy
「子供、でちか……」

小さく溜め息をついている。そういや子供は割と好きな方だったな。
だが、艦娘のまま出産した事例は、今のところない。妊娠した事例がないわけではないが、全て退役していたと記憶している。
兄のことがあるからか、ゴーヤは艦娘であることにこだわっている。子供はほしくても、状況が許さないというわけだ。

艦娘のまま、女性としての幸せを守れんものか。俺にはまだその力は、ない。
あるいは、この任務を終えればそれに近付けるのだろうか?

俺はそんな思いを押し殺し、ゴーヤの頭をくしゃくしゃと撫でた。

「まあ、そのうちにな。時間はまだたっぷりあるんだ、戦争もじき終わるさ」

「……でち」

#

地下のスーパーに行くと、普通の食材以外に鶏ガラやゲンコツも売っていた。もちろん、チャーシューに使うブロック肉もだ。
俺は記憶の中の白河ラーメンを思い出す。味のパンチという意味では、確かやや足りない印象がある。
さっきのくじら軒のように、パーコーなどを添えるのは悪くないかもしれない。別皿にすれば、一種の味変にもなる。俺はスペアリブも籠の中に入れた。

「そういや西口大尉……もとい海原一尉ってどんな人だったんですかね?」

青葉が訊いてきた。

「さあな。鹿屋ではあまり印象に残らん人物だったらしい。単に猫被ってただけかもしれんが。
生きていた頃の話は、浜風が色々調べてるらしい。俺に陸自の知り合いが、あんまりいないのがなあ」

鎮守府は基本、海自出身者で占められている。作戦行動でも空自とは組むが、陸自との関わりは薄い。憲兵は警察からの出向者が大半だ。
そんなわけで、陸自であった海原の人となりはよく分からないままだ。空自の皆本なら、まだ知り合いがいるかもしれないが。

「陸自……確かあきつ丸が空挺団だったけど。知ってるでちかね」

海原は姿を消したままだ。早く動かないと、この前のようなことが起きないとも限らない。

1 あきつ丸に電話するか
2 妙高の旦那に電話するか

※安価下3多数決
335【24】 :2018/11/10(土)11:02:52.876 ID:EjV
2
336【28】 :2018/11/10(土)11:03:25.835 ID:42N
2
337【50】 :2018/11/10(土)11:46:56.089 ID:DyW
1
338C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)13:03:03.830 ID:4vy
「妙高の旦那、相模一尉に聞いてみるか。年齢的には、確か皆本と近かったはずだ」

相模一尉は航空隊の指揮で協力してもらったことがある。携帯の番号は知らないが、妙高に掛ければ出てくる……かもしれない。

俺はスマホで「高嶋妙」を探した。妙高の本名だ。
互いに相手がある身とはいえ、電話を掛けるのには少々緊張する。そもそも、別れた時にこいつの番号を消さなかった辺り、俺もなかなか女々しいのかもしれん。

『もしもし?急にどうしたんですか』

妙高が出てきた。俺は一拍置いて訊く。

「休日にすまん。君の旦那、相模一尉に用がある。今そっちにいるか?」

※コンマ下、!randomが20以上でいる
※00だと……
339【55】 :2018/11/10(土)13:04:34.231 ID:uvq
はいな
340【30】 :2018/11/10(土)13:04:58.404 ID:XPr

341C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)13:14:59.673 ID:4vy
『私に用ではないのですね』

一瞬、血がさあっと引いた。ゴーヤの目が鋭くなる。青葉は……おいそのメモはやめろ。

電話の向こうから、『ふふふっ』と声がした。

『冗談ですよ。主人ですね、呼んできます』

妙高が相模を呼ぶ声が聞こえた。俺はほっと胸を撫で下ろす。

「ったく、心臓に悪い……おいなんだその目は」

「何にもないででち」

ゴーヤがむくれている。こりゃ、後でご機嫌を取らんとな。

しばらくすると、低く渋めの声の男が出てきた。

『相模です。女房がいつもどうも。急にどうなさったんですか』

俺は皆本についての話をした。もちろん、他言無用との釘は刺している。

「で、どうなんだ。知っていれば、教えてほしい」

※コンマ下、!random
00~10 皆本って誰ですか
11~40 皆本……名前しか
41~60 話に聞いたことは
61~90 同期です
91~100 親友でした……今どこに?
342【97】 :2018/11/10(土)13:16:17.152 ID:XPr

343C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)20:32:18.521 ID:Xyg
『……!皆本は同期で、親友でした。硫黄島で死んで、フィアンセの海原君も後を追って自殺したと。しかし、そんなことになってたなんて。小泉中佐、今どこに』

「港北ニュータウンだ。横須賀からは、少々あるな。それに、ちょいと野暮用もあってな」

『野暮用?』

「おう。海原を成仏させるための一杯を作るために、ちょいと勉強をだな。だが、お前に詳しい話は訊きたい。夜ちょいと遅くなるが、行けんこともない」

『了解です。では、2000にお待ちしてます』

電話を切ると、俺は軽く息をついた。手掛かりはありそうだ。

#

買い物を終えた俺たちは、モザイクモールを出て北山田に向かった。少々ご機嫌ななめになったゴーヤが、「ユウキアンジのケーキで許してやるでち」と言ったのだ。
どうもケーキ屋らしく、北山田にあるんだそうな。相模と妙高への手土産もそこで買うとするか。

「しかし、『ユウキアンジ』とはなんぞや?スイーツ、そこまで強くねえんだよ」

ゴーヤは盛大な溜め息をついた。

「ラーメン以外はからきしでちか。全くてーとくも修行が足りんでち」

「……スイーツは得意分野じゃねえってだけだ。俺の守備範囲は往年の赤星並みなんだよ」

後部座席から「えええー!?」と青葉が叫んだ。

「この『ユウキアンジ』ってお店、食べ○グのスイーツランキング全国1位ですよ……青葉、不覚です……」

「へ?」

そんな店があったのか?ゴーヤが「分かってない」と言わんばかりに肩をすくめている。

「だから修行が足りんと言ったでち。てーとくもまだまだでちねえ」

「……ぐぬぬ」

くじら軒に続き、またゴーヤに一本取られた。しかし、有名であろうが問題は味だ。俺の舌はごまかせんぞ。
344C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)20:37:29.129 ID:Xyg
※失礼しました。ユウジアジキが正しい店名です。心よりお詫びします。
345C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)20:51:18.174 ID:Xyg
#

「ユウジアジキ」に着くと、店内にドリカムの音楽が流れている。店はえらい繁盛しとるな。壁には何故かドリカムのサイン入りポスターがある。

「妙高さんへのお土産は『安食ロール』でいいでちね」

「ロールケーキか。堂島ロールみたいなもんか」

チッチッチ、とゴーヤは人差し指を振る。

「レベルが違うでち。まあ食べれば一発でち。それとは別にケーキも買うでち。ゴーヤは……フロマージュ・クリュで。青葉は?」

「んー、これにします。チョコレートケーキで」

ゴーヤが頼んだのは、チーズケーキか?青葉は意外と無難なセレクトだな。俺は……んん??

「『美和』って何だよ……ドリカムかよ。せっかくだからこれで」

「てーとく、それで合ってるでち。ドリカムに捧げるケーキ、らしいでち」

何だそりゃ。抹茶ケーキっぽいから多分外れはないだろうが。

ディズニーが好きな妙高には「ハニーハント」を、相模には無難にモンブランを買った。しかし、さすがに結構な御値段ではあるな。

「これでよし、でち。時間は……1700前でちか。いい感じでちね」

「んじゃ行きますか。さて、どんなもんですかね」
346C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)20:52:26.864 ID:Xyg
※筆者注 安食ロールは焼き上がると大体瞬殺なので、1700前まで残ることはありません。悪しからず。
347C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)20:55:21.880 ID:Xyg



第13.1話 白河中華そば
348C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)21:07:15.880 ID:Xyg
#

「……この辺り、だよな?」

「白河中華そば」は大通りから少し入ったところにあるようだが、カーナビ通りに走ってもそれらしいものは見当たらない。というか、完全に住宅地だ。

「でち。というか、車停めた方がいいでち。駐車場ないから、あそこのローソンにするでち」

グルグル迷うこと10分弱。歩いて探すことにした。もう辺りは真っ暗だ。

「んー、地図通りだとここに公園があって、その向かい……あ、ありましたよ!」

青葉が指を向けた方向に、暖簾がかかったそれらしき店がある。店の前には何人か並んでいるな。

「こりゃステッカー貼られるの覚悟で路駐か、さっきのローソンから歩くしかねえな。っと、並びますかね」

しばらく待つと店に入れた。「中華そば」「志那そば」とがあるらしい。
中華そばが鶏ベース、志那そばが魚介ベースであるそうだ。

「話の本筋からすりゃ、中華そばだな。ゴーヤと青葉もそれでいいか?」

「……ワンタンでちか。これにするでち」

「私はチャーシュー麺にします。これは取材しがいのあるお店ですねえ」

店内は昔ながらのラーメンの風情だ。確か暖簾には「とら食堂一門」とあったな。白河ラーメンのド直球が期待できそうだ。
349C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)21:24:02.551 ID:Xyg
しばらくすると、丼が来た。おお……醤油の香りが立っている。

「チャーシュー、2種類あるんですねえ。脂身がないのと、炙った柔らかそうなのと」

青葉のは肉が割とギッシリ入っている。ゴーヤのワンタン麺も、ワンタンが多めだ。

「結構量ありそうでちね」

「だな。伸びないうちに頂くか」

箸で麺を持ち上げると、中細の手打ちっぽい縮れ麺だ。噛み締めると、実にスープがよく絡んでいる。

「おお、やはり醤油の旨味が先に来るな。しかし、酸味もあるし旨味が強いな」

「でち。というか、このワンタン。具が少ないからちょっと……と思ったら、これがむしろいいでち!スープをしっかり吸って、ワンタンの具と絡んでるでち!!」

「チャーシューもいいですよ!脂身がない方は、薫製してあるんですかね?柔らかいのは炙りの香ばしさが何とも。
んー、青葉にグルメライターの素養がないのが残念です!」

そう、このスープがいい。控えめでインパクトは薄いのだが、旨味があってゴクゴク飲めてしまう。
確かにこのスープだと、ワンタンのようにスープを「食べさせる」工夫が最適解なのかもしれない。具は再考の余地ありだな……。

あとは醤油か。これは多分薄口醤油だ。しかもかなり香りが立つタイプのだ。前に「くろき」で買った「鶴醤」ならどうだ?
旨味はあるだろうが、「くろき」でも醤油ラーメンのベースは別の醤油だった。あれに頼りすぎない方がいいかもしれない。

そう考えているうちに、丼はすっかり空になっていた。スープまで含めた、完全なる完食だ。

「ん、旨かった。ごっそさん」
350C9vIqtyVF2 :2018/11/10(土)21:24:22.488 ID:Xyg
中断します。
351C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)21:40:22.346 ID:1v0
再開します。
352C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)22:04:42.536 ID:1v0
#

「相模一尉、久し振りだな。半年ぶりぐらいか」

「その節はお世話に。この子たちは?一人は噂の伊58嬢でしょうが、青葉、ですか」

青葉の顔が輝いた。

「はいっ、恐縮ですっ。僭越ながら、この青葉が今回の顛末をまとめさせていただくことになりまして」

「青葉ちゃん、筆が滑らないように、ね?」

コーヒーを起きながら、妙高が笑顔で話す。青葉の表情が凍りついた。

青葉の鎮守府新聞は、ファクトの裏付けが弱い……というより弱すぎるので知られている。
文章力はあるのだが、なまじ文章力がある分……異常に誇張したものになっていることが多いのだ。
特にあきつ丸がネタの出元だと、始末に負えない。今回は浜風監修だから、さすがに問題ないかと思うが……。

「そうでち。あ、これはお土産でち。『ユウジアジキ』のケーキと、ロールケーキでち」

「えっ、あそこで買ったの?……ありがとう。早速切り分けるわね」

妙高がキッチンへと消えていった。いい奥さんやってるな。

「お気遣いどうもありがとうございます。……皆本と海原のことですね。まさか深海棲艦化していたとは……」

「ああ。硫黄島の作戦は、初期ということもあって犠牲が半端なかったからな。翔香も、あそこで死んだ」

「……妙から聞きましたよ。あなたがやっと吹っ切れたみたいだと、自分のことのように喜んでました。あなたにとっても、この件は重い。そうですね」

俺はコーヒーを飲んだ。妙高がケーキを置いていく。

「まあな。知ってると思うが、深海棲艦化した人間の意識レベルがどの程度かは人によるが、大体はゾンビよろしく本能で動いている。記憶もあまりない。
ただ、逆に言えば想いが強い場合、それに則って動くということでもある。海原はその典型と、上は見てるな。北方棲姫のようなケースもある」

北方棲姫――識別番号HO05は、1年前に鹵獲された深海棲艦の一人だ。戦争孤児の霊がベースだったが、彼女は親元に帰りたいという想いの強さから、奇跡的に意志疎通が可能だった。
子供ながら知的レベルも相応であったことに、当時の政府は揺れに揺れた。HO05以外の深海棲艦で同様のものは1体のみだったこともあり、「極々レアなケース」ということで蓋をされているが。
なおHO05自体は、「ある処置」を施されどこかにいるというが、詳細は一切不明だ。
353C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)22:14:14.740 ID:1v0
ゴーヤの表情が暗い。

「皆本さんを『殺した』こと、怒ってるでちかね……」

「どうだろうかな。もし二人とも生前のままなら、そもそもこんな襲撃はしなかっただろうさ。皆本は指揮をできる程度のゾンビ、ぐらいだったんじゃねえかな。
ただ、海原はどうかしらん。もう戻れない関係であろうと、皆本の『死』が彼女に強い絶望を与えた可能性はある。少なくとも鹿屋からは消えたわけで、何かしら動いてるだろう。
……ああ、ゴーヤは気にするな。同じ立場なら誰だってそうした。お前のやったことは、間違いなく大正解だったし、皆を救った。胸を張れ」

「……でち」

俯いているゴーヤの頭を、俺は静かに撫でた。

「でだ。生前の皆本から色々話は聞いたはずだ。何か知っていることはないか。ラーメン屋を出す場所とか」

※コンマ下、!random
00~15 いえ、詳しくは
16~70 出店場所なら
71~90 基本コンセプトぐらいは
91~100 ええ、相談を受けましたから
354【78】 :2018/11/11(日)22:17:07.246 ID:6SH
はいな
355C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)22:39:49.725 ID:1v0
「基本コンセプトぐらいなら。まず、出店先はいわき市。二人の故郷からはそう遠くないところです。
で、典型的な白河ラーメンに+αをしたものにしたいと、皆本が言ってましたよ」

「+α?」

「ええ」

誰もまだケーキに手をつけてない。そういう空気じゃないのだ。

「実は俺もさっき白河ラーメンを食って考えたんだ。白河ラーメンは旨い。だが、何かを足す余地はある。
さっきの所は、ワンタンを使っていた。スープを食べるという発想だ。あるいは優しすぎるスープに、具でインパクトを足す。醤油自体を弄るのも考えた。
だが、どれが海原が求めたものかは分からない。あるいは、違うアプローチかもしれない」

「私はそこまでラーメンに詳しくないので。ただ、皆本が新しい白河ラーメンを作ろうとしていたのは確かです」

俺は腕を組んだ。

「……分からんなあ。試作する中で考えるべきか……」

その時、ゴーヤの顔色が変わった。

「……いわき???」

「どうした、心当たりが?」

「違うでち。海原が考えてるのは、無謀な作戦を立てた、この日本という国の復讐でち。
で、いわき。皆本さんとの想い出の場所に寄って、何をするでちか?」

「何って……確かに」

嫌な予感がする。恋人との記憶に浸る?そんなことじゃないだろう。

いわきの近くには何がある??……まさか。

「狙いは……福島第一原発の襲撃、そして再メルトダウン?」

ゴーヤが頷いた。

「あり得る話でち。原発近辺の警備は最高レベルでち。でも『既にメルトダウンしている』所をもう一度狙うなんて、考えるでちか?」

皆が凍り付いたのが分かった。
356C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)22:43:51.050 ID:1v0
「まずいな……あり得ん話じゃあない。とするとどうする?」

妙高が口を開いた。

「なるべく早く、彼女と接触を取ることです。彼女にしか分からない符号を、メディアにばらまくとか」

「……符号、か……」

俺は少し考え、相模に訊いた。

「……仮に開店した場合の店名、聞いたことあるか?」

※コンマ下、!randomが25以上なら知っている
357【73】 :2018/11/11(日)22:44:28.639 ID:tNF

358【90】 :2018/11/11(日)22:44:31.340 ID:6SH

359C9vIqtyVF2 :2018/11/11(日)23:00:42.716 ID:1v0
「ええ。『清海軒』とか」

「分かった。……じゃあ義兄さん経由でちょっと頼んでみるか。広告文は、青葉。お前に任せる」

青葉がきょとんとした顔で「わ、私ですか?」と聞き返した。

「そうだ。責任重大だぞ。とりあえず開店は……1週後。場所はいわき駅前ってことにしてくれ。
それまでに、俺とゴーヤでラーメンを仕上げる。それでいいか」

「は……はいっ!きょ、恐縮ですっ!」

これで呼び出しは多分上手く行く。提督を偽装できていたぐらいだ、海原の知能はそこまで落ちていないはずだ。情報も、どこかしらで収集しているだろう。

後は、俺とゴーヤの腕一つだ。後は、最後のピース――+αをどう作るかだな。

#

※戻ってからの協力者を決めます。

1 あきつ丸
2 間宮
3 鳳翔
4 その他(要艦娘指定)

※安価下5多数決
360【3】 :2018/11/11(日)23:32:06.719 ID:tNF
1
361【75】 :2018/11/11(日)23:39:12.804 ID:t4X

362【19】 :2018/11/11(日)23:51:19.856 ID:jS4
1
363C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)00:28:47.788 ID:POG
今日はここまで。
364C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)12:31:16.654 ID:BGz
再開します。
365C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)12:35:48.446 ID:BGz
#

「で、自分の出番というわけでありますか」

翌日、あきつ丸を呼び出し事情を説明した。鎮守府屈指の暴走機関車ではあるが、事の重大さには変えられん。
今のところ神妙に話は聞いているが……。

「そういうことだ。海原は年齢的にはお前より少し上だが、あるいは知ってるかと思ってな」

※コンマ下、!random
00~25 自衛隊に何人いると?
26~50 ああ、聞いたことはありますな
51~75 もちろん、知っているであります
76~100 ……恩人であります
366【61】 :2018/11/12(月)12:38:56.908 ID:73S
えい
367C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)12:51:35.506 ID:BGz
「もちろん、知っているであります。空挺団で女性ながらエースを張っていた、あの海原一尉でありましょう?
亡くなられる前にお会いしたことがありますな。『陸自の未来はあなたにかかっている』、と。あの檄は、今でも自分の支えであります」

珍しくしんみりとした感じだ。なるほど、海原は陸自では知られた存在であったらしい。

「しかし何であきつ丸にそんなこと言ったんでち?」

「決まっているであります。自分が海原一尉の後継と目されていたからであります」

フフンとどや顔であきつ丸が言う。前言撤回、こいつの辞書にしんみりという言葉はないわ。

「ま、それはどうでもいいとして。亡くなる前に、とか言ったな。退役の話は聞いてたか?ラーメン屋を出すとかなんとか」

※コンマ下、!random
00~35 さすがにそこまでは
36~75 らしいですな。詳しくは知らないでありますが
76~100 色々話してくれたであります
368【4】 :2018/11/12(月)12:57:35.359 ID:iUV
はい
369C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)13:19:28.729 ID:BGz
「……さすがにそこまでは。ラーメン屋を出すつもりでありましたか」

また暗礁に乗り上げたか。さすがに深い付き合いじゃないと、どういうラーメンにするかは分からんよな。

「そうか。いや、さっき話した通り深海棲艦化した海原を呼び出して、ラーメン食わせて成仏させるという訳分からん話になってるんだがな。何かヒントがないかと思ったんだが」

「自分は知らないでありますが、心当たりはないわけではないであります」

「本当か!!?」

あきつ丸が頷いた。

「陸自出身は自分だけではないであります。それは……」

※安価下1~3で、戦艦か正規空母から一人、!randomがもっとも大きいもの
370【5】 :2018/11/12(月)13:29:55.514 ID:aYO
武蔵
371【56】 :2018/11/12(月)13:51:02.000 ID:URC
蒼龍
372【20】 :2018/11/12(月)13:57:29.535 ID:vQ2
加賀
373C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)19:20:44.365 ID:BGz
#

「失礼しまーす」

緊張感に欠けた声が聞こえた。ドアを少し開けてペコリとやったその表情からは、「何で自分がここに?」という疑問符が浮かんでいる。

「おう、来たな」

「えっ、どうしたんですか提督。あ、亜季……じゃなかった、あきつ丸も」

「その名で呼ばれるのは久しいでありますな。一応これでも同期なのでありますが」

「そうなんでちか?」

ゴーヤが驚きの声をあげた。確かに二人とも年齢は同じ24だ。ただ、同期ではあってもあまり二人が絡むところは見てない。

「あはは、一応ね。あきつ丸は空挺団のエリート、私は工兵隊だったけど」

「ただ、お互い接点はありましたな。海原一尉と飲んだ時、何故か連れてこられたのが蒼龍だったわけであります」

「そうそう!……男をどうやって落とすか、色々教えてもらったっけねえ。あの後、海原先輩の彼氏が死んじゃって……」

蒼龍がしょんぼりと俯いた。

「話はその海原についてだ。知り合いだったのか」

「はい。昔からお世話になった、近所のお姉さんで。自衛隊に入ったのも、海原先輩のおかげだったんですよ」

俺はゴーヤと視線を交わした。この分なら知ってるかもしれない。

#

俺はここに蒼龍を呼んだ理由を一通り話した。ショックだったのか時折涙を浮かべていたが、それでもちゃんと聞き終えた。

「というわけだ。俺は海原を成仏させなきゃいけない。
で、生前の海原からラーメン屋を出す件については聞いていたか?」

※コンマ下、!random
00~25 聞いてましたけど……詳しくは
26~65 方向性について、悩んでたみたいですね
66~100 こんなラーメンにしたいって(再安価)
374【52】 :2018/11/12(月)19:22:13.296 ID:FeN
はいな
375C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)19:33:04.172 ID:BGz
うーんと唸った後、蒼龍が口を開いた。

「方向性について、悩んでたみたいですね」

「ほう?」

「彼氏さんは今までにない白河ラーメンにと思ってたみたいですけど、海原先輩はいつきてもホッとできる一杯にしたいなって言ってましたね。
だから喧嘩とかそういうわけじゃないんですけど。硫黄島の前に、ちょっとそんな話を電話で」

「……なるほどな」

俺は腕を組んだ。……結論が出てなかったわけか。
そうなると、あまり奇をてらうのはダメだろう。かといって、平凡な一杯でもダメだ。

「難しいでちね。とりあえず、試作品食べてもらう?」

「そうだな。蒼龍も白河出身なら、味は分かるだろ?」

「あー、多少は。今から提督が作ってくれるんですか!?」

「おう。ゴーヤ、アシスト頼むわ」

「でち」

手早く割烹着に着替える。さて、本場出身者を満足させられるか……?

※コンマ下、!random
00~15 うーん
16~45 何か違うような
46~70 うん、いい感じです!でも……
71~100 うわっ、これが提督の一杯ですか
376【66】 :2018/11/12(月)19:36:09.071 ID:xDk

377【52】 :2018/11/12(月)19:36:37.064 ID:LlN
ふいー
378C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)19:49:09.097 ID:BGz
#

「どうだ?」

蒼龍は汁までペロリと平らげ、唇を軽く舌で舐めた。ツインテールが少し揺れ、至極満足そうな笑みを浮かべる。

「うん、美味しい!ごちそうさまです!提督、ラーメン屋さん知ってるだけじゃなくってちゃんと作れるんですねえ。凄くいい感じでした」

「全くでありますな。この皮の部分が多いワンタン。最初は馬鹿にしてるのかと思ったでありますが、なかなかどうして。スープを吸って、とても良いであります」

蒼龍もあきつ丸も満足そうだ。白河中華そばをベースにして作ったが、試作品としてはまずまずだろう。

「良かったでちね、てーとく。これなら……」

「……でも、何か違うんだよなあ」

蒼龍の一言に、俺は彼女を見る。

「何が違う?」

「んーと、上手く言えないんだけど……何かスープが違う気が……」

「スープ?出汁はその気になればグレードアップできるぞ。商売で作るものじゃないから、原価は気にせずに済むが」

「いや、そういうのじゃないの。ただ、何かが違うかなって」

……何が違う?

※コンマ下、!randomが20以上で気付く
379【77】 :2018/11/12(月)19:53:36.223 ID:iUV
はい
380【74】 :2018/11/12(月)19:53:43.737 ID:FeN
はいな
381C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)20:15:25.043 ID:BGz
「……醤油か!」

俺は今回、市販の薄口醤油を使っていた。勿論、ちゃんとしたとこのヤツだ。それに「鶴醤」を数滴混ぜ、旨味を高めたのをカエシとしている。
だが、確かにこれでは酸味が足りていない。その点に蒼龍は気付いたのかもしれない。

「となると、白河の醤油を使うのが正解なんでちかね?でもそういうの、あるんでちか?」

蒼龍が胸を張った。ただでさえ巨乳なのに、そうやられると九九式艦爆ではない何かがこぼれかねんぞ。

「よくぞ聞いてくれました!白河は、伝統ある醤油蔵があるのです。しかも2つも」

「そうなのか?初耳だな」

「えへへ。だから白河は醤油ラーメンなのです。ヤマボシ醤油も伝統はあるけど、ここは創業200年、根田醤油っしょ」

これは聞いたことがない。

「そもそも入手できるものなのか?」

「ネットで買えますよ。ほら」

蒼龍がスマホを見せると、確かにあるな。もろみと別選があるらしい。

「こりゃ買ってきて試すしかないな。ただ、基本路線は固まった。後は試してみるだけだな」

#

そして、決戦の日がやって来た。
382C9vIqtyVF2 :2018/11/12(月)20:15:38.323 ID:BGz
中断します。
383C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)12:47:21.711 ID:19v
再開します。
384C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)13:30:38.088 ID:19v
#

いわき駅前。「清海軒」と書かれた真新しい看板が、小さなビルに掲げられている。赤い暖簾には「中華そば」。中はカウンターだけの、小さなラーメン屋だ。少なくとも、見かけ上は。

俺たちはその入り口に立っていた。上空にはヘリが数機旋回し、近くのビルでは狙撃班が待機している。有事の際には対応するためだ。

「本当に来るんでちかね」

「……多分な」

開店予定の1200が迫ってくる。勿論、周囲は立ち入り禁止にしてある。一般人お断り、客は1人だけの、特別な店のためだ。

目の前の空間が歪んだ。かと思うと、長身で長髪の女が現れた。髪と肌が不自然なほど白く、幽鬼か何かを感じさせる。

「……あの広告を載せたのはあなた?」

深海棲艦らしからぬ流暢な言葉で、女は話し始めた。声色からは落ち着きと、微かな警戒が感じられた。

「ああ。海原一尉だな」

「……その名は何年ぶりかしら。人であった時に捨てたと思っていたのだけど。
あなた、一般人ではないわね。隣の娘は艦娘だから、どこかの提督さんかしら」

クスクスと中枢棲姫――いや、海原が笑う。

「余裕だな。なら今の状況は分かっているな」

「勿論。上空と地上、両方から銃口を向けられているのを感じるわ。私にそれは通用しないと分かってるわよね、人間。
海には私の部下が既に待機してるわ。私の一声で、福島は、そして日本は2度と戻れない汚染に晒される」

「ああ。だが、お前はこうしてここにいる。罠とは思わないのか」

手に汗がじんわりと滲んできた。

「罠でしょう?でも、いかなる罠とて私には通じない。ただ、私の過去を知る人間が何をしようというのか、見定めようと思ったまで。
それで、何をしようというの?まさか、ラーメンでも食べさせるつもり?」
385C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)13:40:45.404 ID:19v
「そうでち」

ゴーヤが前に出た。

「海原さん、あなたの恨みは知ってるでち。そして、あなたの大切な人を『殺した』のは、ゴーヤでち」

海原の表情が微かに険しくなった。

「許してほしい、とは言わないでち。殺らなきゃ殺られる、それが戦場の掟でち。ただ、あなたたちが何故国に、世界に刃を向けたか。その理由は同意はしないけど理解するでち」

「……何を言いたい小娘」

ゴーヤがきっと海原を見た。

「これから出すラーメンは、ゴーヤの、そしててーとくの気持ちでち。あなたたちが本当は何者であったかを思い出させたい。そういう想いでち」

「ククク……ハハ。はははははは!!!!!」

海原が突如笑い始めた。

「こいつは傑作だ。何を言い出すかと思えば!貴様らに何が分かる?
渉は……深海提督となって心を失った。あれはもはやただの脱け殻だった。あれを殺されようと、何の感慨もない。
深海棲艦となった今、もはや私たちは戻れないのだよ!何者であったかを思い出させる?笑止っ!!」

「……まあ、分からんでもないさ。だが、日本を滅ぼす前に、一杯食っていきな。俺からの餞別だよ」

「……ほう?」

ニタリと海原が笑った。

「それでも食わせると?良かろう、茶番に乗ろうではないか。ここまで無意味な行為というのも、実に珍しい」

海原がゆっくりと近付いてきた。まず第一関門は突破だ。

あとは、俺とゴーヤの腕一つだ。
386C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)15:47:39.949 ID:19v
#

厨房に入った俺たちは、早速麺を茹で始める。既に寸胴にはスープが入った状態だ。

「さて、何を出すのか?まあ、旨かろうが不味かろうが、貴様らを撃って終わりだが」

額と背中と掌に汗がにじむ。手をうっかり滑らせないよう、気を配るのが精一杯だ。
ゴーヤは……意外と落ち着いてる。ここぞという時の肝の座り方は大したものだ。普段から戦線に出ているからか。

ジリリリリ、とキッチンタイマーが鳴る。俺は麺を引き揚げ、平ザルで湯を切った。
丼はゴーヤが用意している。暖めた丼には熱い、濃い琥珀色のスープ。そこに静かに麺を入れ、手早く具を盛り付ける。
チャーシュー、ワンタン、海苔、ナルト、ネギ、最後に青菜。

丼の縁を布巾で拭いて、カウンターに出す。

「中華そばだ。麺が伸びる前に」

丼を見た海原が失笑した。

「……何を出すかと思えば。白河ラーメンか。私が白河の生まれと知って出したのだろうが、こんな付け焼き刃……」

レンゲにスープを掬う。そしてそれを飲んだ瞬間、海原の動きが、止まった。


「……え」
387C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)19:22:09.959 ID:19v
しばらく身動きしなかった海原が、麺を啜り始めた。彼女は無言だ。店内にはラーメンを食べる音だけが響く。

ワンタンをつまむと、それを一口で飲み込む。小さく頷いたかと思うと、何かを否定するかのように首を振った。

「どうかしたか?」

「……どこで習った」

「自己流だよ。ラーメン食った店数なら1000は超えた。おかげである程度なら味をトレースできる」

「トレースだと!?ならなぜ、私が、私と渉が作ろうとしたラーメンを知っている!?」

「俺は白河ラーメンを食べ、人からそのフォーマットを聞いたまでだ。お前さんたちがどういうラーメンを作ろうとしたかは、骨格程度しか知らない。
だが、俺なりに俺が今作れる最善の白河ラーメンを作ろうとしたらこうなった。
『毎日食べても飽きが来ない』『しかしここにしかない一杯』。お前と亡くなった皆本の望みを、両方入れた結果だ」

海原が黙っている。そして、再び食べ始めた。麺を啜り終わると、丼を持ち上げて口を付け、直に飲む。

飲み終わると、絞り出すように口を開いた。

「……どういうことだ。説明しろ」

「説明とは?」

「この味だ。私と渉が望んでいながら、辿り着けなかった味だ。どうして貴様らに、これが作れる」
388C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)19:37:07.723 ID:19v
俺は静かに海原の目を見た。

「スープに工夫はない。強いて言えば、鶏ガラは福島の地鶏の老鶏を使っている。癖は若干出るが、しかし濃厚だ。
カエシは根田醤油をベースに、ヤマロク醤油の『鶴醤』をブレンドした。旨味は普通のより、かなり強かったはずだ」

「……麺は。これは確かに手打ちよ。しかし、ただの手打ちじゃない」

ゴーヤが一歩前に出た。

「ゴーヤが打ったでち。ただ、昆布水を使って打ったでち。普通の麺じゃなく、昆布の旨味を持った麺でち。
白河ラーメンの麺は美味しいでち。ただ、それを一歩進めようとしたらこいなったでち」

「……そう。旨味が過多になりそうなのに、よくまとめられたものね」

海原は微笑んだ。

……つぅ

目から一筋、光るものがこぼれた。

「あ……!?」

ゴーヤが声をあげた。俺は黙って彼女を見ている。

「満足してもらえたか?」

「……一つ聞かせて。あなたは、この店の名前、何から来たと思う?」

「……ラーメン屋に何故なりたかったか。話は聞いたよ。
戦うよりも、人々が羽を休めるような場所を、あんたらは作りたかった。そういう世の中は、どういう世の中か。
海が静かで、凪いでいて、しかも綺麗な状態だ。戦争と震災の傷痕が癒えた世の中だ。
いつの日にかそういう世の中が来ると願って、あんたらはこういう店名にした。そうだろう?」

ふふっと海原が笑った。

「蒼菜ね。お喋りな所は変わらないのね」

言葉から険が取れている。俺は話を続けた。

「あんたらの本当の願いは知っている。だから、後は俺たちに任せてくれ。まだ自衛隊は、政府には腐敗分子がいる。そいつらは、俺も許せん。
だが、綺麗な海を取り戻さんと動く連中も少なくない。だからもう、眠ってくれ」
389C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)19:38:37.283 ID:19v
※コンマ下3、!random
00~25 残念ながら、そうも言ってられないの
26~70 あ……ああっ…………!!!
71~100 段々と、海原の影が薄れていく
390【2】 :2018/11/13(火)19:42:01.595 ID:KKC
ほりゃー
391【16】 :2018/11/13(火)19:43:42.365 ID:xOF
はい
392【59】 :2018/11/13(火)19:43:43.522 ID:tiL

393C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)19:55:19.873 ID:19v
「そうn……あ。ああ」

急に海原が頭を抱え始めた。……嫌な予感がする。

「どうしたんでちか?」

「あ、あなタ、はヤく、はなレ……ああああアアアアア!!!!!」

「ゴーヤっ、そこを離れろっ!!!!!」

俺はゴーヤを抱き抱え、厨房から脱出しようと試みる。海原の身体は急激に膨張し、そこにはないはずの艦装がゆっくりと現れてきた。


「アアアアアオオオオOOOOO!!!!!!!」


人としての精神と深海棲艦の精神が衝突し、混乱を生じ始めている?

俺とゴーヤはすんでのところで逃げ出した。ビルの一階が、完全に破壊されている。

「小泉だっ、緊急事態発生!!至急、迎撃部隊を投下っ!!!」

上空から人影が5人降りてきた。うちの精鋭中の精鋭だ。

※安価下1~5。戦艦、正規空母、重巡、雷巡、軽巡(川内型)から
※基本は戦闘描写のみですが、番外編に関わる可能性はあります
394【77】 :2018/11/13(火)19:58:26.487 ID:uBo
武蔵
395【33】 :2018/11/13(火)19:58:58.115 ID:KKC
日向
396【74】 :2018/11/13(火)19:59:21.870 ID:GmU
足柄
397【78】 :2018/11/13(火)19:59:22.275 ID:MRu
羽黒
398【40】 :2018/11/13(火)19:59:55.924 ID:xOF
神通
399【20】 :2018/11/13(火)20:00:13.732 ID:z47
北上さま
400C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)20:18:15.716 ID:19v
「提督、やっと出番か!!腕が鳴るな」

パラシュートを開き、大柄な褐色の女が降り立った。

「武蔵!対象はあそこだ」

俺は20m先で蠢いている海原「だったもの」を親指で指差した。まだ、こちらを攻撃する様子はない。日向は渋い表情だ。

「何だ提督。まだ攻撃指示はないのか。瑞雲を突っ込ませたいのだが」

「まだ向こうが安定してない。今やると、暴走する恐れがある」

「何よ、チャチャっと早く仕留めちゃいましょ?ね、羽黒」

足柄が艦装を展開して言う。羽黒はジュラルミンケースから、何かを取り出した。

「あ、あのっ!ゴーヤちゃん、これを……」

「これは……ゴーヤの艦装?それに、試製晴嵐も」

神通がゴーヤを見る。

「ゴーヤさん、割烹着の下は、水着なんでしょう?地上戦は専門じゃないのは知ってますけど、私たちの中で練度が一番高いのはあなたです。適宜、奇襲を」

「……分かったでち」

海原、いや中枢棲姫は5mほどの大きさになった。「コォォォォ……」という叫びをあげ、ゆっくりと顔とカノン砲をこちらに向ける。

「今だっ!!」


ドゥンンンッッ!!!!


武蔵の砲撃で、戦いの幕は上がった。
401C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)20:36:22.668 ID:19v
「キィィィィッッ!!!」

直撃を受けた中枢棲姫が、鳥のような鳴き声をあげる。そこに、ゴーヤと日向による水上爆撃機の絨毯爆撃が襲い掛かった。

「瑞雲の力、思いしれっ!!!」

反撃の余裕は与えさせない。足柄と羽黒が、さらに砲撃を加える。

「結婚まで、私は死ねないのよぉ!!!」

「あ、あのっ、安らかに眠って下さいっ!!」

爆風の中を、一人突っ込んでいく。あれは……!?

「……沈みなさい」

ドゥっという破裂音と共に、中枢棲姫の身体が大きく横に揺らいだ。神通が左ボディを叩き込んだのだ。

手応えはある。しかし、反撃が来ない。精神の混乱が尾を引いてるのか?あるいは……

※コンマ下、!random
00~25 カノン砲が一斉にこちらを向いた!
26~50 「オオオオ!!!」カノン砲が放たれた!
51~75 「ア、アアア……」まだ動きは止まったままだ。が。
76~90 「キィィィィ!!」奴は悶え苦しんでいる!
91~100 「あ、ああ……」姿が縮み始めた?
402【74】 :2018/11/13(火)20:37:12.370 ID:5pv
せいや
403C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)20:46:01.107 ID:19v
「ア、アアア……」

まだ動きは止まったままだ。だが……

「あまり効いてないな」

冷や汗を流しながら武蔵が言う。何せ深海棲艦の中でも最強の艦種である。そう簡単に討てれば苦労はしない。

「どうするんだ提督。瑞雲を1ダース撃ち込むか?」

「瑞雲馬鹿は黙ってるでち。とにかく、動き出したら厄介なんてもんじゃないでち。今のうちに何とかしないと」

ゴーヤの言う通りだ。混乱している今のうちに、深海棲艦の部分をある程度叩いておけば、ひょっとしたら人間としての海原が再び表に出るかもしれない。
逆に言えば、それができないと極めてまずい。

「もう一度総攻撃!効くまでぶち込め!!」

※コンマ下、!random
00~20 カノン砲が一斉にこちらを向いた!
21~40 「オオオオ!!!」カノン砲が放たれた!
41~75 「キィィィィ!!」奴は悶え苦しんでいる!
76~100 「あ、ああ……」姿が縮み始めた?
404【85】 :2018/11/13(火)20:51:33.828 ID:xOF
はい
405【93】 :2018/11/13(火)20:54:35.395 ID:aNd

406【50】 :2018/11/13(火)21:03:30.483 ID:KKC

407C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)21:06:25.101 ID:19v
再び、動きを止めたままの中枢棲姫への猛攻が始まった。周囲のビルには被害が出ているが、それもおかまいなしだ。
遠慮を知らない(特に武蔵)連中の性格がよく出ているが、ことここに至っては実に正しい。

「キィィィィ……!??」

神通の一撃を受けた中枢棲姫が、大きく傾いだ。そこに武蔵の46cm三連装砲がピッタリと狙いを定めている。

「隙だらけだぞっ!!」


ドゴォォォンン!!!!!!


ふらつく中枢棲姫。その頭上から、太陽の光を背に降りてくるのは……試製晴嵐。

「これで終わりでち!!!!」

頭の部分を、試製晴嵐の爆撃が直撃した。そして。


「あ、ああ…………」


中枢棲姫の巨体が、少しずつ縮んでいく。砲撃を続けようとした足柄を、俺は腕で制した。

「打ち方やめ。ゴーヤ」

気が付くと、中枢棲姫は元の海原の姿に戻って倒れていた。身体のあちらこちらが、真っ黒に変色しているようだ。
俺はゴーヤと共に、彼女の元に駆けつける。
408C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)21:13:37.819 ID:19v
「……海原」

海原が薄く目を開いた。

「あら……無事だったのね……悪運が、強いこと……」

「生憎運はいい方でな。……深海棲艦の精神の、反乱ということか」

「そういう、ことね。でも、それはあなたたちが止めた。……感謝するわ」

「……海原さん、意識が?」

ゴーヤの問い掛けに、海原が頷いた。

「やっと、解き放たれたみたい。……でも、お別れの時ね」

黒い部分が、少しずつ、しかし確実に白い肌を侵している。もはや、肉体は保たれないのだろう。

「……そんなっ」

ゴーヤが涙を溜める。俺は彼女を抱き寄せて、海原を見た。

「……あんたの、そして皆本の思いは俺たちが受け継ごう。必ず、本当の意味で静かな海を取り戻そう」

「……ふふ。楽しみにしてるわ。……それと、頼みが」

か細い声で、海原は俺たちにあることを託した。俺は目を見開く。

「……!!そんなことを、俺に??」

「あ、あなたたちなら。私と、渉ができなかったことが、できるわ。……私が2度と、あなたたちに会えないのは、残念だけど」

海原の身体はほぼ真っ黒になっている。それでも、精一杯の微笑みで、彼女は言った。



「……最高の一杯だったわ。ごちそうさま」
409C9vIqtyVF2 :2018/11/13(火)21:14:19.707 ID:19v
中断します。次回更新でエピローグとひとまずの終わりです。
410C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)08:58:23.339 ID:KaA
再開します。
411C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)09:42:45.199 ID:KaA
#

……半年後。

「てーとく。……疲れたでち。休みはないでちか」

「……文句があるなら大本営に言ってくれ。負担軽減のため提督補佐よこせっつーのにちっとも来やしねえ」

俺とゴーヤは執務室の机に突っ伏していた。そう、休みらしい休みは、新婚休暇以来ほとんどない。

原因はいくつかある。まず、俺の出世だ。中枢棲姫撃破の功績もあり、俺は少将に昇格した。横須賀地域のNO.2に相当する。
いきおい、職掌は拡がる。首都圏の防衛のフロントラインを任されるということになると、防衛省や警察庁との折衝やらなんやらもやらなきゃいかんわけだ。

第2に、マスコミ対応だ。いわきでの話はその場にいなかった青葉に脚色され、何故か「小泉提督手記」としてマスコミにまかれた。当然、記者連中は鎮守府に押し寄せる。
親父や義兄さんは「作られた英雄も必要なんだよ」というが、対応するこっちとしてはたまったもんじゃない。
一時期はマスコミ連中の熱も引いたのだが、最近になってまた増えてきつつある。それは、最後の理由によるものだ。

「……休日……というか営業日の仕込み。どうするでち」

「あー……休みてえがそうもいかねえよな……」

「でち。……平穏な日は、いつ来るんでちかね……」

そう。休日限定で俺たちはラーメン屋をやることにしたのだ。場所はこの鎮守府。
初めは艦娘の気晴らしになりゃいいと思って始めたのだが、どこから聞き付けたか一般人も来るようになってしまった。
それはマスコミによって喧伝され、いつのまにか2時間待ちの大行列店ができてしまったのだ。

売りは白河風ラーメンと、鶏白湯ラーメン。原価は相当かかっているが、ショバ代はこの鎮守府だからタダだ。
味とコスパが話題になり、行列は行列を呼び……結果、貴重な休みは食い潰される。かなり参った状況だ。
412C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)09:58:03.324 ID:KaA
「これで戦争が終わるっつーならまだいいんだがな。相変わらず膠着してやがるし。
北島のカスは大将になりやがるしで、全くどうしようもねえわ」

俺たちと中枢棲姫の一件は、世論に大きな波紋を呼び起こした。俺たちが不本意ながら英雄に祭り上げられる一方、政府内からは内通者が複数逮捕されたのだ。
いわゆる「ハト派」の連中だったが、そういった連中が一掃された結果、政府の姿勢は随分と強硬になってしまった。北島がNO.3にまでのしあがったのは、その反映と言えた。

「てーとくやゴーヤ、そして海原さんたちを不幸にした奴が偉くなるなんて、理不尽もいいとこでち」

「……まあな。だが、俺たちは俺たちのやるべきことをするしかねえ。海原に託された『清海軒』の看板を守るのも、その一つだ。
真面目に辛いが、しばらくは我慢するしかねえな」

「……でちね。ねえ、『隆さん』。今日は夜、大丈夫そう?」

ゴーヤが寄りかかってきた。俺への呼び方を変える時は、イチャイチャしたい時の合図だ。

「ん。でも、そっちこそ大丈夫なのか?お前も疲れてるだろ」

「それはそれ、これはこれでち」

すりすりと、頭を胸に擦り付ける。お前は猫か。


ジリリリリ


その時、机にある黒電話が鳴った。ったく不粋な……

「あーもしもし?今勤務時間外なんすけど?……へ?提督補佐の話??」
413C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)10:01:32.939 ID:KaA
※安価下5で提督補佐のキャラを決めます。条件は30歳以下です。
ヤンキーでもショタでも男の娘でも構いません。
面白そうなものを優先的に採用します。詳細設定は歓迎です。

※番外編や2ndシーズン(未定)の主要キャラ予定です。
414C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)10:02:41.134 ID:KaA
※年齢は15以上30未満でお願いします。年齢だけは一応マストです。
415【17】 :2018/11/14(水)10:15:33.711 ID:6Zn
年齢自称16

白髪で小柄なショタ(男の娘)

記憶喪失で体に火傷の痕がある
416C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)12:07:50.599 ID:KaA
上げておきます。夜に再開できれば。
417名無しさん@おーぷん :2018/11/14(水)12:08:12.030 ID:xRE
年齢:24(男)
民間からの特任研究者
見た目が高校生程度にしか見えないことが悩み
418名無しさん@おーぷん :2018/11/14(水)12:15:24.402 ID:YB2
年齢18(男)
強硬派の息子であるが、本人自体は穏和な性格 外見も小柄で童顔
419【6】 :2018/11/14(水)13:50:38.102 ID:L1g
年齢27才
顔つきはどう見てもヤのつく自由業
大家族の長男として生まれ、下の子は全て妹であったため年下の女性の扱いには色々な意味で慣れてる
420名無しさん@おーぷん :2018/11/14(水)16:10:25.829 ID:7nX
女性提督も有りなのだろうか?一応
年齢24(女性)
名門の家系の令嬢として生まれ育ったが、堅苦しい家に馴染めず学生時代は荒れた生活を送っていた
そんな時ラーメン屋を経営する元提督と元艦娘がに出会ったことがきっかけで自衛隊への道を志す
当初は艦娘希望だったが、家の横槍で提督への道を歩むことになった
外見については>>1が決めるか、艦娘の中から!randomで決めるか好きにお願いします
性別は男性のみであったら、矛盾するところを削除か変更して構いません
421C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)17:19:27.229 ID:KaA
考えた結果、>>417>>419で多数決します。安価下3までです。

>>420
ありがとうございます。一瞬ありかなと思いましたが、百合展開には自信がなく……
422【73】 :2018/11/14(水)17:46:06.716 ID:xKi
>>419
423【33】 :2018/11/14(水)17:49:02.159 ID:6Zn
>>417
424【24】 :2018/11/14(水)17:55:42.414 ID:suB
>>419
425C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)20:14:39.635 ID:KaA
419で決定します。なお、選ばれなかったものもどこかで使わせて頂きます。
426C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)20:38:58.041 ID:KaA
#

「失礼致します」

翌朝。執務室に大淀と共に現れたのは……黒服のヤクザ?

「おい大淀。こいつ誰だよ。やーさんを呼べとは……」

「私が遠藤二尉であります、小泉少将。お初にお目にかかります、光栄であります」

「……おま……いや、君がか??」

その男は身長190cm近く。眉は薄く、三白眼だ。短い髪をオールバックに撫で付けている。……どう見ても、その筋の人間にしか見えない。

「ヤクザかと思ったでち」

「ちょ、ゴーヤ!……いや、俺も人のことは言えんな。すまない」

「いえいえ、お構い無く。見た目で誤解されるのは、慣れております」

遠藤一博二尉、陸自出身。第一空挺団出身のエリートだ。見た目だけならデータ通りだが……

「存外、物腰が柔らかいんだな。空挺団出身と聞いていたが」

「この外見ですからね。本来は内勤の方が性に合うのです」

ソファに促され、遠藤が静かに笑った。俺は彼の経歴書にもう一度目を通す。
明治大学ラグビー部出身。趣味は読書、クラシック鑑賞。家族構成は、両親に妹が8人。……極端だな。

「改めて訊こう。鎮守府勤務を志望した理由は」

「平和の実現のためは勿論ですが……艦娘が艦娘らしく生きていける環境は、現場の提督にしか作れません。私も妹に艦娘がいましてね」

僅かに表情に影が差した。どうも訳ありなようだな。

「で、なんでうちを」

「築地襲撃事件、福一襲撃未遂事件を未然に食い止めた小泉少将の元で働きたいというのもありますが。やはり、艦娘が人間らしく生きているとお聞きしまして。
現場の艦娘の育成と監督を、是非とも学ばせて頂きたい。そう考えております」

顔こそ強面だが、中身はしっかりした男のようだな。まあ、本当にその通りかは知らないが、おいおい分かってくるだろう。
427C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)20:48:02.426 ID:KaA
「なるほど、な。改めて歓迎しよう。ようこそ、横須賀第5鎮守府へ」

「はっ、ありがとうございます」

差し伸べた右手を、遠藤がガッチリ握った。俺より大分掌が大きいな。

「これでちょっとは楽できるでちかね」

「どうだか。2人分の仕事がやっと1人に減っただけだからな……。遠藤二尉、正式配属は、確か2週後だったな。
その前に、軽くこの鎮守府を案内しようか。大淀、頼め……」

「ちょっと待ってください」

遠藤が割って入った。

「……?どした」

「小泉少将は、ラーメン職人としても一流とお聞きしました。是非、一杯振る舞っては頂けないかと」

「……ラーメンは好きか」

恥ずかしそうに遠藤が笑う。

「小泉少将には遠く及びませんが。休日は、ラーメンを食べ歩くことも」

俺とゴーヤは視線を合わせ、苦笑した。どうにもこの鎮守府とラーメンは、切っても切れない関係らしいな。

「そうか、じゃあ俺の一杯の前に、とっておきの所に連れていってやろう。遠藤二尉、構わないか」

「はいっ」

俺たちは立ち上がった。

「じゃあ、ちょっくら食いに行くかな」



「でち!てーとく、ラーメン食べに行くでち!」



おしまい
428C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)20:49:55.785 ID:KaA
これで一先ずの完結です。シリアス(?)に行きたがる悪い癖が出て、脱線しまくって申し訳ありませんでした。

今後は別スレ中心の更新になりますが、こちらも気が向いたときにちょこちょこ更新致します。
今後ともよろしくお願いいたします。
429C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)20:53:55.508 ID:KaA
なお、余談ですが遠藤二尉の外見はペルソナ4の完二をイメージして頂ければ。
430名無しさん@おーぷん :2018/11/14(水)21:02:45.185 ID:nzY

いつも楽しみに読んでました
431【58】 :2018/11/14(水)21:24:22.625 ID:suB
おつお
>>1のラーメン愛が凄いのはもちろん世界設定もこってて実に良かった
この設定でまだまだ続けて欲しい
御馳走でした!
432【73】 :2018/11/14(水)22:08:19.100 ID:l1e
前に問題に正解してリクエストしたあれはやってもらえるのかな?
433C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)22:45:13.437 ID:vCK
>>432
カップルのですね。勿論やります。

現時点の他カップルは

憲兵長×羽黒
由良×整備副長(鈴木三尉)
滝川警視×サラトガ
翔鶴×地元高校生
軍医(小池)×千歳
鳴門大尉×鈴谷
相模一尉(空自)×妙高

こんな辺りだったでしょうか。漏れ落ちあったら申し訳ありません。

この中から3票先取で番外編その1をやります。
434【40】 :2018/11/14(水)22:49:31.502 ID:l1e
カップルというか結婚組でした
435【7】 :2018/11/14(水)22:51:06.991 ID:suB
安価なら翔鶴
436名無しさん@おーぷん :2018/11/14(水)22:52:27.272 ID:byp
憲兵長×羽黒
437【52】 :2018/11/14(水)22:53:24.283 ID:l1e
結婚組ってリクエストだったんですがカップルで安価もう始まってるんですかね?
とりあえず千歳で
438【79】 :2018/11/14(水)22:55:20.131 ID:6Zn
羽黒
439【65】 :2018/11/14(水)23:03:07.782 ID:GeM
821 【65】 sage 2018/10/15(月)12:52:25 ID:nFC
もう終わりに進んでるからどんな範囲でリクエストできるのかわからないけど、番外みたいな感じで今出てる範囲の結婚組でどこか一店舗とか?
ID変わってたら申し訳ない

これね
440【38】 :2018/11/14(水)23:04:57.165 ID:azd
羽黒
441【66】 :2018/11/14(水)23:08:26.061 ID:l1e
これ本当は結婚組が少ないんで結婚組みんなで食べに行くとかそういうのを想定してたんですが時間が経ってカップルは全員結婚したって理解でいいんですかね?
442【97】 :2018/11/14(水)23:15:47.703 ID:azd
結婚組のみなら妙高で
443C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)23:22:55.684 ID:vCK
ああ、勘違いしていたようです。カップルではなく結婚組希望だったわけですか。失礼しました。
とはいえ一度安価を取ってしまったので、このまま羽黒とします。

なお、時系列的には提督&ゴーヤの結婚式から3ヵ月ぐらい経った夏のお話になります。
444【40】 :2018/11/14(水)23:24:49.842 ID:l1e
結婚組でってのはなくなるんですかね…答えてリクした意味が…
445C9vIqtyVF2 :2018/11/14(水)23:28:41.361 ID:vCK
>>444
羽黒と憲兵長の場合はプロポーズ編とかそんな感じになります。
その過程で既婚者に話を聞きに行く形にするつもりでしたので、どちらにしろ千歳や妙高は出るかと思います(もちろんゴーヤも)。
446【40】 :2018/11/14(水)23:42:48.964 ID:l1e
しつこいかもしれないけど正直その2でいいから既婚組メインでやってほしいかな
間違えて安価とったのでそっちにしますと言われてもね…
447C9vIqtyVF2 :2018/11/15(木)00:25:19.544 ID:WuB
>>446
申し訳ありませんでした。

というより、既婚組一組忘れていたので番外編2はそれでやります。
448C9vIqtyVF2 :2018/11/19(月)21:04:20.010 ID:Xep
速報の方で連載再開しましたが、こちらの番外編もボチボチ進めます。
449【8】 :2018/11/19(月)21:16:50.210 ID:lUe
うい
450C9vIqtyVF2 :2018/11/19(月)21:33:48.339 ID:Xep
「はあ……」

私は深い溜め息をついた。「清海軒」には、私とゴーヤちゃん、そして司令官さん以外は誰もいない。

「どうしたんでちか。幸せが逃げるでちよ」

「あ、あの……どうやったら、男の人ってプロポーズしてくれるんでしょう」

「ああ、はぐはぐのことだから受け身だろうと思ったでち。そんなんじゃブーケ渡した意味がないでちよ」

私は視線を落とした。少し視界が滲む。

「だがなあ、柏木さんも大概に堅物だからな……。あれだろ?付き合ってから手をちゃんと出してもらうまで、半年かかったんだろ?何で別れた嫁さんに気を使ってるんだか」

「てーとくもそこはあまり人のこと言えないでち。翔香さんに操を立てて、恋愛禁止とかやってたのに」

司令官さんが「ぐぬぬ」とうめいた。その様子がちょっとおかしくて、私は泣き笑いになった。

「ふふふ、あの、ちょっとかわいかったです。でも、えっと、どうやれば拳さんと一緒になれるんでしょう……」

柏木拳警部。この横須賀第5鎮守府の憲兵長で、私、羽黒の恋人。新婚のゴーヤちゃんにあてられたわけじゃないけど、そろそろという思いはあった。
私と拳さんは、大分年が違う。ゴーヤちゃんと司令官さんも一回り違うけど、私たちは父娘でも通じてしまうぐらいだ。
早く結婚しないと、子供がちょっとかわいそうだ。何より、男の人も年を取ると子供ができにくくなるって聞いたことがあるし。

「俺らの時はどうだっけな。全弦の時だったか」

「うーん、何かハッキリしないでちね。兄貴の墓参りの時には結婚とかそんな感じになってたけど」

「……そうだっけ?もっと後だったような。まあ、互いに一緒になることは何となく意識してたか」

ゴーヤちゃんたちは付き合い長いから気持ちが通じあってて羨ましいな。拳さんは優しいけど、どこまで私のことを想ってくれてるんだろう。
451C9vIqtyVF2 :2018/11/19(月)21:42:02.610 ID:Xep
また涙目になってる私に、ゴーヤちゃんが透明な液体が入ったグラスを出した。

「はぐはぐは理性が強すぎるでち。憲兵長ともども、一度理性を飛ばすのも手で……あぐっ」

「なーに花酒なんて注いでるんだアフォ。そんなに飲んだら理性どころか意識も飛ぶわ。まして羽黒はそんなに飲めんだろ」

「でも、それぐらいしかないでち。勢いでち、勢い」

勢い、かあ……。そう言えば、他の人ってどんな感じなのかな。
ウジウジするよりまず行動、だよね。明日の業務が終わってから、ちょっと聞いてみよう。

※コンマ下、!randomが50以上で候補に一人追加
452【58】 :2018/11/19(月)21:43:41.203 ID:ets

453C9vIqtyVF2 :2018/11/19(月)21:53:10.536 ID:Xep
確か、この鎮守府で結婚してると言えば……まず千歳さんだよね。軍医の小池さんはクールだけど、とても千歳さんを大切にしてるみたい。
あとは妙高さん、か。確か航空自衛隊の人と結婚してたんだっけ。私とは血縁はないけど、同じ妙高型のよしみでよく話すし、力になってくれそうかな。
それと、最近結婚したと言えば……はっちゃんもそうか。昔から付き合ってた彼が就職したから、籍入れたんだよね。結婚式は、今月だっけ。

誰に話を聞こうかな。

1 千歳(お酒が飲めるラーメン屋)
2 妙高(神奈川西部のラーメン屋)
3 はっちゃん(ドイツラーメン)

※3票先取
454名無しさん@おーぷん :2018/11/19(月)21:54:27.711 ID:ToB
3
455【13】 :2018/11/19(月)21:55:23.037 ID:eTr
1
456【85】 :2018/11/19(月)21:56:17.275 ID:1Kh
1
457【37】 :2018/11/19(月)21:56:21.952 ID:pv7
3
458【90】 :2018/11/19(月)21:56:47.124 ID:Mun
1で
459C9vIqtyVF2 :2018/11/19(月)21:59:35.100 ID:Xep
1で決定します。再開は明日以降。
460C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)21:29:14.270 ID:HKF
再開します。
461C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)21:36:03.637 ID:HKF
やっぱり話を聞くなら、千歳さんかな。歳もそんなに離れてないし。

「ゴーヤちゃん、ありがとう。あのっ、明日千歳さんにも話聞いてみるね」

「千歳でちか。ゴーヤと同じ結論になりそ……あたっ」

司令官さんが、ゴーヤちゃんの頭を軽くはたいた。まるで漫才コンビみたい。

「いきなり花酒出すてめーと一緒にすんな。まあでも、千歳ならいいんじゃねえか?俺とゴーヤよりは、あいつと小池の方が落ち着いてそうだし」

「どーせゴーヤは落ち着いてないでち」

頬を膨らませるゴーヤちゃんがおかしくて、私は思わず笑った。千歳さんは、どうやって小池先生と一緒になったのかな?
462C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)21:41:00.344 ID:HKF
#

翌日夕方。その日の任務を終えて、私は鎮守府に帰投した。日本沿岸は、大分静かになった。こういう日が続けばいいんだけどな。

千歳さんは、軽空母の詰所にいることが多い。ただ、お酒好きだからもう小池先生と鳳翔さんの所で一杯やってるかしら。小池先生のいる医務室にいるかもしれないけど。

1 軽空母詰所
2 鳳翔の小料理屋
3 医務室

※安価下3多数決
※基本は安価先にいます
463【81】 :2018/11/21(水)21:44:49.412 ID:GuN
2
464名無しさん@おーぷん :2018/11/21(水)21:45:28.067 ID:uEC
2
465C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)21:49:17.354 ID:HKF
#

「あ、羽黒さん。珍しいですね」

鳳翔さんがニコリと笑った。カウンターの先には小池先生と、彼にお酌をしている千歳さんがいる。

※コンマ下、!randomが85以上で柏木憲兵長がいる
466【37】 :2018/11/21(水)21:51:28.432 ID:5aZ
はい
467C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)22:05:14.594 ID:HKF
「羽黒ちゃん。どうしたの?」

頬を薄赤に染めて、千歳さんが訊いてきた。小池先生は、チラッと私を見たけど再びお猪口をぐいっとやっている。

「あっ、あのあの、お邪魔でしたか」

「大丈夫よ。うふふ、私に用かしら?」

「えっ、ええ。あの、お二人はどうやって結婚されたのかなって」

ヒュボっと千歳さんの顔が真っ赤になった。小池先生の様子は変わらな……いや、結構これはこれで照れてるのかも。

「ええ……やだ、どうしよう。あ、そう言えば羽黒ちゃんって憲兵長さんと」

「あっ……はぃ……。でもどうやったらプロポーズしてもらえるかなって。千歳さんからアドバイスもらえたら、あのっ、うれしいです……」

「ああ、そういう……。ゴーヤちゃんのとこも行ったんでしょ?色んな意見を聞きたいからってところかしら」

「……はい。あの、何か、参考になればなって」

千歳さんが先生の顔を見た。先生はお猪口をカウンターに置く。

「俺と千歳なら、飲んでるうちにいつの間に、だったな。千歳の話を聞いてたら、向こうから来た」

「そうでしたね。でも哲さん、あれああなるように仕向けたでしょ」

先生は無言でお猪口を持つと、千歳さんが徳利から熱燗を注いだ。先生はそれをちびりとやる。

「……知らんな」

「そういうことにしてあげます。でも、憲兵長さんは羽黒ちゃんから来るのを待ってる気がするけど」
468C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)22:22:36.172 ID:HKF
「……あのっ、憲兵長さんが、ですか?」

先生が頷いた。

「柏木さんは古いタイプの人だからな。悪いことがあると、まず自分に刃を向ける。人に優しく自分に厳しいが、少々厳しすぎる。
彼は離婚の原因を、自分が仕事にかまけてたからと思っているだろう。年齢もあって自分は結婚に向いてないと思ってるかもしれん」

「そ、そうなんですか……」

思い当たるフシはあった。ゴーヤちゃんや司令官さんが色々後押ししてくれてやっと結ばれたけど、昔の失敗はかなり尾を引いてるようだった。
何より、20近い年齢差を気にしてる気もした。とても優しいけど、どこか自分に自信がないのかもしれない。

下を向いて涙目になってる私の背中を、千歳さんがぽんと叩いた。

「大丈夫!羽黒ちゃんなら上手く行くと思うわ。困った時は勢いよ」

「あ、あのっ。やっぱりそうですか……」

「ゴーヤちゃんも同じこと言ったでしょ。それ、あまり馬鹿にならないわよ?で、勢いを付けたいなら……これね」

ウインクをして、千歳さんが徳利を振った。あ、やっぱりお酒なんだ。

「千歳、半分だけ正解だ。飲むには雰囲気が重要だ。そういう店を選ばねば意味がない」

「あのっ。雰囲気って……」

小池先生が、お猪口のお酒を飲み干した。表情には酔いは全く出てない。

「それは難しい問題だ。俺と千歳の時は静かな居酒屋でやったが、柏木さんはもう少し古い居酒屋を好むかもしれない。あるいは、洋風を好むかもだが……。
ただ、彼もそれなりにラーメンは好きなようだからな。それも食える居酒屋がいいかもな」

ラーメン屋に居酒屋?そういう店もあるのかな。
469C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)22:27:29.206 ID:HKF
私の沈黙を悟ったのか、小池先生が私の目を見た。

「提督にお薦めを訊いてもいいが、これなら俺もそこそこは知ってる。例えば……」

1 三越前に渋い店がある
2 茅場町と人形町の間に、広島ラーメンがある
3 洋風でも構わんなら、門前仲町にイベリコラーメンを出すスペインバルがある
4 厳密にはラーメンではないが、浅草開化楼の麺を使ったビストロが茅場町と人形町の間にある
470C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)22:27:51.564 ID:HKF
※3票先取です。
471【27】 :2018/11/21(水)22:47:18.187 ID:nJv
1
472【19】 :2018/11/21(水)22:50:15.613 ID:GuN
2
473【99】 :2018/11/21(水)22:56:37.580 ID:w7z
3
474C9vIqtyVF2 :2018/11/21(水)23:45:30.393 ID:HKF
0000まで決まらない場合は、現状のままなら1~3の多数決(2票先取)になります。(0000スタート)
475【23】 :2018/11/22(木)00:19:43.682 ID:0nF
1
476【24】 :2018/11/22(木)00:43:29.582 ID:QXf
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【安価】「提督!ラーメン食べに行くでち!」その2【コンマ】